ひとつ屋根の下

脚本/野島伸司
プロデューサー/大多亮
演出/永山耕三


第12話 上を向いて歩こう


--------------------------------------------------------
達也は幸夫に会い小梅の容体を聞く。もう飯が少し食べられる
様になったと聞き安心する。幸夫に対して責任を感じる必要が
無いことを告げる。そして達也は今度の山中湖マラソンへの
参加をし、その中で本気で走るという。小梅に対して一生守っ
てやるといったが、自分はそんな偉そうなことを言える人間
ではない。ただ一つ言えるのは毎年小梅の誕生日を祝ってやり
たいだけだと告げる。
--------------------------------------------------------

小梅の今後を巡ってバラバラになってしまった家族としての
足並み。
達也の言う事に誰一人賛同しない中で、ついに達也の気持ちを
最も知る人物が現れる。それは果たして誰なのか!?
そしてバラバラになった家族がまた一つ屋根の下に集まる事
が出来るのか。

このドラマの上手いところは、やっぱりラストは能書きを語っ
て相手をねじ伏せるような高圧的な態度ではなく、行動によっ
て今の達也の気持ちを表現した所だろうね。
利奈の役割にはホント驚かされた。
とても上手い脇役の使い方だったなと。


達也の場合。
今回の兄ちゃんはひたすら走った。
東京から山中湖まで一体何時間かかるんだろう。
TVでみんなが兄ちゃんのマラソンを見ていたときはもう残り
短かったよね。まぁ最後の方は足を引きずり歩いていたけどね。
今回ばかりは達也のセリフを少なくし、周りが達也の気持ちを
理解するために口数多く解説してしまうような感じだったね。
ゴール地点で小梅を見たときの兄ちゃんの嬉しそうな顔。
最後のケーキを巡る争いは最高だったな。なんであんなに大きさ
の違う切り方をするんだろうか。

雅也の場合。
達也とは対極的な立場にいたので、どうしても最後まで兄ちゃん
の言うことを理解できなかった感じ。でも利奈というキャラク
ターのお陰で達也の言うことを少しずつ理解していく。
お兄さんのしている事はずっと先を見ている。貴方は今の妹を
見ているだけだという。
利奈が亡くなると分かっていても止められず。
まさか利奈は死をもって決着するとは凄いオチだったね。
最後は心臓外科に行く決意。

和也の場合。
津山ってシーズン1では良い奴だったな。
小雪に和也の場所を知らせて連れて行く。
小雪が殴られたのを見てようやく目覚める。自分がやられても
気がつかないが、大切な人がやられるのを見てようやく素直に
なれたか。
失うモノがない人には勝てないと思った。でも守るべき人が
居る人の方が強いという。自分のことではなく兄ちゃんの事な
のね。結局小沢をボコったのでしょうか。

小雪の場合。
津山から和也の場所を聞き出し、包丁をもって乗り込む。
本気で刺そうとして突っ込んでいくところがまた恐い。
"うさぎは寂しいと死んじゃう"。この場合、その寂しさは誰に
該当したのか。
今回の小雪はちょっと透けた感じのブラウス着ていたのが
とてもセクシーだった。

小梅の場合。
少しずつ元気を取り戻していく。
犯人と面通しさせられる所は可愛そうだったが、兄ちゃんの
行動を見て少しずつ勇気をもらったのか。
自宅のTVで見ず、電気屋まで行って全面マラソン中継のTV映像
見て悔しい事を告げる。
最後はゴール地点で誕生日に買ってもらった赤い服着て現れる
所はもう感動的。

文也の場合。
今回は流石に存在感がなかった。
最後に絵を描いていたけど、結構凄い色遣いだったな。

柏木達也 - 江口洋介 (長男・元マラソン選手)
柏木(木内)雅也 - 福山雅治 (次男・医者)
柏木小雪 - 酒井法子 (長女・OL)
柏木和也 - いしだ壱成 (三男・工場勤務)
柏木小梅 - 大路恵美 (次女・高校生)
柏木文也 - 山本耕史 (四男・車椅子)
日吉利奈 - 内田有紀 (舞台女優。知らなきゃもぐりよ!)
広瀬幸夫 - 山本圭 (医者)

小沢 - 山本顔之介 (不良、和也の先輩)
津山新一 - 古川九一 (不良)
大橋里枝子 - 萩尾みどり

中川弘、川口政彦、藤井雅宏、山崎一、西崎博、志村和彦
岡安泰樹、成瀬富久、手嶋みなみ、森山米次

評価:★★★★★★★★☆☆ (8.0)

inserted by FC2 system