華の嵐
(1988年、フジテレビ、昼ドラ)

原作:長坂秀佳
脚本:田口耕三(1-16)、下飯坂菊馬(17-35)
大久保昌一良(36-57)
プロデューサー:松村明、福田真治、井村次雄
企画:出原弘之
音楽:奥慶一
演出:松生秀二(1-5)(11-15)(21-25)(36-40)
花堂純次(6-10)(16-20)(26-30)(56)(57)、福田真治(31-35)(46-50)
井村次雄(41-45)(51-55)





第57話
--------------------------------------------------------
夜中、柳子は眠れずにいた。
先日あなた達の行為が一人の人間を殺したと一也に言われた
言葉が引っかかっていたのである。そして母親を失望させた事
を気にしていた。圭吾は柳子が眠れずにいる事に気がつき話
かけると、あと一歩で夢が実現するとし、あまり深く考えるな
と告げる。しかし柳子は心の中で、人が一人死んだのに圭吾は
何も感じないのかと考える。

夜中の2時、時計の音が鳴り響く中、一也は朝倉家に侵入する。
書斎で金庫を開けようとすると、柳子も起きてくる。
柳子の足音を聞いてきぬも起きてくる。父親が亡くなって7年、
柳子は父の顔写真が見たくなったと告げ、それを見ると部屋に
戻る。物陰に隠れていた一也は、再び金庫を開くと、中から
ケンプトンへの寄贈品リストと領収書を手に入れるのだった。

朝倉家では、ケンプトン大佐の少将昇格と、柳子の懐妊を祝い
パーティーを開く。朝倉家と深い繋がりのある人物を呼び出し
盛大なパーティーに。そこには資金援助してもらった元華族の
片岡の姿もあった。圭吾からの挨拶で柳子に跡取りが出来た
事を語り、片岡の乾杯の音頭で酒を飲み交わす。片岡は圭吾
に対して新橋の土地が手に入れば、もう言うことは無いじゃな
いかと声を掛ける。
そんな中、朝倉家には
麻布署浦沢刑事たちがやってきて、
圭吾を贈賄の容疑で逮捕する。ケンプトンにも査察が入って
いる事を聞かされるのだった。

--------------------------------------------------------

前半は一也の工作員としてのスキルが発揮される話で、後半は
朝倉家がパーティーで盛り上がる中で、ついに崩れ落ちるであ
ろう足音を聞く話だった。

意外と簡単に足下をすくえたなと思う流れで、暴走していた
朝倉家に反省の機会を促すと共に、それを受け入れられない
人との葛藤が描かれる。

母親・貴久子が今までの生き方が間違えていた事を悟ったこと
で、ほぼ勝負が付いた感じもするけど、圭吾が最後の悪あがき
をしていくことになるのかな。

飛田と琴子、そして一也がこの一件でイマイチ晴れない顔をして
いるのが印象的かな。

朝倉柳子 …… 高木美保 (長女、20歳)
天堂一也 …… 渡辺裕之 (一人息子)
津川圭吾 …… 長塚京三 (叔父さん)
大森タカ …… 岩井友見 (一也の下宿の女主人)
朝倉景清 …… 高松英郎 (男爵)
朝倉貴久子 …… 稲垣美穂子 (景清の妻)
朝倉琴子 …… 早瀬優香子 (次女)
きぬ …… 町田博子 (朝倉家の召使)

ナレーション:中西妙子

飛田雄介 …… 黒沢年男 (土建屋)
杉山 …… 遠藤憲一 (圭吾の部下)
初枝 …… 加藤幸子 (朝倉家の召使い)
小池 …… 大谷一夫
太田 …… 清水忠一
飛田組の若い衆 …… 北村学、大坪幸二、東尾祐、あくたけん


大川頭取 …… 久遠利三
浦沢警部 …… 市原清彦


評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

inserted by FC2 system