振り返れば奴がいる
(1993年1月期・水曜21時枠・フジTV)

企画:石原隆、鈴木吉弘(2話より)
プロデューサー:関口静夫
脚本:三谷幸喜
演出:若松節朗、河野圭太、木下高男


第6話 過去に何があった

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遺族の上野こうじから貴方を告訴すると言われた石川。

しかし中川からは示談で解決したことを告げられる。示談金は
800万円。病院としては医療ミスを認めたわけではない事を
告げられ、全ての解決には司馬先生による所が大きいことを
聞かされる。これはあくまで病院と家族の間の問題であり、
石川には気にするなという中川外科部長。しかし今回の件で
参事の座は降りて貰うことになり、変わりに司馬先生がその座
に就くことを聞かされる。
石川は落ち込み、暫く医師の仕事は休むという。気持ちの整理
が付かず、良くあることでは済まされない事態だという。

上野が司馬先生と面会しているのを目撃した石川は、遺族に
謝罪しようとするが、司馬はこれ以上蒸し返すなという。
ようやく遺族は諦めようとしており、ミスを認めれば遺族は
一生恨むことになるという。自分は告白して気分が晴れるかも
知れないが遺族のことを考えろと告げる。

石川は稲村からどうせ休むならばこの機会に人間ドッグを受け
てはどうかと言われる。

一方峰は、アイドルを職業としている患者の担当になる。
当初単純な胃潰瘍で手術はしなくても良いと思われたが、胆嚢
炎を併発し手術の必要性が出てくる。
石川は喪失感で執刀できず、その頃、司馬先生は何者かに
階段から突き落とされて腕をねんざする。
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参事になりかかっていた石川の事を引きずり下ろした司馬。
しかし予想外の落ち込みように、司馬も張り合いがないと感じ
たのだろうか。

今回は何と言っても司馬と中川の関係が描かれた面が最も
興味深い点。Dr.ステルベンと呼ばれた事のある司馬だが、
実際には中川の罪を被っていたのではないかと思わせるもの。

中川は肝心の所になると手の震えが起きて、気分が悪くなって
しまう。過去に何らかの医療ミスが有ったことを思わせるが
それが果たしてどんな状況であったのか。

今回は色々とネタフリの面も大きかった。
特に石川のレントゲンに影があるというシーンが一番インパクト
が有った。

平賀が司馬の事を階段から突き落とす辺りも今後どう利用されて
いくのか。
また司馬の事を慕う看護師・内村恵美の事をそんざいに扱う
司馬の行動が後々ボディブローとなって利いてきそう。味方に
付けておけば後々有利に働くと思うのに、なんで司馬先生は
こんなにも他人に厳しいのか。

ドラマでは司馬と石川が協力して執刀するシーンも描かれた。
ラパコレと呼ばれる腹腔鏡下胆嚢摘出術。
インターネットで調べてみると日本で始めて行われたのが
1990年となっていることから、意外とタイムリーのネタを扱っ
ていたんだね。

司馬 江太郎 …… 織田裕二 (医者)
石川 玄 …… 石黒賢 (医者・アメリカ・カンザス大学から帰国)
大槻 沢子 …… 千堂あきほ (麻酔医)
峰 春美 …… 松下由樹 (研修医)
平賀 友一 …… 西村雅彦 (天真楼病院の主任医師)
山村 忠光 …… 宮沢風太郎 (天真楼病院の放射線科医師)
笹岡 繁三郎 …… 坂本あきら (患者、麻雀に呼び出される)
稲村 寛 …… 佐藤B作 (ケースワーカー)
看護婦・田村のえ …… 相原勇
看護婦・内村恵美 …… 宮地雅子
看護婦・中井加世 …… 貴島サリオ
看護婦・富川千代 …… 建部和美
看護婦・伊東みつ子 …… 木原みずえ
前野健二 …… 川上たけし (外科医・マージャン仲間)
患者・柏木 …… 梶原善 (胆石の患者)
患者・志村 …… 小林隆 (麻雀に呼び出される)
救急隊員 …… 甲本雅裕
上野こうじ …… 伊藤俊人 (母、モエコを亡くす)
役名不明 …… 浅野和之
星野 良子 …… 中村あずさ (製薬会社・オットー製薬)
中川 淳一 …… 鹿賀丈史 (外科部長)
理事長 …… 林昭夫

木村智良、桐林美枝、小松恵子
山田玲奈、曽根いづみ、高倉江美、井手直樹、小宮三郎
海谷公二、樺沢雅樹

藤崎仁美 …… 藤崎仁美 (アイドル、急性胆嚢炎を併発)

ただのあつ子、木原みずえ、大森博、小林隆

評価:★★★★★★★☆☆☆ (7.0)

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