金曜日には花を買って (1986年10月10日から1987年1月23日) 脚本 : 松原敏春 プロデューサー : 飯島敏宏、松本健、浜井誠 演出 : 飯島敏宏、松本健(1)(2)(3)(6)(7)(8)、赤羽博(4)(9)(10) http://www.bs-tbs.co.jp/app/program_details/index/DRT1006000

第10話 逢いたくて
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恵子が車で出かけるのを見た英明は、恵子を走って追いかける。
それに気がついた恵子は車を止めずに逃げ出すが、根負けして
彼に会う。そして彼に抱きつくと、そのまま二人は男女の関係
になる。

Hした後、二人は語り合う。
最近は陽が落ちるのが早いという英明に対して、去年の今頃は
何をしていたかなという恵子。確か子供達のクリスマスのプレ
ゼントを考えていた頃だという。家庭のことを思うと、この過ち
に対して恵子は寂しそうな表情を見せる。英明はそんな顔を
しないでと彼女に抱きつき、俺たちは何もかも結ばれた事を
語り、俺だけを見ていれば良いという。もう絶対に話さないと
告げる。しかし恵子はこの事は何処までも内緒であり、約束通り
仲人はやると告げる。

恵子は買い物をして急いで帰宅すると、そこには珍しく早くに
帰宅している夫・保の姿に一瞬驚いてしまう。何処に行って
いたのか?との問いかけに、和江の店に行ってきたと語る。

今日はクリームシチューを作るという母に、娘・千恵子は母は
機嫌の良いときにしかクリームシチューを作らないのだと父に
告げる。保は何か良いことでもあったのか?と告げると、夢で
宝くじが当たったのだと笑う。

食事の際、保は恵子にさっきは驚きすぎではないか?と問う。
まさかこんなに早くに帰宅しているとは思わなかったという。
保は公平が、スーパーの営業主任の件で、就職面接する事を
告げる。

そんな中、和江が恵子の家にやってくる。
子供達の為にショートケーキを買ってきてくれる和江。
保は先ほども逢ったのに、また約束でもしたのか?と問うと、
和江は恵子の視線を感じ、彼女と話を合わせてくれる。

和江は恵子と二人で話す。
今日はウチの店に来た事になっているのか?と恵子に問う。
英明と逢っていたのか?と問う和江に対して、変に勘ぐらないで
と告げる。ついに堤防が決壊したのか?と問うと、最近の恵子
はとても綺麗になったと告げる。和江は昨日恵子と殴り合いの
ケンカをした後に、信吾の元に行ったことを語り、完全にフラレ
た事を告げる。現在少し落ち込んでいると告白する。
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ついに英明からの激しいアタックの末、恵子は彼と関係を結ぶ。
しかし優しい夫や、成長している子供達の姿を見ると、自分
がした行動に後悔し涙する姿がある。果たして恵子はどんな
結末を選んでいくのか。

まだ10話なので、話としては今後一癖も二癖もありそうな感じが
するけれど、取りあえず関係を持ってしまった事で、後戻りは
出来ない難しい状況になった気がする。
しかも百合に密会を見られてしまう事で、山村家の危機がすぐ
目の前に迫っている感じだ。

山村家の確固とした家族の姿は、彼女が完全に英明に身を委ね
られない状況があるわけで、その辺の綱引きにはとても難しい
ものがある。何不自由のない生活を送っているにも関わらず、
それでも恋に生きようとしてしまう所は、人間の本能なのか
それとも年齢を感じて、自分自身を解放したがっているのか。

保は我慢できたけれど、恵子が我慢できなかった辺りが、
なんとも皮肉。個人的に一番嫌悪感を覚えるのは英明の行動だ
けど、相手の家庭の事を考えず、自分の意思を貫いていく辺り
は、ドラマとはいえ論議を呼びそうだね。

公平はようやく新しい仕事を決める。
彼にとって何故スーパーの営業の仕事を選んだのかは分からない
けれど、妻の町子に言うべき事を言わなかったことで、また一つ
論争の火種が燻っている感じかな。

和江と信吾は正直、もうどうにでもしてくれという状態。
和江は貴方には私の気持ちなんか分からないと言っているけど、
そういうのを含めてどうでも良いって感じがする。
ただこの状態を踏ん張れるかどうかで、また人としての真価
が問われていたりするのかな。