ビーチボーイズ
(フジ1997年7月期・月9枠)

脚本 - 岡田惠和
プロデュース - 亀山千広、高井一郎
演出 - 石坂理江子、澤田鎌作、木村達昭

http://www.fujitv.co.jp/b_hp/bboys/index.html


第9話 この想い、君に届けたい

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9月1日月曜日。夏休みは終わり真琴は始業式のために学校へ
いく。珍しく広海と海都が学校まで車で送っていくが肝心の
所でエンジンがかからない。危うく遅刻しそうになる。

そんな中春子に一通の手紙が届く。
春子が待ちわびていた手紙。春子の元夫・吉永一樹からのもの
だった。
真琴が帰宅すると一緒に二人の客を連れてくる。
吉永一樹と春樹だった。彼の仕事の都合でずっとシンガポール
に行くことになったという。春樹には新しい母親が居るので
春子は事実を黙っていようとする。みんなにもそこの所よろし
くと告げる。
春樹と久しぶりの再会。しかし春樹は春子の事を全く覚えてい
なかった。その姿を見て真琴は疑問に思う。広海が説明するが
何で他人のフリをしなければいけないのか分からないという。
一樹は明日の夕方迎えに来るとして、春子に子供を預けていく。
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一話の頃から春子が待っていた手紙の件がようやく解決する話
だった。とはいえとても切ない話である。

海都は一樹をホテルに送っていくときに色々と事情を聞く。
一樹は仕事が好きで親の言いなりだった事。仕事を取るか春子
を取るかの選択に迫られたときに悩みはしたが結局春子を捨て
仕事を取ったこと。ここで春子を取ったら後悔すると思ったと
いう。
母親として名乗るかどうかは春子に任せている事を聞く。

子供故に順応性に富んでいる。しかし時折子供からおばちゃん
は誰なの?という問いかけはちょっと酷なものだった。
自分が母親なのに名乗れない状況。抱きしめたいのに抱きしめ
られない状況。

広海と海都で意見を対立させ喧嘩になるシーンも有った。
妙に理解をしめす海都に対して広海は、エリート同士気持ちが
分かるのかと言う。俺達には何もしてやれないという切ない
セリフがそのまま今の状況を表していた。

春子自身に子供に事実を伝えないのかと問いかけた時、誰が
母親とかどうでも良く、子供を優先した答えを出すという彼女
の母親としての顔がとても強く感じられる。
私の事で喧嘩するならば、私を取り合うときにしてという辺り
のシャレの利いた春子さんはやはり素敵だった。

いよいよ子供を帰す日。
5歳の子供でも忘れないだけの思い出を作ろうとしてみんなで
砂の船を造る。出来上がったときに春子が忘れないでねと
子供に掛けた台詞がなんとも泣けるものだった。

真琴も春子の親子関係を見て、自分の母親が何をしているのか
と考えたところは一歩前進したのかな。

最後は高台からフェリーに向けて春子に呼びかける。
今後もう逢うことはないのだろうか。それとも大人になった
とき父親は子供に事実を伝えるのだろうか。

アダルトチームで飲みに行くという辺りのオチも面白かったね。
真琴いじりの話は全てが面白いな。

桜井広海 - 反町隆史 (元水泳選手)
鈴木海都 - 竹野内豊 (エリート商社マン)
和泉真琴 - 広末涼子 (民宿「ダイヤモンドヘッド」の看板娘)
前田春子 - 稲森いずみ (スナック「渚」)

寺尾はづき - 原沙知絵 (心臓の病気)
内藤祐介 - 川岡大次郎 (真琴のクラスメート)
真下裕子 - 佐藤仁美 (真琴のクラスメート)
蓑田利夫 - 平賀雅臣 (タクシー運転手)
殿村公三 - 武野功雄 (郵便配達員)
和泉勝 - マイク眞木 (民宿「ダイヤモンドヘッド」の親父)
山崎桜 - 秋本祐希 (海都の恋人)
原富士子 - 辻香緒里 (広海の元恋人)

吉永一樹- 入江雅人 (春子の元夫)
吉永春樹 - 大高力也 (春子の息子)
菊池紀子 - 久我美智子 (真琴の担任)

評価:★★★★★★★☆☆☆ (7.0)

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