高校教師
(1993年)

脚本/野島伸司
プロデューサー/伊藤一尋
ディレクター/鴨下信一、吉田健、森山享


第9話 禁断の愛を越えて


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繭の家庭の事情を知ってしまった隆夫。翌日彼女が学校に休ん
だ事に何処かホッとする。しかしその翌日には彼女は登校し
なかなか目を合わせることが出来ない隆夫。
繭は偶然直子の自宅で、彼女が藤村に襲われているVTRを目撃
してしまう。直子からマスターテープは依然として藤村に
握られている事を告げると、繭は翌朝早く学校に赴き、鍵の
掛かったロッカーの中からテープを盗み出す。そのテープを
新庄の机の上に置いておくのだった。
そのテープを新庄は何か確かめるために隆夫の居る生物室に
持ってくる。そのテープを再生して藤村の悪行を見つけると
二人は藤村に詰め寄る。しかし藤村はその事実を突き詰めても
悪びれた様子も見せず、公表すれば生徒の一人の一生が台無し
になるとして開き直るのだった。
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いよいよ直子の件が解決に向かう。
直子がVHSの変換器の中に8mmテープを入れていたところを見る
と自らあのVTRを見ていたって事になるのか。まぁ本当に
8mmの中に映像が残されるのか確かめたのかも知れないけどね。

藤村のロッカーの中に数多くのテープが入っていた所を見ると
直子以前にも同様のことをしていた事実があるんだね。

現代の女性には利己的過ぎて失望している。
純粋な母性を持っているのは性体験の無いティーンだけだという
藤村のセリフ。繭の父親が現在の繭に固執している理由がこの
一文に描かれているね。芸術家である彼は、母性を表現するのに
今の男性経験のない繭こそ必要な存在。でもあの鎌倉での一晩で
経験しているような気もするけどね。

藤村の行動の恐ろしいこと。
君と同じ痛みを味わうとして包丁を手で握ったり、手首を切った
り。こういう猟奇的で威圧的な態度が、直子を縛り付ける原因
の一つ。

しかしこれだけの事をして藤村に何の罰則がないが無いというの
も変な話だし、社会的制裁に藤村が恐怖心を抱かないというのも
かなり不自然な感じがしたな。

新庄は直子のために実際に行動を起こした。
その辺の行動力が隆夫にも繋がっていくところはこのドラマの
良くできたところだと思う。
彼女の家に乗り込み彼女を愛していると言った行動。
それについていく繭がとてもいじらしい。
結局隆夫はビジネスホテルに泊まるわけだけど、卒業までの
日々を考えたら相当金がかかりそうだなと。

羽村隆夫 - 真田広之 (生物の教師)
二宮繭 - 桜井幸子 (生徒)
新庄徹 - 赤井英和 (体育の教師)
藤村知樹 - 京本政樹 (英語の教師)
相沢直子 - 持田真樹 (生徒)
二宮耕介 - 峰岸徹 (繭の父)
佐伯麻美 - 中村栄美子 (先輩)
三沢祐蔵 - 小坂一也 (研究室の主任教授)
三沢千秋 - 渡辺典子 (羽村と婚約)
樋口尚樹 - 黒田アーサー (羽村と同じ研究室の同僚)
坂入主任 - 金田明夫 (教師)
宮原志乃 - 山下容莉枝 (地理の教師)
新庄貴広 - 森田洸輔 (徹の息子)
羽村和人 - 三浦浩一 (隆夫の兄)
田辺里佳 - 若林志穂 (研修生)
玉田亜弓 - 広田玲央名 (自殺してしまう)

教頭 - 小宮健吾

桜井さつき、金野かなえ、永田美妙、小堺忍、吉田まゆ
関根雪絵、水野洋子、金井良子、駒崎香織、佐藤玲美
加藤貴子、吉村夏枝、江崎まり、山崎満、川口雅代
久留蝶丸、栗原佳苗

加藤陵子、清水真由、門馬豊、市原弘美

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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