29歳のクリスマス

脚本/鎌田敏夫
演出/鈴木雅之、星田良子
企画/宅間秋史、石原隆
プロデューサー/中山和記


第5話 可愛げのない女


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典子のアパートの前に長堀が待っていた。顔には傷跡。
事情を聞くと喧嘩をしたという。部屋を急いで片付け、傷跡
を手当てするために中に入れるも、大丈夫だとしてその手を
ふりほどく。哀れむなという彼。典子は背伸びして必死につい
て行った頃の私ではない事を告げる。彼は家に帰るのが嫌で
ついここに来てしまったというと、静かに出て行く。

彩は海外での危険な仕事に立候補する。
賢は先日のクレーム処理をした件を別の人の功績になっている
事に気がつき怒り。

典子の元に深沢真穂がやってくる。
彼女に会うと不躾に裕之に何かしたのかを尋ねる。彼は結婚
を断り出て行ったのだという。その結婚は木佐家に取って
大切なものだとの事。典子は裕之との関係を否定する。私は
あくまで彼に親に逆らう道具にされただけで、デートもした
事がないと告げる。すると真穂は裕之が木佐家の為に結ばれる
のならば構わないが、それ以外の女性と結ばれるのは許せない
事を告げる。私には彼が特別な人ではないと典子は伝えるが・・

更に典子の前に裕之の母・三千子がやってくる。
裕之に自宅に戻るよう言って欲しいとの事。一度だけ仕事を
世話してくれた事を告げるが、仕事を回してもらう義理も事情
も無いので断ったことを告げる。裕之の事を惑わさないでと
いう母親に対して、デートもした事が無く恋人関係でも無い
事を告げる。

典子は母親に激しくお願いされた事が気がかりになり、彩に
深沢から裕之の居場所を聞いて欲しいと頼む。
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新たな恋愛にのめり込んでいく者、昔の恋愛をズルズルと引き
ずっていくものの様子が描かれた。

典子は新しい恋愛が芽生えていく。
三人が会話している中で彼女だけ最近キスしていない事が
明らかになってしまいキスしたいと豪語する訳だが、最後に
そのチャンスが訪れる。如何にもセリフがキスを誘っている
感じの展開だったけどね。
木佐は典子と出会ったときのような親のすねかじりとは少し
ずつ違うことが分かってきた点が彼女の心に少しずつ響き
始めた感じ。互いの人生に影響を及ぼす関係なんて良い感じ
だね。

彩は昔の恋愛を引きずる。
仕事に於いては女性という理由でなかなかやりたい仕事を与えて
もらえない。ただあの上司の言うことにも一理あった。
女性の羞恥心によって周りのスタッフに迷惑をかけてしまう事。
恋愛に於いては完全に浅葉達也にのめり込んでいる。
互いに何を期待しているのか。この先もズルズルとこの関係を
続けていくのかなど不透明な部分が多い。

新谷賢はなんとか新しい恋を手に入れようと奔走する。
これまで振り回されっぱなしだった彼もついに自分の方から
香奈にキスをするようになった。
しかし仕事の面に於いては今回可愛そうな役柄だった。
特に木佐裕之に呼ばれた食事会で、二人の境遇の違いが明らか
になる。木佐は50億円を動かす仕事をしているのに対して、
賢は下着や着物のクレーム処理係。特に賢は大きな仕事をしたい
という夢と現実の狭間で藻掻いている役柄なので、この現実は
認めたくないものがあるだろう。
仕事での現実がより上越香奈という人物に対する執着心へと
繋がっていきそうな感じだ。

矢吹典子 ……… 山口智子 (アパレル会社)
今井彩 ……… 松下由樹 (カメラマン)
新谷賢 ……… 柳葉敏郎 (通販部へ出向)
木佐裕之 ……… 仲村トオル (木佐製作所の御曹司)
上越香奈 ……… 水野真紀 (一流物産会社のOL)
深沢真穂 ……… 稲森いずみ (裕之が好き)
浅葉達也 ……… 竹下欣伸 (チェリスト)
長堀英明 ……… 近藤等則 (彩の元彼)
矢吹美和 ……… 吉行和子 (母)
矢吹達夫 ……… 中村嘉葎雄 (父)
木佐三千子 ……… 星由里子 (裕之の母)
典子の上司 ……… 大河内浩
深沢 ……… 石井一孝 (真穂の兄)

関根 ……… 石井苗子

のむらゆみ、伊藤正博、山口晃史、高橋勝、後藤展江
松原佳子、清水邦彦、巴千草、藤崎由美、堀田実生、長森雅人

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