古畑任三郎
(第1シーズン 1994年4月期)

脚本/三谷幸喜
演出/星護


第9話 殺人公開放送


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黒田清は愛車ハーレー・ダビッドソンで多摩川に来ていた。
全ては今日放送する生放送の番組の為のネタを仕込むための
もの。赤いスカーフを置こうとしたところで、チンピラに見つ
かってしまい、もみ合った挙げ句に近くにあった石で殴り飛ば
す。遺体をボート小屋まで引きずっていき、ブルーシートを
被して逃げる。
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ドラマとしてはなかなか面白い感じの話。
超能力のトリックを暴く事が即ち殺人事件の犯人を特定する
事に繋がっていくという絶妙なハーモニー。

テレビ収録では、全てが何処かで見たことがある様な光景で、
大槻教授とUFO博士の対決のような、科学vs超能力者の対決。
全ては視聴者を含めて公開放送で見ている人たちが審判を下す
というもの。

犯人とのやりとりで核心を付いていくやりとりは僅か二つの
ステップ。犯行現場を知り得る人にしか分からない情報を
黒田清が語る訳だが、全ては超能力のお陰だとして、それが
直接的な証拠には結びつかないというもの。
"モノは言いようだ"と今回の古畑は何度も口にするわけだが、
そんな観念を持つ男を納得させるだけの現実を突きつけねば
ならない。

しかし冷静に考えてみると色んな物証が有りそうな感じで、
黄色いサングラスの件を明らかにせずとも、ドラマとしては
成立するような話だ。
ドラマとして盛り上げるためにその辺の矛盾点を突いた所は
面白い所だが、指紋で解決という辺りは刑事ドラマとしては
なんとも呆気ないところかもしれない。

古畑任三郎 …… 田村正和
今泉慎太郎 …… 西村雅彦

黒田清 …… 石黒賢 (超能力者)
福宮アナ …… 潮哲也
大口プロデューサー …… 山崎大輔
保木ディレクター …… 佐渡稔
神宮オトヒコ …… 山口崇 (教授)
中島 …… 岡部務 (チンピラ)

樋渡真司、神戸浩、河野靖、松美里杷、恩田恵美子
小川雅弘、佐藤裕一、松原佳子

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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