ダブル・キッチン
(TBS1993年4月期・金曜21時枠)

脚本・・・西荻弓絵
音楽・・・小林武史
演出・・・吉田秋生、桑波田景信、伊佐野英樹、北川雅一
プロデューサー・・・貴島誠一郎


第5話 おやじ最後の日

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姑の真知子からプレゼントされた簾の音が都の脳裏に焼き付い
て悩ます事態になっていた。そんな悪夢で目が覚める都。
朝から玄関のチャイムが鳴ったかと思うと、ユウノスケと静が
引っ越しにやってきた。仕事場を貸すだけという条件だったが
家財道具の全てを持ってきた二人。その際に結婚式で貰った
大事な置物を壊されてしまう。

そんな中、父・啓三は時間通りAM7:39に自宅を出て会社に向か
う。数日後には定年を迎える父。偶然にもその日は啓三の誕生
日でも有った。

都と忍は出勤しながら話し合う。都の父親は新聞記者だった事。
都は結婚して嬉しかったのはお父さんが出来たことだと忍に
告げる。

忍は職場で話し合う。定年を二年後に控えた総務部の職員が
突然リストラに合い狭心症になり、更に妻から熟年離婚されて
悲惨な人生を送ったというもの。忍は父には定年後再就職先も
有るし大丈夫だと思うが・・・
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静と夫はマンションを引き払ってくる。

相変わらず父・啓三はこの夫を大嫌いだし、逆に姑は都の事が
大嫌い。男親は娘を奪う婿を嫌い、女親は息子を奪う嫁を
嫌うというのはある種の法則なのか。
二週間という約束は本当に守られるのか。

40年間働いた父親が定年を迎える。

とても感謝すべき事だけど、退職金が半分になってしまった事。
更に定年後に出向する予定だった山本の会社が倒産したこと。
更に出資していた700万円が全てパアになった事で、そんな感謝
の念が吹き飛んでしまった。ちょっと気の毒な話だったね。

光熱費を払えと迫る姑。

これはある意味では理解できるのだが、結婚式のご祝儀を先日の
葬式で使い未だに返済していない状況の中という事で、どちら
にとっても不利な状況。母親は難癖を付けて踏み倒そうとしてい
る感じだね。

規則正しい生活の父。

毎日便所に行く時間、出勤する時間などが決まっている所は
日本のサラリーマンって感じだね。
帰り道に寄り道もせず帰宅し、定年の日にはおでん屋に寄る
辺りの話はちょっと泣ける。しかも最期に会社から出るときに
思わずエレベーターの一階に到着するのを防ぐために別の階の
ボタンを押すところはなかなかの哀愁が漂っていたな。

父親胸の痛みを訴えて倒れる。

聖パウロ病院に検査入院するも、極度のストレスとの事。
確かに辛いことが最期に起こりすぎたな。
八重子が気を使って見舞いに来るも、見舞い品として持ってきた
ものが豪華すぎるとして、真知子が嫌みを言うところがまた
いやらしいところだ。

父と忍、父と静。

公園のブランコで一緒にカップ酒を飲む忍と啓三。
帰りが遅いと知っておでん屋を探して一緒に酒を飲む静と父。
父親にとっても一番肩の荷が下りる瞬間ではないのか。

最後に展開を締める妻

寝ている夫にご苦労様と。

花岡都 …… 山口智子 (29歳、雑誌すてきな奥さん編集者)
花岡忍 …… 高嶋政伸 (28歳、長男、東洋生命)
花岡静 …… 横山めぐみ (長女)
花岡るみ …… 坂井真紀 (次女、学生)
松井修一 …… ルー大柴 (東洋生命)
倉本綾子 …… 阿知波悟美 (編集長)
小島小夜子 …… 細川ふみえ (東洋生命)
三枝正樹 …… 五十嵐光樹 (るみの彼?オカマ)
寺田トシ子 …… 原知佐子
下村カヨ …… 野村昭子 (東洋生命)
藤原春子 …… 岩本多代 (真知子の妹)
谷村八重子 …… 赤座美代子 (都の母親)
寺田ユウノスケ …… 佐野史郎 (バンド"BlackRain"、静の彼)
花岡真知子 …… 野際陽子 (忍の母)
花岡啓三 …… 伊東四朗 (忍の父、マルモト電工)

煎餅屋主人 …… 小松政夫 (日乃出せんべい店)

奥村公延、庄司永建、横山あきお、野村信次、隈本吉成
半戸敬志、平久保雅史、西崎博


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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