高校教師
(1993年)

脚本/野島伸司
プロデューサー/伊藤一尋
ディレクター/鴨下信一、吉田健、森山享


第10話 ぼくたちの失敗


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藤村を殴り謹慎中の新庄が隆夫のアパートを訪れる。
隆夫は繭の家庭の事情を全て語り自分が匿っている事を告げる
が新庄はあまりいい顔をしない。先生も直子の為にやった事を
訴えるが、あくまで教師としての使命でやったと告げる。
隆夫は藤村の病室へと足を運び、なんとか新庄に対する刑事告
訴を取り外してくれと語るが、殴られる様なことをした事が
バレてしまうとして了承してくれない。人間は本気で人を愛す
ると狂うもので理性やモラルなんて何の歯止めにもならないと
告げられる。
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繭との生活が始まり再び平穏な日々が訪れるかに思えたが、
やはり燻り続けていた隆夫の心の中での違和感は消えることは
無かった感じ。

でも"助けて"と表現している事からも繭は明らかに父親に対す
る嫌悪感を抱いているハズなのに、それでも隆夫は繭に対して
嫌な口を叩く意味がイマイチよく分からない。男として拒絶して
しまう。嫉妬かもって何に対する嫉妬なのか?

でも驚くべきは裸のモデルだけかと思っていたが体の関係まで
発展していたんだね。

新庄の言うことがとても現実的で説得力があった。
このままでは傷つけあって生きていくだけなので忘れて、事情
を知らない人と結婚した方が素直に幸せになれるのかも知れな
いとのこと。でもそうするとまた繭の中で秘密を抱えることに
なるので苦しむことになるのかな?

新庄の件は何処かで直子が勇気を出すのかなと思っていたけど
意外と現実的な結末しか無かったな。
藤村の行動が相変わらず、自分のした事に対して反省が無いの
と同時に、それがバレる事への恐怖心が一切無いのが不自然。
新庄のことを刑事告訴しているけど、そんな目立った行動を
とっても良いのですかね。
それと最も不自然なのは、新庄が何の原因も無しに藤村を
殴ったと思っている周りの視線だ。あそこまで怒る理由を
周りは一切考えようとしていない。それだけ体育教師・新庄の
姿がこれまで野蛮に映っていたのだろうか?

いよいよ最後は冷たいことを言われた繭は父親の元に戻る決意
をする。隆夫のアパートにやってきた繭父の行動が滅茶苦茶
恐かったし、病気なのかも知れないとして繭に同情を誘おうと
する展開がなんか滑稽に思えた。

最後に繭が手紙を残した理由は何なのだろうか。
父親の元に戻ることは決意したが、引っ越しまでは考えていな
かったという事だろうか。
繭の自宅にあった彫刻刀を手にして空港に行く隆夫。
まさかあそこで耕介を刺すとはね。でもあれくらいじゃ死にそ
うに無い気も・・

羽村隆夫 - 真田広之 (生物の教師)
二宮繭 - 桜井幸子 (生徒)
新庄徹 - 赤井英和 (体育の教師)
藤村知樹 - 京本政樹 (英語の教師)
相沢直子 - 持田真樹 (生徒)
二宮耕介 - 峰岸徹 (繭の父)
佐伯麻美 - 中村栄美子 (先輩)
三沢祐蔵 - 小坂一也 (研究室の主任教授)
三沢千秋 - 渡辺典子 (羽村と婚約)
樋口尚樹 - 黒田アーサー (羽村と同じ研究室の同僚)
坂入主任 - 金田明夫 (教師)
宮原志乃 - 山下容莉枝 (地理の教師)
新庄貴広 - 森田洸輔 (徹の息子)
羽村和人 - 三浦浩一 (隆夫の兄)
田辺里佳 - 若林志穂 (研修生)
玉田亜弓 - 広田玲央名 (自殺してしまう)

教頭 - 小宮健吾

桜井さつき、金野かなえ、永田美妙、小堺忍、吉田まゆ
関根雪絵、水野洋子、金井良子、駒崎香織、佐藤玲美
加藤貴子、吉村夏枝、江崎まり、山崎満、川口雅代
久留蝶丸、栗原佳苗

横山あきお、富田三千代、暮村修、柴崎滋、増島剛之、中野欽也

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