古畑任三郎
(第2シーズン、1996年1月期)

脚本/三谷幸喜
出演/田村正和、西村雅彦


第1話 しゃべりすぎた男

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小清水潔は優秀な弁護士。
この日も被告を見たという女性に法廷の場で尋問し、人間の
持つ先入観、そして目撃証言が如何にいい加減なモノなのかを
証明する。検察官もそんな彼の手腕に舌を巻いてしまう。

小清水は弁護士事務所に20時頃戻ってくる。
アシスタントをしている安西は小清水が帰宅すると分かると
帰宅しようとする。小清水はここで仮眠するので22時頃電話で
起こして欲しいと頼む。以前起こした起こさないで言い合いに
なったことがあり、今度はしっかりと起こせと改めて念を押す。

小清水は仮眠を取らず向かった先は、彼の恋人・向井ひな子の
住むパールマンションだった。小清水は向井との関係を絶ち
稲垣啓子と近々結婚することになっていたが、ひな子は今の
ままの関係を続けようという。お金だけ貰うが大人の関係を
続ければ良いというひな子は、別れを告げようとする小清水に
対して貴方の家庭を壊すのは造作もない事だと告げる。
小清水はそれを聞いて近くに置いてあった水差し用のビンで
ひな子を殴り殺す。そこにちょうど"タコ坊主"と呼ぶひな子の
取り巻きから電話があり、留守録にメッセージが吹き込まれる。
たこ焼きを買ったので今から一緒に食べようとしてマンション
に向かっている事を知ると、小清水は犯行の隠蔽工作のために
コップを洗い指紋を拭き取り、タコ坊主が来るのを待つ。
そしてタイミングを見計らって110番通報する。
彼が来たのが分かるとマンションの入り口のロックを開けて
鍵を開けたまま出て行く。小清水は彼が部屋にはいるのを見届
けて外に出る。

タコ坊主とは休職中の今泉慎太郎の事だった。
今泉はひな子が倒れているのを見ると彼女を抱き起こそうとす
る。頭部から出血し亡くなっているのを知ると恐ろしくなり
挙動不審になり、コートで血を吹いて逃げ出してしまう。

現場検証に古畑、そして芳賀刑事らがやってくる。
死亡推定時刻は22時から23時の間。23時5分に110番通報が有っ
たという。留守録のテープには今泉の声を確認した芳賀刑事ら
はすぐに今泉のアパートを訪れる。刑事達は強引に部屋に入り
血の付いたコートを発見。すると同時に今泉が部屋から逃げ去
る。今泉は東京拘置所へと収監されることになる。

古畑は今泉に会いに拘置所へ。自分は殺害していないと語る。
被害者とは大学の同級生でありプロポーズしていた事。
なんとか潔白を証明して欲しいと頼むが、古畑は今泉と仲良し
だと思われていた為に事件の捜査から外されたという。
古畑が帰ろうとするとき、知人の弁護士にコンタクトを取るよ
うお願いする。大学時代の同級生・小清水潔。彼は小石川
ちなみ事件を担当した事でも有名な弁護士だった。
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さて第2シーズンの最初の話は、明石家さんま扮する弁護士との
対決。

ドラマでは初動捜査に於ける古畑の着眼点が正確な為に
解決に導かれる様な話だったが、常識的に考えるとちょっと
古畑のファーストコンタクトは最初から小清水の事を疑いすぎて
いる感じもする。
そんな違和感を払拭するためにも、小清水とひな子の繋がりは
もう少しきちんとした形で繋がりを証明する必要があったのかな
と思う。

相変わらず古畑の捜査は犯人にとっては気に触るような所を
突いていくようなやりとりの中で上手く犯行を立証していく。

最初の着眼点は大学当時の名前を今の名前で呼んだ小清水の
態度だった。卒業以来会っていないと語ってしまったことが
そもそもの間違い。デートしているのならば目撃証言として
いずれ二人が会っていることは判明するわけだし、何故会って
いないとしたのでしょうかね。
それよりも結婚していない様なのに、何故名前を変えていたの
だろうか?

110番通報に関してもさんまさんの声の特徴から、正直すぐに
判明されそうな要素だった。流石にあれを今泉の声とするのは
無理がありそう。冒頭で留守電の今泉の声を識別していたので
最後は警察に通報された時の声が証明に使われると思っていた。

水差しと花瓶を間違えた事。
犯人しか知り得ない犯行現場を口にしてしまったことで立証
されてしまうものだった。この手のドラマではよく有ることだが、
水差しと花瓶の名称を間違えたからと言って犯行の立証になり
得るのだろうか。この発言を決め手とするのは少々厳しいもの
が有ると思う。

しかし被告人を弁護する為のものなのに、途中から保身のために
弁護しなくなったところが面白いかな。

恋人役に小高恵美さんを使ったのが良かったな。

古畑任三郎 …… 田村正和
今泉慎太郎 …… 西村雅彦

小清水潔 …… 明石家さんま (弁護士)
芳賀刑事 …… 白井晃
向井ひな子 …… 秋本奈緒美 (37歳・スタイリスト)
稲垣啓子 …… 小高恵美 (小清水の婚約者)

裁判長 …… 田山涼
検事 …… 中丸新将

斉藤暁、湯浅けい子、池田道枝、種子、児玉頼信、高橋かすみ
池田武志、伊藤眞、井上淳、吉原丈二、土井きよ美、岡田俊博
坂本敬司、具志堅安史、高橋光宏

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