世界で一番君が好き!
(1990年1月期・フジテレビ・月曜21時枠)

脚本: 松原敏春
音楽: AKIHABARA ERECTRIC CIRCUS
プロデュース: 山田良明、大多亮
演出: 光野道夫、中野昌宏、本間欧彦
「今すぐKiss Me」LINDBERG

http://www.bsfuji.tv/top/pub/sekaide_ichiban.html





第7話 もう一度だけ抱いてほしい
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華が事故に遭い検査入院のために病院に居た朝、公次は突然
熱烈に華の事が好きになった事を告白。それを受けて
華も30分
だけ話がしたい
として公次の家を尋ねて会話していた所に
ちひろが合い鍵で入って来て気まずい事になる。ちひろは
公次からもらった誕生日のネックレスを引きちぎってその場か
ら立ち去ってしまう。

翌日、華はようやく回復後初めての出社。
恵も華が戻って来た事を喜ぶが、何か浮かない顔をしていると
指摘され、
後遺症のことを心配しているのか?と問われる。
それを否定するが、華は恵が思っている事故の後遺症ではなく
公次の告白の後遺症に苦しんでいた。
ちひろも出社し、華は挨拶するがちひろは完全に無視していく。
それを見た恵はあの態度は何なんだとして注意すると一応挨拶
はするが、何か気になる。一体ちひろは何に怒っているのか
と。

一方昼休みに公次や万吉たちはいつものようにランチ後に
運動を兼ねて公園でキャッチボールしていた。万吉は公次に
対して、プロポーズの返事は確信が有るが心配が有るのもまた
事実だとし、一日千秋の気持ちだと語る。公次に対して不安が
的中すると思っているのか?と問うと公次は何とも言えないと
語る。
そんな中、公次と万吉は篠木たちと変わってもらいキャッチボール
をする。
公次は突然万吉に本気でボールを投げ始める
圧倒される万吉。一体なにが起きているのかとして、万吉の同僚
も口にするが、篠木は男の戦いだと呟く。

一方華と恵は二人で回転寿司ランチへ。
いくらの取り合いになる中で、今朝は華だけでなくちひろも
変だったと恵。そんな恵は、先日英一に言われた事を華に語り、
自分が英一に注目していっても良いか?と華に許可を求める。

そんな万吉たちと華たちは偶然再会すると、万吉は今夜華の
快気祝いをしようと告げる。要は飲む口実が出来れば良いだけ
だとするが、恵は英一を連れて来ても良いか?と告げると、篠木
もまた早苗を呼ぶと言い始める。

午後の仕事が始まる中、ちひろは華を呼び出す。
非常階段の所でちひろは華に
昨日のことを正直に話してくれ
語る。公次には聞かないのか?という問いかけに華から聞いた
後公次にも聞いて食い違いがないか調べるという。
華は
昨日の朝病院に公次がやってきて突然好きとかなんとか
言い始めた
のだとし、
困ると言いに行っただけだという。そこに
ちひろが来たのだと。ちひろは何か話を端折って居ないか?と
問う。華はちひろの態度があまりにため口である事を気にして
私は上司だと訴えるが、これは一人の男を巡って二人の女が
話合いをしているので関係無いとし、話を省略したのか?と問い
詰める。華は私の方が公次に電話したことを告げ、私が遭いたい
と言ったこと。でもその際ハッキリと困ると言ったのだという。
以上だと告げると、ちひろはとりあえず納得するのだった。

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華は公次から熱烈な告白をされたことで、改めて公次を意識
する機会に恵まれ、エレベーター内のキスした後の違和感の
理由が恋心で有った事に気がついていく。
しかし華は既に万吉によってプロポーズされている状況で、
公次もちひろとの関係を深めていく中、それを壊してまで
自分たちの関係を貫いていくのか。

華がプロポーズの返事をしつつも視線の先には万吉ではなく
公次にアピールするような視線で語られるところが面白く出来て
いた話だった。

恋愛ドラマにはありがちな運命の掛け違い、タイミングのスレ違い
感が面白く出来ていて、一方が関係を進めたとする情報が
入ればまた一方が意地を張るようにして関係を進めてしまうと
いうもの。

この悪の連鎖を立ちきる為には、どうしたら良いのか。
万吉の喜ぶ顔を見れば公次が告白できないのも分かるし、
更には話すタイミングもなかなか出来ないということで、悲しい
かな、益々状況は悪化していく。

殆ど外交的な駆け引きの緊張状態がずっと貫かれている格好
だけど、それが結婚式直前だとすると、相手にもより迷惑が
かかるし難しいね。

今まで散々気味が悪かった英一の使い方がここに来て面白く
作用し始めた感じ。
白いギターを片手に布施明さんの「シクラメンのかほり」
を歌う所や小林旭ではなくボブ・ディランを崇拝しているであろう
ところも笑える。何処に地獄が待っているか分からないぞと
語る辺り、今後の展開を示唆しているよね。

華とちひろの女同士の言い合いもとても興味深く描かれている。
先輩後輩の関係も恋人の事を巡っては関係無いとばかりに
語る姿は端から見ていると楽しいし、華と万吉の関係を進めて
公次との関係を守ろうとする姿は意地らしくも感じる。

向井華 …… 浅野温子 (29歳、World Tourist)
山村公次 …… 三上博史 (28歳、Nelson Japan co inc.)
杉本ちひろ …… 工藤静香 (21歳、World Tourist)
小笠原万吉 …… 布施博 (住宅設備会社"ローブ"、トイレ)
篠木邦彦 …… 風間トオル (公次の後輩、女性について説く)
河合英一 …… 益岡徹 (華の元彼、大阪転勤になり遠距離で別れる)
和田早苗 …… 財前直見 (公次の元彼女)
佐伯恵 …… 石野真子 (World Tourist)
マスター・小泉リュウゾウ …… 中条静夫 (ルイジアナハリケーン)
ミユキ …… 中村れい子 (ルイジアナハリケーン)
万吉の部下 …… 中山秀征 (住宅設備会社"ローブ")

佐藤百起、松永博史、有馬敏郎、河野智是

田村元治

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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