29歳のクリスマス

脚本/鎌田敏夫
演出/鈴木雅之、星田良子
企画/宅間秋史、石原隆
プロデューサー/中山和記


第4話 お局様と呼ばれて


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典子は出社しアルバイトたちに色々と気になったことを注意
する。するとお局呼ばわりしているのを偶然耳にしてしまう。
賢はクレーム処理で飛び回っていた。彩はミスした理由を
男性に浮かれているからだと怒られる。

仕事が終わると典子は彩たちの一軒家に足を運ぶ。
しかし彩はまだ帰宅しておらず賢がいた。
典子はビールを飲みながらバイトに注意したらお局呼ばわり
された事を愚痴る。俺なんて他人のミスの為に謝りに回って
いると告げる賢。やりたい仕事をやっている彩が羨ましいと
いう。こんな時素敵な男性にギュッと抱きしめられたいという
典子。賢はまるで俺を男性扱いしていないと不満を漏らすと
典子は試しに抱きしめて欲しいという。賢はギュッと抱きしめ
るが典子はやっぱりトキメキが無いとして、二人の恋人関係
は有り得ないと暗に否定する。

典子が帰宅しようとしていたとき、偶然帰宅してくる彩と鉢合
わせする。彩は送ってくれた深沢とキスしていた。その姿を
見て典子は一言言うために、再び家に上がる。そして相手は
遊びだと告げると、男を忘れるために別の男を慌てて作ろうと
するとより傷つく事は私が身を以て証明したでしょうと告げた。
彩は浅葉からなんどもポケベルに送られてくる度に辛いのだ
と告げる。

翌日浅葉は典子の職場へとやってくる。彩にメッセージが届か
ないので伝言を伝えて欲しいというものだった。彼は四日後に
プラハに行くことになっており、その前に是非会いたいという
こと。俺にとっては大事なことだというと、典子はそのまま
そのメッセージを彩に伝えるのだった。
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未だ過去の恋愛に引きずる女性達と、恋愛ごっこを依頼され
ごっこを演じながらも本気にさせようとする賢の思惑が描か
れた。

典子は今回冒頭から部下達にお局呼ばわりされ、今の職場に
不満な様子を描いた。
突然訪れる引き抜きの話。典子にとっては理想を絵に描いた
ような出来すぎた引き抜きの話。最後に木佐製作所の名前が
出たときに全てを悟り、決して他人からの施しだけは受けよう
としないプライドの強さ。そのプライドを少しでも折れば
人生も楽に生きられるのだろうに、要領よく生きられないと
ころが切ないね。
君が好きで何かをしてあげたいと思う心をぶつけられたが、
本当に好きなことは自分の人生をその人にぶつけてしまう事
だという。
この人の凄いところは、母親から度重なる見合いの話を持ち
かけられた時に、反撃する形でもっと夫婦が仲良い所を見せて
欲しいと親の問題点を指摘する所だね。

彩は今回元彼から告白を受ける。
チャンスを前にして足の震えが止まらないという浅葉。
そんな気持ちが分かる女性と一緒にいたかったという都合の良い
言葉にまんまと踊らされる彩。好きでもない深沢と今回キスを
したり、やや痛い感じのする彩だが、仕事の面では自分のしたい
事を出来ている分まだマシな方か。
キスをしたのを典子に目撃された後のやりとりが面白かったな。

賢は今回上越香奈に結婚を約束した相手が居ることを知る。
胸キュンな思い出を作ってくれたら私をあげるという。
強かで欲張りな女。でも意外とこういう女性こそ簡単に恋愛の
罠に陥りそうな感じだね。昔見た「東京ラブストーリー」で
籠の鳥の女性を演じた千堂あきほ役の結末を描きそうだ。

そういえば典子と賢の試しに抱き合うシーンっていうのが面白
かったな。このシーンで典子と賢の二人のスタンスが分かる
様な場面だった。こういう男女の関係も有る意味羨ましいと
思う。

矢吹典子 ……… 山口智子 (アパレル会社)
今井彩 ……… 松下由樹 (カメラマン)
新谷賢 ……… 柳葉敏郎 (通販部へ出向)
木佐裕之 ……… 仲村トオル (木佐製作所の御曹司)
上越香奈 ……… 水野真紀 (一流物産会社のOL)
深沢真穂 ……… 稲森いずみ (裕之が好き)
浅葉達也 ……… 竹下欣伸 (チェリスト)
長堀英明 ……… 近藤等則 (彩の元彼)
矢吹美和 ……… 吉行和子 (母)
矢吹達夫 ……… 中村嘉葎雄 (父)
木佐三千子 ……… 星由里子 (裕之の母)
典子の上司 ……… 大河内浩
深沢 ……… 石井一孝 (真穂の兄)

関根 ……… 石井苗子

清水邦彦、巴千草、藤崎由美、堀田実生、時広ひろ子
長森雅人、中村元則、松村明、山口晃史、高瀬桂子、相田美和

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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