未成年 (1995年10月期・金曜22時枠TBS) 脚本：野島伸司 制作：伊藤一尋 演出：吉田健、加藤浩丈、金子与志一

第9話 傷ついた戦士たち
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新村武郎は妹のモカが人質になっているとして寝ずに捜査を
する。しかし上司からは休むよう告げられる。

ヒロら一行は貨物列車に乗り流れ着いたのは、廃校になった
小学校だった。まるでガキの頃の遠足と給食が一緒になった
みたいだという五郎。

瞳が腹部を痛がる。陣痛にしてはまだ早いとして心配する。
病院に連れて行った方が良いのではないか。このままで良いの
かと話し合いになるも諦めるのは早いとしてこの場に留まる
事に。

一方瞳の容体が可笑しい事をモカは親友の千野沙織に相談する
と彼女は見城と話し合い、医療セットを持ってきてくれる。
しかし彼女はテレビ局の人間で、上司の梅原幹雄から密命を
受けていたのだった。

一方失踪した若者達の家族が全員集まる。
背後に暴力団が居る事を告げる新村武郎。責任の擦り合いに
なるが、ここに集まったのは少なからず社会に迷惑を掛けた
子供の親だとして制する。

順平はカー子に密かに連絡する。するとカー子はすぐに戻って
くるよう順平に告げる。私が匿うと言う彼女。彼女からヒロと
付き合っていたのはキャバクラに勤めているのをばらすと脅さ
れていたからだと告げる。
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旅して行き着いた先は、廃校となっていた学校だった。

大人や社会に不満が有る彼らは元々は小さな不満から始まった。
その人生劇場は、ここでもの凄い事態へと発展していく。

勤の豹変具合がちょっと違和感があったけれど、彼の述べる
不満な社会の実情は今ココにいる全ての人たちが思い描いて
いるであろう不満であって、その代表者という感じが面白い
よう描かれた。

以前の感想の中にも書いたことだが、そんな不満を持つ若者の
前に拳銃というものが有ることの不幸を呪うべき展開で、
事態が発展したのも若者の身の丈には合わないアイテムのせい。
大人が子供から遠ざけようとしているものの中にはこういう
意味合いを持つ事が多いのだろうね。

さて今回もまた大人の汚さ・狡さというものが随所に現れた
話だった。

特に事態を大げさに扱おうとするマスコミ。
仲間だと思っていたものが単なる好奇心のためのスパイだった
という現実。
自分の選挙のために娘を使おうとしている父親。

人間として若者と本気で向き合おうとしている人など誰一人
おらず、嘘や虚構が蔓延る世界に彼らを貶め、食いものにしよう
としている大人は純粋な視点を持つ彼らとは対照的に映る。

ヒロがマスコミとテレビ中継の中対話する。
良い家や良い車に乗っている人は決して偉くはない。そいつら
が欲しかっただけのこと。東大を出たり政治家が偉い訳でも
無い。努力してもダメな奴がいる。他人を蹴落としてまで
人より上に立つ努力をするものたちは決して偉くはないと。
兄と比べられる事で肩身の狭い思いをしてきたヒロならではの
話で、あの短い会話の中でよくその全てをまとめてはき出せた
なと思う。

さて出産は無事成功に終わり、一つの新たな命が誕生した。
事態は良い方向へと転がっていくのか。

戸川博人（ヒロ）…… いしだ壱成 (開叡高校3年生)
室岡 仁（デク）…… 香取慎吾 (知的障害)
坂詰五郎（ゴロ）…… 反町隆史 (暴力団の構成員)
神谷 勤（優等生）…… 河相我聞 (有名進学校に通う高校3年生)
田辺順平 （インポ）…… 北原雅樹 (ヒロのクラスメイトで野球部
所属)
新村萌香（モカ）…… 桜井幸子 (大学生)
安西加代子（カー子）…… 遠野凪子 (ヒロ、順平のクラスメイト)
田畑 瞳（ひとみ）…… 浜崎あゆみ (有名女学校に通う才女)

戸川辰巳 …… 谷原章介 (ヒロの兄で萌香の恋人)
アリサ …… 朝岡実嶺 (五郎の恋人でソープ嬢)
戸川芳史 …… 西岡徳馬 (ヒロ、辰巳の父)
新村武郎 …… 宇梶剛士 (萌香の兄で刑事)
見城雅宏 …… 小木茂光 (心臓外科医)
梅原幹雄 …… 寺田農 (テレビ局のディレクター)
千野沙織 …… 大寶智子 (萌香の友人)
神谷真紀子 …… 高林由紀子 (勤の母)
室岡邦博 …… 六平直政 (デクの父)
室岡貴子 …… 山本道子 (デクの母)
田辺　健 …… 阿南健治 (順平の父)
田畑洋造 …… 勝部演之 (瞳の父で国会議員)
田畑裕子 …… 田島令子 (瞳の母)
牛島洋平 …… 森本レオ (考古学教授)
小池唯一 …… 浅野和之
倉本ユリ …… 木内美穂 (辰巳の遊び相手)

水城蘭子、山崎一、中村方隆、井口成人、麻野たか子、一宮里絵
宮本大誠、牧口元美、藤原正久

いしだ壱成さんのblog
http://ameblo.jp/isseiishida/
北原雅樹さんのblog
http://masaki.nicepapa.com/
遠野凪子さんのblog
http://ameblo.jp/tohno-nagiko/

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