101回目のプロポーズ
(1991年度7月期、フジテレビ、月21時枠)

脚本:野島伸司
プロデュース:大多亮
演出:光野道夫(1)(2)(5)(7)(8)、石坂理江子(4)、林徹(9)
演出補:林徹、中江功、緒方幸夫
音楽:西村由紀江
監督:山田良明
主題歌:CHAGE & ASKA「SAY YES」

http://www9.nhk.or.jp/kaigai/kennedys/index.html




第9話 婚約者を取り返せ
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薫はピアノ教室に通う生徒が熱を出したと聞いて飛んでいく。
するとそこで藤井と再会し、薫は藤井からキスされる。しかし
次の瞬間薫は藤井から離れて帰宅する。

達郎は薫の帰りを千恵と共に待っていたが、終電が近づいた為
に帰宅することにする。千恵に対して薫への婚約指輪を手渡す
と渡しておいて欲しいと頼むる達郎は信じているとしながらも、
終点近くまで帰宅しない薫のことが不安になる。
薫は帰宅するが、千恵とはほとんど顔を合わさず部屋の中に
入ってしまう。

翌日、薫は桃子に会うと、なぜ藤井家に行ったのかと問い詰め
られる。せめて千恵か私を同行させるべきだったという。
学生時代の恋愛ではないのだからもう少し自制すべきだという
桃子に対して、分かっているのだけど、こんな気持ちで結婚は
出来ないという。桃子はまさか婚約を解消する気ではないでしょ
うねと告げる。薫はレッスンがあると言うと、またそれが終わ
ったらバー"エチュード"で話そうと桃子は誘う。

達郎は仕事場で藤井から、今夜またあのバーで飲まないかと
誘われると快く了承する。
ランチの席で、達郎たちは藤井課長のことが話題の中心だった。
女子の社員にはとても人気があるという。一方涼子が好きな人
はバイオリン弾き(尚人)だとすると、達郎は純平が振られたで
あろう事を推察。

純平は学校で千恵に会うと、今後二人で協力し合わないかと
提案する。互いの相手の心が分からないときに分析しあおうと
語ると千恵も了承する。純平は千恵に、兄と薫との間に何か
有ったのか?と尋ねる。浮かれていても良いはずなのに、最近
何処か不安げな表情を見せるのだという。千恵は心当たりは無い
とするが・・・

尚人と薫はオーケストラの練習が終わると二人で会話する。
尚人が達郎に対して、薫に気になっている人物がいるらしい
事を達郎に話した事に対して、尚人は達郎とは薫を取り合った
仲であり何処か同情心が生まれている事を告げる。そして前の男
と似ているなんて反則だという。尚人は本気で藤井との関係を
突き進むのか?と尋ねるが、そんな事は出来るわけがないと否定
する。しかしこのまま結婚できると思うのかと薫が問うと、
尚人は少しずつでも好きになってくれればそれで幸せだとする
人は居る事を告げ、そういう愛し方もあるのだと語る。
この問題は薫次第であるが、何が有っても尚人は薫を支えると
誓う。

そんな中、薫は桃子と合流する為にバーへいく。
一方尚人の前に涼子とその同僚が現れ、涼子が尚人の事を好きだ
と告白してしまう。尚人は本気にせず、何処が好きなのかレポー
トに書いてくれるか?と笑い飛ばす。

一方薫と桃子が飲んでいると、そこに藤井と達郎が現れ、ついに
鉢合わせすることになる。

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達郎と薫は結婚することが決まるが、いざ結婚するまでは
気が抜けない達郎。尚人からは薫の前に元彼と似た男性がすり
寄り惹かれていることを言われ気になっていくが・・・

どのシーンを見ても上手くできているなという感じがする。

正直酒の席で桃子も含めて四人が集まった際には、達郎も藤井
の事に気がついているのではないかと思うところも有って、
薫に別の男性が居たらという質問に"死にます"なんて圧力を
かけてしまったのかにも思えたけど、そこまで気が回る事は
無かったのかな。

尚人が語ったように、顔が似ているだけで好きになるという
のもかなり反則気味で、恋は熾烈な争いだとしても、やっぱり
オールバックな藤井を見るとイラっと来てしまう自分が居る。

涼子のエピソードはなかなか可愛らしいものが有った。
レポート用紙ネタって色んな場面で使われることが多いよな。
ただ正直涼子と尚人の絡みってほとんど無い状況なので、一目
惚れ状態の中、相手の好きな一面なんてレポートで書けるもの
なのか。

達郎と純平と薫の父・孝夫の絡みは最高に面白かった。
達郎と純平が絡むシーンは殆ど外れがない。
ストーリーだけで魅せるにも限界があるので、キャラクター同士
が如何にその場の良い雰囲気を出せるのかがドラマには必要
だよね。

薫と藤井。
何度もこれきり会わないとしながらもどうしても足が藤井の
方向へと向かってしまう薫。
達郎の事を愛しているのか否か。
トキメクことだけが愛だと言えるのかどうか。

あの教会で心を失った薫がなんとか前進しようとして、そこで
藤井と別れようと決意するも、達郎が覗いていて日が差すシーン
は凄く上手く描かれている。
時々達郎ってスイッチが入ると自分でも信じられない力を
発揮するね。

矢吹薫 …… 浅野温子 (30歳、オーケストラのチェリスト)
星野達郎 …… 武田鉄矢 (42歳、建設管理会社の万年係長)
星野純平 …… 江口洋介 (22歳、達郎の弟で大学生、法学部所属)
矢吹千恵 …… 田中律子 (20歳、薫の妹。純平と同じ大学)
岡村涼子 …… 石田ゆり子 (23歳、達郎と同じ会社の受付嬢)
沢村尚人 …… 竹内力 (28歳、オーケストラのバイオリニスト)
渋谷悟 …… 前田真之輔 (25歳、達郎係長の部下)
関谷祐子 …… 岩田美香 (涼子の友人、達郎と部下)
矢吹孝夫 …… 小坂一也 (薫と千恵の父、浜松、印刷工場社長)
石毛桃子 …… 浅田美代子 (34歳、薫の親友。楽器店を経営)
真壁芳之/藤井克巳 …… 長谷川初範 (35歳、達郎の上司)
藤井美加 …… 田中友香里 (5歳)
ピアノバーのバーテン …… 佐藤幸雄 (バー"エチュード")
矢吹孝夫 …… 小坂一也

伊藤美紀、山木正義

評価:★★★★★★★★☆☆ (8.0)

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