古畑任三郎
(第1シーズン 1994年4月期)

脚本/三谷幸喜
演出/星護


第2話 動く死体


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歌舞伎役者・6代目中村右近は舞台前にガードマンの野崎と言い
争う。先日お祖母さんを交通事故によってひき殺してしまった
件をもみ消ししていたことに野崎は耐えられなくなった為に
警察に自首すると言い出したのである。もみ合っている内に
野崎は机の角に頭をぶつけて亡くなってしまう。
誰も居なくなった舞台に野崎を引きずっていき、天井から落ち
たように偽装工作する右近だった。
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ポイントとなるのは舞台装置である昇降装置。

役者が舞台へと上がるために設置されたものだが、何故か不自
然に舞台側に上がったまま。
ガードマンの野崎自身が使ったものではなく、遺体を運ぶため
に使ったものだと推察する。

他にも幾つかのアイテムや右近の言動が古畑の目に掛かる。

懐中電灯。
普通暗闇を照らすために懐中電灯を持っているはず。
ガードマンが手にしている筈の懐中電灯は何処にあるのか。
楽屋に置いてあった物は古畑が仕掛けた罠だとすぐに分かった。
この辺の小狡さが古畑っぽいね。

後頭部損傷だと告げただけなのに、落下したと発言する右近。
これも見ていてすぐに不自然さに気がついた。
古畑が右近の容疑に目をつけるには良い感じのきっかけだった
ね。

ドラマでは昇降装置の登り方は普段から見ているので分かって
いるが降り方を知らないのは役者ならではとの事で特定するに
至る。厳密に言えばこれでも有罪に持って行くのは辛そう。

現実的に考えればあれだけ遺体を引きずっていけばその跡が
付いているはずだろうし、落下した現場には転落したときの
跡があるはずで、特定するのはそんなに難しく無さそうだね。

古畑任三郎 …… 田村正和
今泉慎太郎 …… 西村雅彦

中村右近 …… 堺正章
野崎 …… きたろう
村岡 …… 有福正志
柏木 …… 西村淳二
向島巡査 …… 小林隆
静御前 …… 中村京妙

井出勝己、森喜行

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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