振り返れば奴がいる
(1993年1月期・水曜21時枠・フジTV)

企画:石原隆、鈴木吉弘(2話より)
プロデューサー:関口静夫
脚本:三谷幸喜
演出:若松節朗、河野圭太、木下高男


第5話 致命的な失敗

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石川が病院内の参事の役職に就くことになると中川から告げら
れる。患者と医師の中継ぎの役目を果たすもので、主任医師で
有る平賀よりも位を上であるという。何よりも患者からの評価
が高く、院長もそれを評価している事を聞かされ、石川はより
患者に対して誠実に向き合うことを誓う。
一方司馬は中川から石川が参事になる事を聞かされる。
君は出世を望むタイプでは無いでしょと中川に告げられるが、
司馬は一人になると鏡に向き合い、殴って割ってしまう。

石川は沢子と二人で食事にいき、司馬について聞きに行く。
過去司馬は二年間で8人の担当したクランケを死なせていると
いう。8人という数字は決して高くはないが、全員が脳死と
判定された直後に亡くなっている事に疑問を持つ。
石川は司馬のことを買っているというが、だからこそあんな
生き方しかできないことに残念だと告げる。沢子も5年間彼と
付き合って来たが肝心なところは全く知らないと告げる。

一方その頃病院では騒がしくなっていた。
近くでガス漏れ事故が起こり、救急車5台分の患者が一斉に
この病院に連れてこられるというのである。峰はそれを知って
すぐに石川を呼び出すが、司馬は俺達だけで十分対応できると
して峰にすり寄る。
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病院内での石川の評価が上がる中で、それを面白くないと感じ
る司馬。そんな中で起こるガス爆発事故での対応を巡り石川は
張り切ってその場を仕切るのだが・・・

司馬先生が子供のように石川に対抗意識を出すところがなんとも
言えないものがあるな。彼の事を参事と呼んだり、石川君と呼
んだり。

Dr.ステルベンと呼ばれる司馬のクランケを死なせてしまった
顛末にはどんな事が隠されているのか。

沢子の話しを聞いていると、大学時代の彼と今の彼は全く
別人であることが伺える。何かの一件で彼が患者のことに冷情
になるエピソードが有るはずだが、それが今後の興味と言った
ところだろう。

石川は参事となった事で浮ついた気持ちが存在していたのだろ
うか。彼にとっては珍しい致命的なミス。病院内での評判を
一気に潰しかねないほどの事態を起こしてしまい絶体絶命の
状況だ。

司馬は星野良子を見てお前が嫌いだ。細かい動きはしない方が
良いとするが、司馬先生も石川に対して随分細かい駆け引きを
行っている。特に遺族に電話をしてしまう辺りが如何にも
司馬先生らしい行動だね。

今まで最大限の支援をしてきた中川外科部長がここにきて
司馬との足並みを崩し始めたところも興味深い要素だ。
彼の態度は嫌いだけど足並みを揃えなければならない理由でも
存在するのだろうか。

司馬 江太郎 …… 織田裕二 (医者)
石川 玄 …… 石黒賢 (医者・アメリカ・カンザス大学から帰国)
大槻 沢子 …… 千堂あきほ (麻酔医)
峰 春美 …… 松下由樹 (研修医)
平賀 友一 …… 西村雅彦 (天真楼病院の主任医師)
山村 忠光 …… 宮沢風太郎 (天真楼病院の放射線科医師)
笹岡 繁三郎 …… 坂本あきら (患者、麻雀に呼び出される)
稲村 寛 …… 佐藤B作 (ケースワーカー)
看護婦・田村のえ …… 相原勇
看護婦・内村恵美 …… 宮地雅子
看護婦・中井加世 …… 貴島サリオ
看護婦・富川千代 …… 建部和美
看護婦・伊東みつ子 …… 木原みずえ
前野健二 …… 川上たけし (外科医・マージャン仲間)
患者・柏木 …… 梶原善 (胆石の患者)
患者・志村 …… 小林隆 (麻雀に呼び出される)
救急隊員 …… 甲本雅裕
上野こうじ …… 伊藤俊人 (母、モエコを亡くす)
役名不明 …… 浅野和之
星野 良子 …… 中村あずさ (製薬会社・オットー製薬)
中川 淳一 …… 鹿賀丈史 (外科部長)
理事長 …… 林昭夫

木村智良、桐林美枝、小松恵子
山田玲奈、曽根いづみ、高倉江美、井手直樹、小宮三郎
海谷公二、樺沢雅樹

上野モエコ …… 野村昭子 (骨盤の骨折)
加藤順一 …… 宮野翔太 (複雑骨折の少年)

大森博、小林隆、水森コウ太、椎名茂

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