未成年
(1995年10月期・金曜22時枠TBS)

脚本:野島伸司
制作:伊藤一尋
演出:吉田健、加藤浩丈、金子与志一


第10話 愛と哀しみとXマス

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瞳はみんなが見守る中、無事子供を出産する。
赤ちゃんを医者に診せようとして一時的に廃校を離れる瞳と
勤。
ヒロは父親から電話がかかってくる。テレビ局との会話の中で
自分がヒロを辰巳と比較しながら育てたことに責任を感じる
という。そして自首して欲しいことを訴える。しかしヒロは
デクが病院に一生閉じこめられてしまう事を懸念する。しかし
父は心配することは何もないとして、信用してくれるよう告げ
る。

その頃東京に戻った順平は事情徴収を受けていた。連日睡眠
を与えてもらえず拷問に近い尋問を受け意識朦朧とした彼。

瞳は勤にこのまま東京に戻ろうと告げる。勤はこのまま戻れば
汚れた大人の論理に流されるとして断固として拒否する。
この子の事を考えてというが、このまま戻ればきっと後悔する
として瞳一人に帰らせようとする。

ヒロはモカに自首することを告げる。父親がこれまでの事を
謝罪したこと。そしてデクが病院送りにならないよう最善を
尽くすとした父親の言葉を信用するという。今夜みんなに話
してデクと二人だけで自首することを告げる。
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最後にダメを押すようにヒロの父親が息子を裏切るという展開
を用意した。

事件はクリスマスイヴという楽しい時期。
世間は事件になど関心を寄せない。
廃校の中でも些細な事ながらも彼らだけでクリスマスを演出
している姿が印象的。仲間としての意識を確かめ合い、デクを
守るためだけに集結する。外では危険分子として今にも撃ち
殺そうとしている姿とのギャップが滑稽だが、緊迫感を与える。

団塊の世代の頃の若者と現在の若者の違いを描いて、若者達の
無関心を嘆くシーンは面白いと思うのだが、事件の発端は元々
そういう主張とは無関係なものだし、団塊の世代の大人が無理
矢理当時を懐かしみ、そういう主張を求めて演出している感じ
がやや微妙に映るところ。

廃校では和やかな雰囲気が流れる中、警察や国家は社会不安を
煽る勢力に若者を仕立てて派手に取り締まるシーンを演出する。

大人達が不要に事件を大きいものとし、子供達を追いつめ逃げ
られない様にしていく様子がなんともえげつない展開だった。

最後のデクが絵を残して出て行くところは涙が出てくるような
場面だね。

戸川博人(ヒロ)…… いしだ壱成 (開叡高校3年生)
室岡 仁(デク)…… 香取慎吾 (知的障害)
坂詰五郎(ゴロ)…… 反町隆史 (暴力団の構成員)
神谷 勤(優等生)…… 河相我聞 (有名進学校に通う高校3年生)
田辺順平 (インポ)…… 北原雅樹 (ヒロのクラスメイトで野球部
所属)
新村萌香(モカ)…… 桜井幸子 (大学生)
安西加代子(カー子)…… 遠野凪子 (ヒロ、順平のクラスメイト)
田畑 瞳(ひとみ)…… 浜崎あゆみ (有名女学校に通う才女)

戸川辰巳 …… 谷原章介 (ヒロの兄で萌香の恋人)
アリサ …… 朝岡実嶺 (五郎の恋人でソープ嬢)
戸川芳史 …… 西岡徳馬 (ヒロ、辰巳の父)
新村武郎 …… 宇梶剛士 (萌香の兄で刑事)
見城雅宏 …… 小木茂光 (心臓外科医)
梅原幹雄 …… 寺田農 (テレビ局のディレクター)
千野沙織 …… 大寶智子 (萌香の友人)
神谷真紀子 …… 高林由紀子 (勤の母)
室岡邦博 …… 六平直政 (デクの父)
室岡貴子 …… 山本道子 (デクの母)
田辺 健 …… 阿南健治 (順平の父)
田畑洋造 …… 勝部演之 (瞳の父で国会議員)
田畑裕子 …… 田島令子 (瞳の母)
牛島洋平 …… 森本レオ (考古学教授)
小池唯一 …… 浅野和之 (政治家秘書)
倉本ユリ …… 木内美穂 (辰巳の遊び相手)

俵一、西川義郎、宮本大誠、岡本博幸、山村腎、廣哲也
安島章博、白木隆史、畑杏子(アナ)

いしだ壱成さんのblog
http://ameblo.jp/isseiishida/
北原雅樹さんのblog
http://masaki.nicepapa.com/
遠野凪子さんのblog
http://ameblo.jp/tohno-nagiko/

評価:★★★★★★★☆☆☆ (7.0)

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