29歳のクリスマス

脚本/鎌田敏夫
演出/鈴木雅之、星田良子
企画/宅間秋史、石原隆
プロデューサー/中山和記


第9話 素直になりたい


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典子の店が大繁盛し、本社でも典子の手腕に評価の声が上がる。
典子を左遷させた上司は資料送りにされたと聞いて喜ぶ彼女。
帰宅すると賢にマッサージを依頼。そこに彩も帰宅し、賢を
こき使う女性陣。長堀が逮捕されたと報道が有る。もう忘れて
胸を張っていけと賢の姿に、何処か今までとは違う印象を受け
る。賢は会社に辞表を提出し、いよいよ仙台に帰郷する事に
なったのだった。
典子は賢と二人っきりになった時を見計らい彩を一緒に仙台に
連れて行けないかという。彩ならば賢が誘えば必ずうんという
ハズだという典子。彼女は自分が木佐と上手く行った後に一人
になる彩のことが心配だったのである。
しかしそんな彼女にも九州から突如帰宅して以来連絡がなかっ
た。心配していると突然彼女に電話が鳴る。木佐からだった。
典子が電話している受話器を強引に奪う彩は、木佐に対して、
こんな時だからこそ典子があなたに会いたいとは思わなかった
のかと彼女の心を代弁する。

典子は木佐と会う。あんな風に怒ってくれる友達が居て羨まし
いという木佐。君が俺を必要だなんて思わなかったという。
東京に戻ったことを素直に謝る典子。木佐は長堀との関係に
ついて教えて欲しいと告げる。すると典子はあの日、長堀に
会いに行ったとき彼は死のうとしていた事を告げる。死なせて
あげることが優しさであり、逮捕されて生き恥をさらすなんて
惨いと思ったが、それでも彼は生きてくれたという。何も出来
なかった私のために。
木佐は周りが支えてくれて当然の環境で育ったために、その辺
に生き方の違いが有ることを告げると、二人の気持ちは一つに
なれるのかと典子に尋ねる。そんな二人が別れ際にキスしている
のを真穂が遠くから目撃してしまう。
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典子は今回木佐との関係に右往左往する。
二人の関係が上手くいきそうな所で、仕事関係でトラブルが
起こる。木佐のしている事に待ったを掛ける父親。
典子は逆に本社から評価を受け、新たなレストランを破格の
待遇で任されることになる。ただやりたいアパレル業界から
更に離れてしまうという事で、このまま外食産業を続けて良い
のかどうかで苦悩する。
典子が木佐に相談するというのは意外だった。でも10万円の
給料の違いをたったそれだけの違いと表現する木佐のセリフ
はちょっとエグかったね。その辺が二人の立場の違いを表して
居るのかも知れないけど、なんだか軽くあしらわれた感じで
相談した方も気分が悪いだろう。
しかし最後は仲直りし、結ばれるのだから一番ゴールに近い
かもしれない。

彩は今回当て馬っぽい役目になってしまった。
賢から一緒に行かないかといわれるも、肝心の賢は流れが
変わって香奈との関係を成就させる。
浅葉とは別れを告げたものの、やっぱり空港に足が向いて
しまうところが弱いところだね。でも最後妊娠が発覚するけど
賢の子供なのか!?

賢は完全に頑張ることを諦めた役だけど、最後の最後で逆転。
なんと香奈から良いところも悪いところも好きだという。
香奈から呼び出されたときに典子が付いていく所が彼女らしく
て笑えた。最初は賢と彩のために香奈を引き離そうとするも、
徐々に二人だけの世界になり罰が悪くなっていく流れがとても
面白くできていたと思う。

さて最終回はそれぞれどんな選択を見せるのか。

矢吹典子 ……… 山口智子 (アパレル会社)
今井彩 ……… 松下由樹 (カメラマン)
新谷賢 ……… 柳葉敏郎 (通販部へ出向)
木佐裕之 ……… 仲村トオル (木佐製作所の御曹司)
上越香奈 ……… 水野真紀 (一流物産会社のOL)
深沢真穂 ……… 稲森いずみ (裕之が好き)
浅葉達也 ……… 竹下欣伸 (チェリスト)
長堀英明 ……… 近藤等則 (彩の元彼)
矢吹美和 ……… 吉行和子 (母)
矢吹達夫 ……… 中村嘉葎雄 (父)
木佐三千子 ……… 星由里子 (裕之の母)
典子の上司 ……… 大河内浩
深沢 ……… 石井一孝 (真穂の兄)

田山涼成、清水邦彦、藤崎由美、巴千草、堀田実正

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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