古畑任三郎
(第1シーズン 1994年4月期)

脚本/三谷幸喜
演出/星護


第1話 死者からの伝言


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男性に地下室の金庫部屋で捜し物を頼む女性。男性が熱心に
探している間に女性はゆっくりと金庫部屋から出て鍵を掛けて
しまう。
三日後の大雨の晩。
目の前の大きな洋館では、コミック作家の小石川ちなみが
地下室で編集者・畑野茂の遺体を見つけ警察に連絡する。
しかし崖崩れで警察もなかなか来られないという。
一方古畑と今泉はガス欠により立ち往生していた。
古畑は今泉にGSでガソリンを買わせに行く間、近くの洋館を
訪ね電話を借りる。そこは小石川ちなみ邸だった。電話を借り
て出て行こうとする古畑に、ちなみは地下室で茂が亡くなって
いる事を告げる。
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久しぶりに録画したビデオが出てきたので見てみた。
古畑の第一シーズン。

ドラマとしてはダイイングメッセージを扱ったモノで、
地下室で閉じこめられ窒息死したと思われる男性が何を言い残
したかったのかを古畑が探っていく。

鋭い視点はいくつもの場面で見ることが出来る。

月末しか訪れないというちなみに対して、幾つもの不自然な
供述。
例えば荷物を解かずに地下室へと足を運んでいたり、遺体が
金庫で殴られている状況を見て、状況を見誤る発言をしている
事。

意外とマヌケなのは、被害者のレシートを残してしまった事
だったり、冷蔵庫の卵を躊躇無く使用したりする点か。

ただダイイングメッセージを深く読み解くところは、あまり
気の利いた感じがしない。古畑の説明を聞いてもあんまり
ピンと来るようなトリックではないこと。

何を残しても無駄だと分かったために敢えて何も書かなかった
事や、事故と扱われないために自ら金庫で頭をぶつけていると
言うこと。この辺の事情を考察するのは良いとしても、あくま
で古畑の推論の域を達していないかなという感じがする。

ただその後のフォローで犬がスリッパを加えてきたという事を
付け加えていたけどね。

古畑任三郎 …… 田村正和
今泉慎太郎 …… 西村雅彦

小石川ちなみ …… 中森明菜 (コミック作家)
畑野茂 …… 池田成志 (編集者)

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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