古畑任三郎
(第1シーズン 1994年4月期)

脚本/三谷幸喜
演出/星護


第6話 ピアノ・レッスン


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塩原音楽学院。
井口薫は夜中の12時にリハーサルの為に舞台上でピアノの練習
をしている河合健の後に近づき、首もとにスタンガンを当てる
元々心臓の弱かった河合は強い電流によって意識を失い亡くな
る。
遺体はガードマンが発見。当初心臓発作だと知り、外傷もない
ことから事件性は無いのではないかと思われた。
古畑は現場で状況を調べる。ピアノのゲンが切れている事に
気がつく。遺体が運ばれていく際には、時計が0時10分で止ま
っている事にも気がついた。
翌日はこの学園の創始者でもある塩原一郎の音楽葬が行われる
事になっており、現在の理事長である河合健がそこで演奏を
行うことになっていた。急遽演奏してくれる人を捜した所、
井口薫の名が挙がり急遽、アメリカに渡ろうとしていた彼女
に声が掛かるのだった。
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ドラマとしてはツメの甘い話だった。
ゲンが切れているのが何時分かったのかという事に関して、
実際は殺害には直接関係しているものではないので、別に間違
えても問題はない。

もっと殺害現場で容疑者にしか分かり得ない事。これを抽出して
言葉責めに合わせて自供を引き出すべき案件だった。

ドラマとしてはその辺の犯人固めの為のシナリオが展開せず、
井口薫が如何に学院のスタッフに恐怖の存在に見られている
のかが描かれただけ。

魚肉ソーセージに付着していたシールがリハーサルルームの
ピアノについていたからといって別段殺害を証明するものでは
無いのが残念だ。

ただドラマとしては何故エレベーターが止まったのかという点
が面白くスパイスを与える話になったか。
流石の古畑も閉所恐怖症だったんだね。

ちょっと今回の件はピアノに関する知識が殆ど無い古畑には
扱いづらい事件かも。楽屋で井口薫が楽譜を見ていた事を
指摘していたが、別に不自然な行動に見えない所があったしね。

一応旅行バッグが軽かった事で犯人に目星を付けたところは
良かったけれど、それも犯人と断定するには弱いところだね。

古畑任三郎 …… 田村正和
今泉慎太郎 …… 西村雅彦

井口薫 …… 木ノ実ナナ
河合健 …… 中丸新将
大木 …… 鶴田忍
柴崎 …… 金田明夫

中西良太、山中篤、嶋田明宏、中村基子、大木史朗
小笠原裕之、工藤恭徳

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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