金曜日には花を買って
(1986年10月10日から1987年1月23日)

脚本 : 松原敏春
プロデューサー : 飯島敏宏、松本健、浜井誠
演出 : 飯島敏宏(14)、松本健(1)(2)(3)(6)(7)(8)(12)
赤羽博(4)(9)(10)

http://www.bs-tbs.co.jp/app/program_details/index/DRT1006000



第14話 不倫の終章
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和江の店に信吾がやってくる。
恵子と英明の件で、どうすれば良いのかで二人は言い争う。
逢えば抑えが効かなくなると主張するのは信吾。しかしそんな
事をしても問題は解決しないとする立場の和江。貴方は女が
分かっていないという和江に対して、"女がなんだ!分かって
なくて上等だ!"と珍しく、和江に対して声を荒げる信吾。
和江は恵子に電話し、今からここに来られないか?とし、もう
すぐ英明が来ることを告げる。今のままでは何も解決しないの
で来た方が良いと告げる。
二人は英明と恵子を二人にするために店から出て行く。

恵子と英明。英明はこの事態ににも俺たち二人は変わっていな
いとし、恵子に強くなって欲しいという。しかし恵子は彼が
語る"二人"という言葉に敏感に反応し、私には夫と子供が居る
し、貴方にははる菜さんがいるという。私たちは二人になれる
とは思えないと告げ、仮に私たちはこのまま進めばどうなる
のか?と問う。夫とは別れたとしても、私には子供達を手放す
事は出来ないとし、親の身勝手で振り回すのは無理だという。
貴方にとって子供の事など眼中にないと。英明は自分たちが
引き取って育てれば良いとするが、夫は絶対に二人の子供を
手放すはずがないという。恵子は貴方の言うとおり二人だけの
暮らしを始めてもその先が見えず、情熱だけでは生きてはいけ
ないという。これは夢だとすると、英明は俺が苦しみや涙も
含めて全てを受け止めるという。英明は恵子にほほえみかけるが
私は笑えないとし、貴方に笑顔を見せることは出来ないという。
貴方を泣かせているのは俺だとし、涙ごと引き取ると告げるが
恵子はごめんなさいとし、さよならと告げる。英明は今度は
何時逢うのか?と言うが・・・

保は公平と愛国を呼んで酒を飲みに行く。
公平は保の事を心配していると言うが、彼はその話をしようと
はしなかった。
町子の元に愛国から電話が鳴ると、車で迎えに来てくれないか?
と語る。公平との関係を愛国なりに考えて呼び寄せるのだった。

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恵子と英明が関係を持っていたことが発覚しても、保は恵子と
別れる気はないと英明の前で告げる。しかし無理に引き留めて
も恵子の気持ちが英明で有る限り、保にとっては辛い状況
だった。恵子は果たしてどんな決断を見せていくのか。

ドラマとしては突然、恵子が元居た場所に戻ってくるのは明らか
なんだけど、遺恨が残された状態で元鞘に収まっても、関係
の修復が難しい中で、どんな形で恵子は保へ取り入っていくのか。

夫婦が対等な関係で居られるためには、保が浮気でもして
互いに心に傷を背負う必要があるのではないかと思ったけれど、
ドラマでは、和江の説明によって片が付いたような印象が
有る。
和江が恵子の気持ちを代弁し、恵子自身が気付いていない様な
事実を悟らせるためのもの。
体と心の違いを解くことで、水谷の件でやり残していた体の
関係を取り戻して完成系に近付いたような話だったけれど、
その事実をどのように説明すると保は納得するのか。

ドラマとして上手いのは、変に恵子のことを縛り付けたり、
英明との関係を周りが引き離そうとしなかった点で、その結果
自発的に問題を処理した感じ。

恵子と英明の関係も実際には対等ではなく、恵子側には多くの
失う物が有りすぎたようにも思う。

保が凄いのは、恵子にはここにしか居場所がないという事を
知って自ら家を出て行く所だけど、時に夫婦といえども距離を
取って物事を考える必要が有るんだねと感じるものがある。

和江は信吾の意外な一面を見たことでまた良い感じに戻りつつ
有るし、町子と公平も、公平が父に後押しされて、夫婦の形を
取り戻した。
百合と保の関係も、取りあえずは解決するような内容で、
百合の日陰っぷりが何とも言えない良さがあった。

はる菜と英明は結局このまま行けば元の関係に戻ったりする
のかな。
リカちゃんと愛国の関係がどうなるか気になる部分が有った
けど、やっぱりリカちゃんには小説は合わないみたい。

山村恵子 …… 篠ひろ子 (14年前夫を亡くし再婚。英明とも・・)
山村保 …… 板東英二 (恵子と結婚。仕事は独立)
沢井町子 …… 池田裕子 (ラジオのDJ、恵子の7年後輩)
沢井公平 …… 佐藤B作 (保の後輩、町子の夫)
清沢和江 …… 多岐川裕美 (信吾と結婚していたが・・)
中川信吾 …… 奥田瑛二 (美容師、和江と離婚したくない)
中川英明 …… 世良公則 (信吾の弟、不動産業)
安東百合 …… 森下愛子 (駅の売店)
沢井愛国 …… 小林昭二 (公平の父)
戸崎はる菜 …… 香坂みゆき (英明の彼女)
リカちゃん …… 堀江しのぶ (バーで働く)
ノンちゃん …… 網浜直子 ("花ハナ"店員、"内田ノリ子")

山村彰 …… 小林由治 (息子)
山村千恵子 …… 土井千恵子 (娘)
沢井祐子 …… 西田彩女 (娘)
OLたち …… 奈津れい子、山下友美恵、松永みちえ


歌手 …… 小林明子
沖田 …… 和田浩敬
おばさんの声 …… 矢野泰子


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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