放課後 (ボクたちのドラマシリーズ 1992年10月15日〜11月12日、全5話木曜20時枠) 原作：山中恒『おれがあいつであいつがおれで』 脚本：戸田山雅司　 演出：星護、小椋久雄

第3話 はじめての告白
--------------------------------------------------------
喫茶店PSで騒動を起こした後、逃げた先の公園で浩平は坂浦祐
から突然抱きつかれて告白される。遠くから見ていたあずさは
その体は私の物だとして、涙しながら走り去る。すぐに浩平は
追い掛けて彼女を落ち着かせる。
あんたの体は私の物なのに、そんな事をして良いと思っている
のかというあずさは、男性にあんな事をされたのは初めてだと
告げる。

一方浩平が帰宅すると服が破れてボロボロの姿に、両親は驚く。

翌日、実力テストの結果が発表される。
あずさは19番、そして浩平は184番だった。しかし勿論それは
姿が入れ替わっている為に、突然浩平の姿をした人物の成績が
良くなり、優等生のあずさは落第点を取った事を意味していた。
激怒するあずさ。そんな二人のやりとりを親友の奈美が遠くから
見ていた。
あずさは浩平に対して入れ替わって以来ろくな事が起こらない
と不安を口にする。私は夜遊びはしないし喧嘩もしない。そして
あんな成績を取る女の子では無いと告げ、不良で落ちこぼれと
入れ替わってしまった事を嘆く。それを聞いた浩平は、良い
成績を取ったり先生や親に気に入られることがそんなに偉いのか
と告げる。

奈美は浩平に逢うと、何故知り合いならば言ってくれなかった
のかと責める。浩平には何も言っていないでしょうねとあずさの
姿をした浩平に告げ、自分で告白するという。私が告白した
後には、あずさが本條に告白すべきだという。

そんな中、あずさは教師の吉崎に呼び出される。突然成績の
良くなった事で不正を働いたのではないかと疑いの目を持たれる。
認めるならば今のウチだとして、カンニングでもしない限り
こんな成績を取れるはずはないと言われる。生徒が勉強が出来る
事がそんなに悪いことなのかと告げ、何度も実力であること
を訴えるが、聞いてもらえず、ショックのあまりあずさは
飛び出してしまう。
--------------------------------------------------------

★あずさと浩平は優等生と落ちこぼれの気持ちを味わう

一番衝撃を受けたのは、落ちこぼれの気持ちを知ったあずさ
なのかも知れない。
教師からは色眼鏡で見られることの辛さ。
エリート意識を持つ生徒会長の本條の本音が見られたという
事で、そうとう価値観が変わったのかもしれない。

★浩平は両親に盾を付く

大人しくしていれば良い子なのか?としてこっちらはこっちの
事情が有ると思いきり言いはなったシーンは、なかなか気持ち
の良い物だった。父親だけでなく母親も発作してしまう辺りが
笑えるところだった。

★奈美の存在がまた展開をややこしくする。

あずさと浩平が喧嘩して言い合う姿は、奈美にとっては羨ましく
感じるものなのかもしれない。
それ以前にあずさが浩平の知り合いだったという事実に衝撃を
受けている様子。

★奈美はあずさに浩平の事を色々と尋ねる

誕生日は? 8/23
血液型は? O型
趣味は? ギターにファミコンにビデオ
好きな食べ物は? 辛い物
好きな色は? 黒と茶
女性関係は? 童貞

即答してしまう辺りが笑えるところ。親戚だとすることで一応
納得させるが・・・

★人生には色んな生き方がある事を学ぶ

あずさは好きで優等生をやっている訳ではないこと。誉められ
る事は嬉しいがそれしか出来ず、他に思いつかないこと。
体が入れ替わっても人間が変わった訳ではないのに、人の先入観
はなかなか覆すことが難しいことを吐露していく。

★浩平はあずさに好意を寄せていく

告白に近い流れだったけれど、オレが逢いたくて仕方がなかっ
たのは中身のあずさだとする言葉の意味を取り違えて伝わって
しまった。

★奈美が突然浩平にアプローチ

明日が誕生日ということで、前々から告白することを告げて
いたので、彼女にしては突然の行動ではないのかも知れない。
前回の展開とは逆に、今度は浩平の体のあずさが告白される
のを目の前で見てしまう浩平というシチュエーションが面白い
よね。


秋山あずさ …… 観月ありさ (お嬢様)
高本浩平 …… いしだ壱成 (バンドマンの高校生)
若宮奈美 …… 諸岡菜穂子 (あずさの親友)
坂浦祐 …… 葛山信吾 (浩平の仲間)
前田洋治 …… 河相我聞 (浩平の仲間)
本條司 …… 武田真治 (生徒会長)
秋山光江 …… 田島令子 (あずさの母)
秋山宗一郎 …… 梅宮辰夫 (あずさの父)
高本正平 …… 森本レオ (浩平の父)
高本郁子 …… もたいまさこ (浩平の母)
八木沢稔 …… 松崎しげる (バーのマスター)
菊池啓太 …… 阿久津健太郎
水原とき子 …… 橘ゆかり (あずさの担任の先生)
吉崎大輔 …… 鶴田忍 (浩平の担任の先生)

評価：★★★★★★★☆☆☆ (7.0)