古畑任三郎 (第2シーズン、1996年1月期) 脚本／三谷幸喜 出演／田村正和、西村雅彦

第6話 vsクイズ王
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テレビのクイズ王では連戦連勝の千堂謙吉が、挑戦者・岸との
勝負が行われていた。今週で7週連続勝ち続けている謙吉。
この番組が元で人気が出てCM撮影まで行われている。
なんとか岸を打ち負かし、今回も優勝する。

8週連続が掛かるクイズ王のテレビ収録の日。
楽屋裏ではテレビプロデューサーの牛島と海老名が彼の元を
訪れる。7週目で対戦したときのカメラ写りが悪かったと謙吉
はプロデューサーに文句を言う。演出にまで口を出すほど謙吉
の存在感は増していたが、全てはプロデューサーが仕掛けた
ものだった。予めクイズとして出そうなナンバーを教えておき
謙吉は自分のスタッフたちを使って調べさせていたのである。
今週の取り分から予めナンバーを教えるとは辞めるというプロ
デューサー。週刊誌にも謙吉が予めナンバーを教わり調べてい
る事が掲載されたのである。小細工無しでもきっと勝てるから
とプロデューサーはバツの悪そうな顔をして去っていく。

一方古畑と今泉はテレビ王収録現場に来ていた。
古畑が挑戦者として予選に出場しようとしていたのである。
アシスタントの滝川からお呼びが掛かっていざ、予選に挑む。
相手は埼玉県のクイズ好きの主婦・堀部靖子だった。古畑は
次々と答えるが、全て早とちりで相手は一問も答えることなく
予選を突破し、謙吉への挑戦権を得るのだった。

その頃謙吉はなんとか今週出題されるナンバーを知ろうと、
衣装スタッフの沼田の元を訪れる。お針子が持ってきた衣装
が入ったダンボール箱を見てこの中にヒントが有るのではな
いかと調べ始める。
沼田は海老沢から禁止されているとして彼を止めるが、
謙吉は沼田の手をはね除け中身を見てしまう。今日のテーマは
16。満足感を得た謙吉は振り返ると、沼田がもみ合って転んだ
時に後頭部を打ち付けて亡くなっているのを知る。
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古畑の中でも好きなエピソードの一つ。
いつもは自供だのみの展開だが、今回は犯人が現場にいたという
証拠を持って追いつめる展開だった。

謙吉にしても殺そうと思って殺害したわけではない。
色んな所で誤算を生じるという展開だった。

特に今回の被害者・沼田が太っているという理由だけで、大食漢
だという先入観を生んでしまったことや、クイズ王という性格上
気がつくと周りにある資料に目を通してしまう癖があること。
しかも運悪く"トッチャンボーヤ"が楽屋の外で練習していたと
言う点や、彼らが使う衣装をたまたま使ってしまった事によって
全ての事件のカラクリは発覚してしまう。

クサヤの件は何故部屋中にばらまいているのか全く理由が分から
なかったが顔を隠す動作を自然の物とするために仕組んだこと
だったのね。

ドラマとしては反密室状態からどうやって犯人が外に出たのかと
いう点が今回のメインだった。ビデオに録画していた人はラッキー
だという古畑の言うとおり、ちゃんと本人が現場から逃げる様子
が映像として残っている。しかしそれを気づかせない様に
上手く演出している点などとても良くできた内容だと思う。

古畑任三郎 …… 田村正和
今泉慎太郎 …… 西村雅彦

向島音吉 …… 小林隆 (警察官)

千堂謙吉 …… 唐沢寿明 (クイズ王)
牛島 …… 佐戸井けん太 (プロデューサー)
海老名 …… 近藤芳正 (プロデューサー)
江崎 …… 池田貴族 (クイズ王番組出演者)
沼田 …… 伊集院光 (テレビ局・衣装スタッフ)
堀部靖子 …… 斉藤清子 (クイズ解答者)
司会 …… 山田雅人
岸 …… 松尾貴史 (クイズ解答者)

高倉百合子、鈴木義男、小川雅弘、ひでしん
松本明代、荒木イサオ、櫻庭博道、辻川幸代、関口伸彦
篠原秀豊、ト字たかお、たかはし等、江良栄希、萩原等司
伊勢亜希子、佐々木礼子

評価：★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)