金曜日には花を買って
(1986年10月10日から1987年1月23日)

脚本 : 松原敏春
プロデューサー : 飯島敏宏、松本健、浜井誠
演出 : 飯島敏宏、松本健(1)、赤羽博

http://www.bs-tbs.co.jp/app/program_details/index/DRT1006000



第3話 冬の来る前に
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信吾の結婚披露のパーティーの際に、英明は恵子にキスをし、
俺は死んだ人の身代わりで良いからと迫るが恵子は拒絶した。

恵子の元にクリーニング店の男が配達に来る。ワイシャツの
シミは取れたか?と尋ねると、ウチは技術があるからバッチリ
取れたという。男って年を取るとだらしなくなるのか?と恵子。
そんな彼女の元に電話が鳴る。恵子の元夫・マサユキの姉・
水谷安代からだった。現在近くに来ており、駅ビルのアバン
いう喫茶店にいるから逢えないか?というもの。少し考えた末に
今すぐ行くと恵子は語る。
安代は毎年弟の墓参りに恵子が来ていてくれていることは知って
いたとし、感謝を示す。今日は受け取って欲しい物が有って
それを持ってきたという彼女。形見分けの時には恵子は、思い
を引きずるから受け取りを拒絶したし、私も当時はあげたく
なかった事を告げ、それでも両親が亡くなり、マサユキの事を
思い起こす人は私と貴方しかいない事に気がついたという。
他の人はみなマサユキの事は忘れているのだという。だから
こそ恵子に形見を持っていて欲しいとし、彼が一番気に入って
いた
ネクタイを持ってくる。

恵子は和江の
インテリア店"聖人堅木"を尋ねる。
和江は本日大口の客が来た為にご機嫌だった。和江は先日、
みんなでランチした際に何故あんな事を言ったのか?と尋ねる。
"私は夏なんかよりも今の方が良い。日だまりに包まれている
方が・・・"
と語ったこと。まるで自分に言い聞かせているみたい
で、英明に向けて語っているのかと思ったという。恵子は夏の
日にマサユキと燃え上がったまま相手が亡くなった事により
心は中途半端だったと告げ、彼と似ている英明と出会った時に
中途半端なままの心を燃焼させてあげたかった事を語る。

恵子は帰宅すると、義姉からもらったネクタイをタンスの奥へ
としまう。

町子は仕事が終わると義父に電話し、今日は遅くなりそうなので
出前を取って欲しいと頼む。

保は帰宅する際に駅の売店を覗くが、百合がいない事に気がつく。
朝に居ない時には大抵帰宅するときに店番をしているはずなのに
どうしたのかと心配する。しかし彼女は保が自転車を止めている
駐輪所で待っていた。百合は先日保に家の鍵を渡したのに全く
来る気配もないのでどうしたのか?と尋ねる。毎日ずっと待って
いるという彼女。百合は自分の交際範囲が狭いことを告げ、
保などとコミュニケーションを図り社会勉強を含めて色々と
教えて欲しかったのだという。保はすぐにでも行きたい気持ち
が有ったが、もらってすぐに尋ねるとずうずうしいと思われる
かと思ったと弁解する。百合は待っているのも楽しいから別に
良いと告げ、今度良かったら保の
ワイシャツを一枚欲しいと
いう。男性用のワイシャツをパジャマにするので好きだという
彼女は、それが保のワイシャツならば最高だと語る。

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恵子の前に現れた英明に、保は二人が会話するのを気にする中、
恵子の元に義姉が来て、マサユキの形見のネクタイを持って
くる。忘れようとする恵子の前に次々と元夫の影がちらついて
いく。

保に対して近付いてくる百合はどういう気持ちで近付いて来て
いるのだろうか。一人寂しく生活している為に、いつも声をか
けてくれる男に親近感を覚えたのか。
保としては理想的な環境だけど、板東英二 さんがそこまでモテ
キャラか?という違和感は存在する。

町子は信吾を好きな感じだけど、相手は全く女性としては見て
居ない様子。目の前で和江と呟かれた時には、町子にとって
どんな心情がするのか。後日、信吾が酔いの淵で行った行動に
わざわざ言及する辺り、振り向いて欲しいとする光線をひしひし
と感じる。

公平は、ノンちゃんに気があるのかな。
ノンちゃんはデザインの勉強をしているみたいだけど、金に困っ
ている感じ。今時の事情ならば、金欲しさにキャバ嬢でも援交
でもして稼いでしまうのかもしれないけど、"国鉄"に勤めている
公平の時代では少々考えられない事かも。

沢井家は、両親がなかなか家に帰らず、義父と娘の二人の
シチュエーションが多いけど、問題にならないか不安かな。

英明が恵子に対して、オレの方を振り向かせる宣言をした事で
今後家庭の姿が大きく揺らぎそう。英明もはる菜と既に結婚
秒読みの段階なのに良くやるよね。

山村恵子 …… 篠ひろ子 (14年前夫を亡くし再婚。英明とも・・)
山村保 …… 板東英二 (恵子と結婚。仕事は独立)
沢井町子 …… 池田裕子 (ラジオのDJ、恵子の7年後輩)
沢井公平 …… 佐藤B作 (保の後輩、町子の夫)
清沢和江 …… 多岐川裕美 (信吾と結婚していたが・・)
中川信吾 …… 奥田瑛二 (美容師、和江と離婚したくない)
中川英明 …… 世良公則 (信吾の弟、不動産業)
安東百合 …… 森下愛子 (駅の売店)
沢井愛国 …… 小林昭二 (公平の父)
戸崎はる菜 …… 香坂みゆき (英明の彼女)
リカちゃん …… 堀江しのぶ (バーで働く)
ノンちゃん …… 網浜直子 (フラワーショップ店員)

山村彰 …… 小林由治 (息子)
山村千恵子 …… 土井千恵子 (娘)
沢井祐子 …… 西田彩女 (娘)
沖田新司 …… 和田浩敬
売店のおばちゃん …… 山川弘乃
OLたち …… 奈津れい子、山下友美恵、松永みちえ
水谷安代 …… 亀井光代


ピアノバーのバーテン …… 園部政明
クリーニング店の店員 …… 長浜芳弘
アベック …… 刈也淳、川原由里
歌手 …… 小林明子


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