世界で一番君が好き!
(1990年1月期・フジテレビ・月曜21時枠)

脚本: 松原敏春
音楽: AKIHABARA ERECTRIC CIRCUS
プロデュース: 山田良明、大多亮
演出: 光野道夫、中野昌宏、本間欧彦
「今すぐKiss Me」LINDBERG

http://www.bsfuji.tv/top/pub/sekaide_ichiban.html





第11話 最後の最後で恋は燃え上がる!
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ちひろのお腹の中に公次の赤ちゃんが居る
ルイジアナで飲んでいた公次の元に、篠木がそれを伝え、
ちひろは
白樺湖に行って二人で話をしたいと待っているのだ
という。華はすぐに行くべきだとし、いかなきゃいけないとい
う。その場に居合わせた万吉たちもその事実を聞いて唖然と
なる。

恵は華に対して、もしもそういう事になれば万事休すだと思っ
ていたという。公次とちひろだけでなく、華のお腹の中にも
万吉の子が出来てもおかしくはないのだという。華は否定する
があり得ない事ではないでしょと告げる。

白樺湖のホテルで公次はちひろに逢うと、驚いたか?と問われる。
私も驚いたのだというちひろは公次に華もこの事を知っている
のか?と問う。公次はどうして篠木に話して俺に直接言わない
のか?と問うと、彼に病院に付き添ってもらったのだとし、そこ
で発覚したのだという。一人になりたくて、それでも追いかけて
来て欲しかったのだとし、そして今があるのだという。公次は
どういったら良いのかと言葉に詰まると、突然
ちひろは私は
生みたくない
と告げる。しかしちひろは
公次が欲しいというの
ならば考えても良い
と告げる。要らないの?と言うと、公次は
急に妊娠の話を聞かされて、まだそこまで頭が回っていないのだ
という。ただ驚いて来ただけで君に謝りたいのだという。
男と女は違うし、身体と心に負担をかけてしまったと告げ頭を
下げる。しかしちひろは
負担だなんて言わないで欲しいという。
更には頭も下げないでくれと告げる。私は子供を産んであげられ
ないのだと告げると、どうしても欲しいならば産むことを
臭わせると、公次は産みたくないんだろう?とし、君の意思を
尊重するしかないという。それならば意思が変わったら産んでも
良いと言う事なのか?とし、公次は困らないのか?と問うと、
やっぱり困るでしょと告げると、気持ちは変わらないので平気
だという。朝まで一緒に居てくれるだけで良いと語る。

華はその晩夢を見る。
自分は看護師で、公次とちひろの赤ちゃんを取り上げて抱っこし
ている姿だった。しかし目覚めると彼女はポットを抱えて眠って
いたのだった。

翌朝公次が目覚めると隣のベッドで寝ているハズのちひろが
いなかった。しかし近所を散歩してきたのだという。まだ
だれの足跡もない雪を踏みしめることが気持ちよかったという。
ちひろは改めて
どうしても華さんでないとダメなのかと問うと
今の気持ちを正直に話して欲しいと頼む。
公次はこんな時に残酷だとは思うが、
今の俺の頭や心は華の
事で一杯で、どうしようもない
のだという。俺が関係者全てを
傷つけたのであり、その非は全部自分にあると語る。

恵と華は出勤してくるちひろの姿を見て、あの身体で子供が
産めるのか?と問う。華はちひろに話があるとして呼び出す。

一方華は公次のオフィスに行くと公次を強引に連れ出す。
華はどうするのかを問うと公次は本人が産みたくないと言って
いるのだからどうしようもないという。華はそんな公次の態度
を見て感じ方が足りないと非難し、ちひろが可哀想過ぎると
いう。アナタには思いやりが足りないのだとし、子供を作った
のは公次だと語る。あなたみたいなのは女の敵であり社会の敵
だというと、私はあんたなんかダメだと告げちひろと結婚して
と告げる。

公次と万吉も話をする。
公次は万吉に対してちひろにも悪い事をしたと呟くと、こういう
のは悪いとか良いとか一概には言えないことだという。
しかし万吉は華が公次のオフィスにやってきたことを知ると、
お前と華の距離は近いのだという。オフィスに乗り込まれるなんて
事は俺には無いとし、
感情をぶつけるのは二人の距離が近い証拠
だと語る。どんどん取り残されているとし、俺はお前じゃなけれ
ば、山にでも埋めてでも華さんを奪い取るという。ただしまだ
勝敗が決まったわけではないと語る。

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いよいよ最終話。
果たして華は公次と万吉のどちらを取っていくのか。
そしてちひろの妊娠の告白が二人の関係をどう影響を及ぼして
いくのか。

昔見たとき、このドラマの三上博史さんって滅茶苦茶格好良いな
と思っていたけど、今見ると、容姿は格好良いけど、言動は相当
いい加減なヤツで、腹立たしくなってくるな。
それでも恋愛は止められないってところを描きたいのは分かるの
だけど、万吉がまたあまりに格好良いヤツなので、なんとも複雑
だ。

ちひろが使った妊娠のデッチ上げをして男性の気持ちを探るという
のはかなり反則臭いけど、男性の本当の気持ちを知る上では
最も効果的なんだよね。
ただやっぱりやってはいけないような事のような感じにも思える
し、その結果で二人の関係をつなぎ止めても、不幸が先送り
されるだけで、結果的には問題の解決には至らない気がする。
それが気持ちの難しさというところかな。

逆に公次は妊娠だと聞いて、殆ど自分自身には決められず、
ちひろの意見を尊重するという名の下で、完全に責任を回避し
てしまっている所が主人公らしくないところだった。
華は公次と逢った際に、ちひろの妊娠に於ける公次の態度を
見て、問題を深刻に捉えていないと言っていたけど、まさに公次
という人物の底の浅さみたいなものを感じる。

ただちひろが卒業だと語った辺りが、ちょっぴりこのドラマに
於ける締めくくりなり区切りというものをつけた感じはした。

恋愛ドラマとして見る年齢や世代によって感じる思いが変わって
くるものだなと思う所もあった。

エンドロールの時のそれぞれの行動も興味深く、万吉が公次の
名の付いたゴルフボールをかっ飛ばしたり、英一が波に打たれ
ながらギターを弾いていくところなど笑えた。
篠木は早苗と付き合っていくのかと思ったけど、ちひろなんだね。

向井華 …… 浅野温子 (29歳、World Tourist)
山村公次 …… 三上博史 (28歳、Nelson Japan co inc.)
杉本ちひろ …… 工藤静香 (21歳、World Tourist)
小笠原万吉 …… 布施博 (住宅設備会社"ローブ"、トイレ)
篠木邦彦 …… 風間トオル (公次の後輩、女性について説く)
河合英一 …… 益岡徹 (華の元彼、大阪転勤になり遠距離で別れる)
和田早苗 …… 財前直見 (公次の元彼女)
佐伯恵 …… 石野真子 (World Tourist)
マスター・小泉リュウゾウ …… 中条静夫 (ルイジアナハリケーン)
ミユキ …… 中村れい子 (ルイジアナハリケーン)
ナンブ …… 中山秀征 (住宅設備会社"ローブ")

佐藤百起、有馬敏郎、河野智是、松永博史

田村元治、小泉雄司

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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