金曜日には花を買って
(1986年10月10日から1987年1月23日)

脚本 : 松原敏春
プロデューサー : 飯島敏宏、松本健、浜井誠
演出 : 飯島敏宏、松本健(1)(2)(3)(6)(7)(8)、赤羽博(4)(9)

http://www.bs-tbs.co.jp/app/program_details/index/DRT1006000



第9話 燃えて、男と女
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朝、恵子が一人ため息をついていると、保が起きてくる。
季節はもう12月。随分冷え込むようになったなと。
一方信吾も眠れない朝を迎えていた。和江からはもう他人だと
言われたことで、指輪を外す信吾。弟の英明も起きてくる。

恵子は保に対して仲人の件を引き受けようと告げ、はる菜さん
にもそう伝えておいてと語る。

保は中央林間駅にいくと、売店の百合に逢う。
彼女は保にもらったYシャツを返すと、交換条件として保の渡し
た私のアパートの鍵を返して欲しいという。保はオフィスのデ
スクに入っているので次の機会に返すと告げる。

町子は恵子の元に来る。恵子はまだ憂鬱の状態か?と尋ねる。
町子は恵子に、和江と信吾が蓼科でよりを戻した事を告げると
恵子は既に知っていたと語る。信吾は大喜びしているけど
私たちも喜んであげた方が良いのよねと恵子に尋ねるが、自分
はやっぱりそうは思えないという。和江は一方的に信吾を
振り回しているだけで、彼が和江に好意を寄せている事を受けて
彼のことをどうにでもなると思っていると非難。町子は和江が
現在どのように考えているのか知りたいという。
しかしそれを聞いた恵子は、お節介が過ぎるという。
しかし町子はこんな気持ちのままで居るのはいやだと語る。

恵子、町子、和江で、恵子の家でランチしながら会話する。
町子は和江に対して、信吾の事をどう考えているのか問いつめ
る。自分は何も考えていないという和江に対して、町子は
信吾が和江のことを好きだと知って高をくくっていると非難する。
和江は町子に信吾の気持ちがよく分かるのねと告げ、信吾も
さっさと私ではなく町子の方に行けばいいのに馬鹿ねと告げる。
私は自分から悪くてずるい女だと公言しているので良いが、
町子は信吾への気持ちと公平を含めて家庭の気持ちを両立させ
ようとしているのか?と問う。自分だって公平のことはどうでも
良いと思っているのかと問い、人のことだから言えるとして
町子もずるいという。必死になって私の味方になって離婚を
薦めたのも結局自分の都合が良いからでしょうという。
そんな中、お開きになるが、今夜三人で外で飲まないか?と
告げる。

信吾の元にはる菜が尋ねる。
山村さんから電話があり、仲人を引き受けてくれた事を報告。
英明にはまだ言っておらず、会社には電話したが不在だったと
告げる。英明から式場をキャンセルしてくれと言われたが、
自分はキャンセルせず4月18日には結婚式をあげる事を兄から
伝えて欲しいという。

英明は恵子の家に来る。
話があるとしてインターフォンに語りかける英明だが、恵子は
話など無いとして彼を追い返そうとする。どうして仲人を
引き受けてくれたのか?と問うが、恵子は帰ってくれと追い返そう
とする。自分は恵子の顔を見るまでは帰らないと告げることで
仕方なく英明を家の中に入れることに・・・。

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和江が信吾と蓼科で関係を持ったことで、町子は嫉妬し、和江
に対して信吾のことを何も考えていない行為だと非難する。
しかし和江は町子こそ、夫の気持ちを考えて行動しているのか?
と言われ反論できずにいた。そんな中、女性三人で酒を飲みに
行くが、恵子と和江は互いに不満をぶつけ合い、ついにはケン
カになる。

このドラマ恒例のボス同士の対決!?
「金曜日・・・」では恵子と和江がボスキャラなので、いつか
こうなるかと思っていたけど、このドラマでは男性よりも女性
の方が血の気が多いのが特徴だね。

町子が自分に都合良く言っているのは有るけれど、やっぱり
ドラマを見ていると和江の行動が目に余る。
なんだかんだ和江は町子に言っているけど、蓼科での一件は
和江は町子の視線を意識して信吾に関係を迫った訳で、なんと
いう言いぐさなんだという感じがする。

しかし衝突するのが町子と和江ではなく、恵子だという辺りが
面白いね。相変わらず和江は、年齢を引き合いに出して、後が
無いことを理由に、自分に正直に生きるよう恵子に訴えかける
のに対して、誰もがそんな自由人としての生き方が出来る訳では
無いという反発の意味を込めて、和江に殴りかかったのであろう。

ただこのドラマ、次にあったときには比較的違和感なく話逢える
関係であるところが、大人だなと。

百合と保の関係は終演。
百合が家にまで電話をかけてくる辺りは、流石に怖いかも。
百合が身をひいたことで、失う怖さや惜しい気持ちなんかが
暫く立って浮かび上がってくるものではないかな。まだまだ
予断を許さない関係かな。

公平は相変わらず仕事が見つからず。
保や信吾が仕事を見つけて来るも余計なお世話と突き返す。
公平は父親が厳格な感じで就職先も父と同じ国鉄勤務だった事に
反発心を抱いている感じだけど、果たして自分で何をしたいのか
見つけることが出来るのか。
まぁこの時代、バブル期だろうから、そんな所にも余裕が現れて
いるんだろうな。

山村恵子 …… 篠ひろ子 (14年前夫を亡くし再婚。英明とも・・)
山村保 …… 板東英二 (恵子と結婚。仕事は独立)
沢井町子 …… 池田裕子 (ラジオのDJ、恵子の7年後輩)
沢井公平 …… 佐藤B作 (保の後輩、町子の夫)
清沢和江 …… 多岐川裕美 (信吾と結婚していたが・・)
中川信吾 …… 奥田瑛二 (美容師、和江と離婚したくない)
中川英明 …… 世良公則 (信吾の弟、不動産業)
安東百合 …… 森下愛子 (駅の売店)
沢井愛国 …… 小林昭二 (公平の父)
戸崎はる菜 …… 香坂みゆき (英明の彼女)
リカちゃん …… 堀江しのぶ (バーで働く)
ノンちゃん …… 網浜直子 (フラワーショップ店員)

山村彰 …… 小林由治 (息子)
山村千恵子 …… 土井千恵子 (娘)
沢井祐子 …… 西田彩女 (娘)
OLたち …… 奈津れい子、山下友美恵、松永みちえ


板前 …… 神林哲哉
店員 ……戸張美佳
ピアニスト ……谷知直子


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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