ひとつ屋根の下

脚本/野島伸司
プロデューサー/大多亮
演出/永山耕三


第11話 引き裂かれた絆


--------------------------------------------------------
帰宅途中の小梅は暴漢に襲われる。
小梅の誕生日のサプライズパーティーを用意している兄妹だっ
たがあまりの遅さに、達也が様子を見に行く。
近所の工事現場には小梅の通学カバンが落ちており、建物に
入っていくと靴まで落ちていた。ただ事ではない様子に達也は
一歩一歩奥へと踏み込んでいく。すると物陰に隠れて震えてい
る傷ついた小梅の姿が有った。達也が小梅の側に近づいてくる
と小梅は側に来ないで欲しいと叫ぶのだった。
--------------------------------------------------------

とても可愛そうな話だった。
しかしドラマとしてはよく計算されており、家族・兄妹が
兄ちゃんのやることに対して理解することが出来ず、一人また
一人と家から去っていく様子を描いた。

達也の場合。
小梅が襲われ、寝ずに付きっきりの状況。
相手が弁護士を立てて示談に持ち込んでくる。
被害者にとっては憎たらしいセリフのオンパレードで、悔しさ
の余り目眩がしそうだが、現実を考えると弁護士の言うことも
正論であり、それだけに余計歯がゆい思いにさせてくれる。
しかしこの期に及んで弁護士は駆け引きを持ち込んでくる辺り
が実に嫌らしく、これだけのことをしておいて10万円しか渡さ
ない辺りは完全に足下見ているなという感じだ。
最後マラソンの練習を始めた。

雅也の場合。
最後まで小梅の為を思うならば忘れるまでそっとしておくのが
家族としての役目だという。今回は冷静な雅也も声を裏返して
叫んでいたところをみると本当に悔しさがにじみ出ていた。
利奈のアパートを訪れると、ライバルである三船愛子が住んで
いた。何処に行ったのか暫く消息が掴めない中、ようやく彼女の
方から電話がかかってくる。利奈は再び女優として復帰した。
これ以上やったら死ぬぞという雅也の訴えも虚しく利奈は
遅かれ早かれ人間は死ぬとして自分の道を貫き通す様子。
愛子のマネージャー役は山崎一さんだった。

小雪の場合。
今回は殆ど聞き役に徹していた感じ。
小梅とは女性同士と言うこともあり、励まし合うことが出来る
か。
最後にこのままじゃバラバラになっちゃうよという訴えがなん
とも寂しさを覚える。

和也の場合
可愛そうなことに小沢が津山に命令し、和也の会社の人間を
怪我させる。その為和也は会社をクビになる。
相変わらず達也は事情も聞かず、弁明しようとする和也に対して
人のせいにするなと一喝。もの凄い痛そうなパンチが和也に
繰り出された。
金にキレイも汚いも有るのかという。勿論本心ではないのだろう
けど、兄ちゃんはいつも和也の話だけは聞かないよなぁ。

小梅の場合。
今回は被害者で可愛そうな役目だった。
殆ど喋らない中、幸夫おじさんには語りかける。
もうお母さんみたいに慣れないと。
達也が弁護士先生を連れてきて告訴しようと訴える中、小梅は
震えていた。最後はちぃ兄ちゃんと一緒に出て行き、幸夫の
診療所近くのアパートを借りた様子。

文也の場合。
目を真っ赤にして兄ちゃんの言動を非難する。
小梅が出て行った時兄妹が誰も兄ちゃんに言わなかったのは、
みんなちぃ兄ちゃんと同じ気持ちだからだという。
そんなに嫌なら家から出て行けと言われるも文也だけはそう
簡単に出られるわけではないので可愛そうだね。
最後は小雪を含めて三人の食卓。

柏木達也 - 江口洋介 (長男・元マラソン選手)
柏木(木内)雅也 - 福山雅治 (次男・医者)
柏木小雪 - 酒井法子 (長女・OL)
柏木和也 - いしだ壱成 (三男・工場勤務)
柏木小梅 - 大路恵美 (次女・高校生)
柏木文也 - 山本耕史 (四男・車椅子)
日吉利奈 - 内田有紀 (舞台女優。知らなきゃもぐりよ!)
広瀬幸夫 - 山本圭 (医者)

三船愛子 - 中谷美紀 (女優、利奈のライバル)
小沢 - 山本顔之介 (不良、和也の先輩)
津山新一 - 古川九一 (不良)
熊沢慎二 - 中丸新将 (弁護士)
大橋里枝子 - 萩尾みどり

藤井雅宏、山崎一、西崎博、志村和彦、須永慶、森山米次
金子浩子、児玉頼信、萩原等司

評価:★★★★★★★☆☆☆ (7.0)

inserted by FC2 system