世界で一番君が好き!
(1990年1月期・フジテレビ・月曜21時枠)

脚本: 松原敏春
音楽: AKIHABARA ERECTRIC CIRCUS
プロデュース: 山田良明、大多亮
演出: 光野道夫、中野昌宏、本間欧彦
「今すぐKiss Me」LINDBERG

http://www.bsfuji.tv/top/pub/sekaide_ichiban.html





第9話 この愛もう誰にも止められない
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公次と華が抱き合っているところに、万吉が現れそれを目撃
してしまう。"それはないだろう"と肩をふるわせ涙目になり
ながら近づいてくる。公次は聞いてくれとするが、万吉は
バラ色で花盛りの90年代がこれかとして、そのまま車に乗って
立ち去ってしまう。華はどうしたらいいのか?とするが、公次
はいつかはこうなる事だとし、こうなる事は分かっていたと
いう。しかし酷すぎるとして華は自分たちのしていることに
後悔する。しかし
どんなに酷くても進むしか無いとして、気持
ちには逆らえない
のだと語る。もう俺たちは歯止めの利かない
所に来ているとするが、傷つく人が多すぎるという。しかし
それが分かっていても進むのだとし、好きだからだと告げる。
これから万吉に会って気持ちの全てをぶちまけてくるという
公次は、決して許してもらおうとは思っていないことを告げる。

万吉は
ルイジアナ・ハリケーンにやってくると、マスターに
ボトルを出す様求める。ちひろも来ていて既に酔って居た。
ボトルをガブ飲みする万吉に対して、どうしたのか?とマスター
は告げる。万吉が涙するとちひろもまた涙し始める。
ちひろは万吉に対してなんとなくあなたが沈んでいる理由はわか
るとし、私は公次と一緒だったが、あなたは今まで華さんと一緒
だったのでしょ?と告げる。
二人が涙する理由はそれしかないよね
と告げると、万吉は何故公次があんな事をするのか分からない
という。ちひろは
分かっていてもどうにもならない事がある
すると、万吉はちひろに前から知って居たのか?と問う。
そういう事知っているのらば話せよと告げ、大切な事だという。
ちひろは華さんが公次を好きと言ったのか?と問い、婚約を解消
すると言われたのかと尋ねるが、二人が抱き合っているのを見た
のだという。

ちひろは華に電話すると、現在万吉と共にルイジアナ・ハリケーン
に居る事を語る。万吉が気にして泣いている事を告げ、
やりたい
放題にやってくれるわね
と告げ、
自分さえ良ければそれで良い
のか?
と問い、誰がどうなろうと関係無いのかという。あまり人
をなめるんじゃないよというちひろは一方的に電話を切る。

そんな折り、公次は店にやってくると、万吉に対して話をしに
来たという。万吉はウムを言わさずに殴り飛ばすと出て行け
と叫ぶ。話だけは聞いてもらうという公次に対して、今のお前
の言っている事は通用しないという。お前は俺が華さんを好きな
事を知っているだろうとし、再び殴り飛ばそうとするとちひろが
止めに入る。マスターも公次に対して今日は帰った方が良いと
告げ、今じゃなくても話は出来るだろうと告げる。マスターは
万吉に対してもやけ酒を飲んだり人を殴るのは正しい事ではない
とし、事実は正面から受け止め押し返せるならば押し返すべき
だと告げる。そこに華も駆けつけてくる。

ちひろと華が話し合う。
今更取り繕う事なんて出来ないとすると、華も今更辻褄合わせ
をするような事はしないという。ちひろに対してそれならば
どうしろというのか?と問うと、こうしたのは誰と誰なのか?と
問う。公次は俺が傷つけたのだとするが、後戻りは出来ない事を
告げる。ちひろは私は傷ついたりはしないとし、こんな事を
怖がっていたら人を好きになんてなれないという。人を好きに
なったに傷ついたって仕方ないと覚悟しないといけないとし、
自分が傷つくのは怖くはないが、怖いのは相手を傷つける事
と告げる。それだけは
今まではしてはいけない事だと思って
生きてきた
のだとし、生きている人のルールだという。

万吉はフラフラって外に出て帰ろうとする。
泥酔しているのに車を運転しようとする彼に公次は止める。
このままだと死んじゃうぞという公次に対して、この方がお前
たちに取っては都合が良いのでは無いかと告げる。

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万吉は華と婚約が決定したモノの様子が変だと感じる中、華の
自宅マンションの前で公次と抱き合っているのを目撃してしまう。
やけ酒を飲んでいるとちひろが既に二人の関係を知っていた
と聞き、今に始まった恋ではないことを知る。

万吉の失望感・壊れ方がただごとではなかったので、どうなる
事かと思い心配するモノが有ったけど、一度殴った後には
万吉も落ち着いていた感じだし、その後は比較的冷静な姿が有った
ので安心するところも有った。この辺は男性同士の関係って感じ
もするし、友情の長さ故に憎みきれない部分もあるのだろう。

一番悪いのは問題から逃げ続けることだと思うので、
互いに傷つく事が分かっても、面と向かって居続けることが
問題を早期に完結に導きそうだ。

公次が万吉を送っていく際に、途中で車を止め雨にうたれる
姿を見ると、如何にもトレンディドラマって感じで微笑ましい。

男性同士・女性同士で本音をぶつけ合う流れは良かったと思うし、
無駄だと分かっていても、周りにいる女性・ちひろや早苗が
公次に対して最後の悪あがきをしようとするところなど
面白く出来ていた。

他人を傷つけてまで自分の幸せを追求していくのかどうか。
罪悪感と愛情とを比べつつ、結論を出していくのだろうけど、
略奪愛故に、今後顔を合わせづらいだろうね。

篠木のおせっかいブリも鼻にはつくのだけど、意外と見た目
よりも誠実なキャラクターである所は高感度の高いところ。
外資系の仕事をしているところだし、その辺はいい加減な性格
はしていないというところなのだろうか。

向井華 …… 浅野温子 (29歳、World Tourist)
山村公次 …… 三上博史 (28歳、Nelson Japan co inc.)
杉本ちひろ …… 工藤静香 (21歳、World Tourist)
小笠原万吉 …… 布施博 (住宅設備会社"ローブ"、トイレ)
篠木邦彦 …… 風間トオル (公次の後輩、女性について説く)
河合英一 …… 益岡徹 (華の元彼、大阪転勤になり遠距離で別れる)
和田早苗 …… 財前直見 (公次の元彼女)
佐伯恵 …… 石野真子 (World Tourist)
マスター・小泉リュウゾウ …… 中条静夫 (ルイジアナハリケーン)
ミユキ …… 中村れい子 (ルイジアナハリケーン)
ナンブ …… 中山秀征 (住宅設備会社"ローブ")

田村元治、大倉順憲、佐藤百起、有馬敏郎、河野智是
松永博史、吉田美貴子、内田愛

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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