高校教師
(1993年)

脚本/野島伸司
プロデューサー/伊藤一尋
ディレクター/鴨下信一、吉田健、森山享


第7話 狂った果実


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バレンタインデーの日に隆夫に突き放されてしまった繭は夜
の町をさまよい歩くことになる。
純愛していると思ったのに繭らしくないと直子から告げられる。
繭はクラブに行き元クラスメイトと再会。そんな彼女の後に
ついていったアパートの一室で襲われそうになる。それを止め
たのは玉田亜弓だった。
一方直子が体育の授業中に倒れる。新庄が病院へと運ぶと彼女
が妊娠している事実が発覚する。
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隆夫が新庄に殴られ、教師としての倫理観を優先する為に
繭は寄りかかれる人が居なくなり、居場所を失う。
夜の町を徘徊し、頼れると思った女性との出会いが有るものの
一瞬にして失ってしまうのだから実に可愛そうだ。
ただ唯一一連の展開の中で収穫を得たのは、繭には死という
選択を求めていない事。生きるための執着心は持っていると
いう現実である。

直子の妊娠が発覚。
意外なのは藤村はもっと驚くべき展開になるのかと思えば、
その事実をあっさりと受け止めている現実だ。それどころか
愛することのない直子を見限り、子供に溺愛心を求めている
事にある。これではまるで繭の父親みたいだ。

新庄の存在が頼もしく、彼が居なければ直子の居場所が無い
様な状況に陥るところだった。何も説明せずとも受け入れて
くれる新庄の暖かさ。しかしいずれは全てを語らねばならない
時が来るのかも知れない。

繭の父親の態度が急変した事が驚くべき所。
男性と付き合っていなければ何をしていても良いと言うことな
のか?あれ程縛っていたのに、急に開放的になるなんて。
もうすぐ展覧会へ出展する作品が出来そうな感じだったから、
娘に構う暇は無いって事か?

隆夫の心の扉にノックするかのように、無言電話をかけ続ける
繭。女性の声が聞こえて絶体絶命の状況ではあったが、最後に
亜弓が自殺してショックを受ける繭を抱きしめる隆夫の姿。
もう世間体など気にするものかと開き直ったのか?

羽村隆夫 - 真田広之 (生物の教師)
二宮繭 - 桜井幸子 (生徒)
新庄徹 - 赤井英和 (体育の教師)
藤村知樹 - 京本政樹 (英語の教師)
相沢直子 - 持田真樹 (生徒)
二宮耕介 - 峰岸徹 (繭の父)
佐伯麻美 - 中村栄美子 (先輩)
三沢祐蔵 - 小坂一也 (研究室の主任教授)
三沢千秋 - 渡辺典子 (羽村と婚約)
樋口尚樹 - 黒田アーサー (羽村と同じ研究室の同僚)
坂入主任 - 金田明夫 (教師)
宮原志乃 - 山下容莉枝 (地理の教師)
新庄貴広 - 森田洸輔 (徹の息子)
羽村和人 - 三浦浩一 (隆夫の兄)
田辺里佳 - 若林志穂 (研修生)
玉田亜弓 - 広田玲央名 (自殺してしまう)

教頭 - 小宮健吾

桜井さつき、金野かなえ、永田美妙、小堺忍、吉田まゆ
関根雪絵、水野洋子、金井良子、駒崎香織、佐藤玲美
加藤貴子、吉村夏枝、江崎まり、山崎満、川口雅代
久留蝶丸、栗原佳苗

坂本あきら、中島元、須永慶、山中由香、夏井貴浩
鈴木省吾、時田成美、小林哲磨、根津俊介、宮地靖彦

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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