オヤジぃ。
(2000年10月期・TBS)

脚本:遊川和彦
演出:清弘誠、吉田秋生、片山修、佐々木雅之
プロデューサー:八木康夫
演出補:佐々木雅之、波多野貴文、山室大輔、田中大二朗
プロデューサー補:壁谷悌之

http://www.tbs.co.jp/drama_archive/oyajy/oyajy.htm

第11話 いちばん大切な人
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真知子の前に現れた完一は、今日は誰かに傍にいて欲しいと
して真知子に頼む。車で一緒に向かった先は美也子の実家近く
の海岸で、昔完一がプロポーズした場所だった。
当時のことを話す完一。恋愛に悩んでいた美也子に対して好き
ならばぶつかっていけばいいアドバイスを送っていた完一だっ
たが、あの時振られれば良いと思っていた事に対して、罰が当
たったのかも知れないと自分を責める。美也子は結婚しても
恋人・松嶋の事が忘れられず、いつかこういう日が来ることを
恐れていたという。その不安を打ち消すために家族の者達に
厳しく当たってしまったことを吐露する。
その頃小百合は両親が深夜になっても帰ってこないことに心配
し、色々と電話を掛けて探すも見つからなかった。
正はカメラマンのアシスタントになった件をすずや小百合に
話すが、それどころではない二人。すずには町金融のセンチュ
リー・ファイナンスから電話があり、今月の返済期限が過ぎて
いると催促の電話がかかってくる。

海岸で一晩を過ごした完一と真知子。
ホテルで一晩を過ごした美也子と松嶋。
真知子は昔から好きになってはいけない事ばかりを好きになって
来たので相手の気持ちが良く解るのだという。全てを捨てて
完一と一緒になりたいが、そうすると今までの繰り返しで自分を
傷つけることになると告げる。

朝からゴローも完一探しにやってくるが、父親はひょっこり
戻ってくる。シャワーを浴びたら病院に行くという彼に、小百合
は母親のことを告げるが、敢えて探すこともないと告げる。

すずは自分にチケットを売りつけたかつての友人・サナエの
アパートを訪れるが居なかった。その帰りにサラ金の男達に
囲まれて捕まってしまう。

すずは夕食の際に小百合達から新聞ですずの勤めている会社の
記事を見て心配されると、すずは二人の姉弟のように私は
出来た子供ではないから出て行った方が良いでしょと告げて
外へと飛び出してしまう。
ファミレス"サイゼリア"で一晩を過ごしたすずは、サナエの姿
を見つけて追い掛ける。彼女は旧エステ事務所に逃げ込むが
追い掛けていったところ、彼女が心臓麻痺で倒れているのを
目撃。呼吸もしていないことから、殺したしまったとして震え
上がる。
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それぞれにどんな結末を与えるのか。
完一と美也子は再び夫婦関係に戻り、また家族の形を取り戻す
のか。

正直別れるとは1mm足りとも思っていなかったのでサプライズ
感は無かったけれど、美也子が戻ってくるにしても、どのような
形で戻ってくるのかが今回のポイント。

これまでの中でも一番ズバズバとモノを言って家族を困らせて
いたすずの存在が抽出される内容で、彼女は完一に一番ソックリ
だという。その流れですずが完一の病院を継ぎたいとした所
はとても面白いオチだった。
サナエの心筋症の件とか、あれだけ放置していたら蘇生しても
明らかに脳死していそうだけど、サナエの事を必死になって
救おうとするときに完一が投げかける言葉の一つ一つは、全て
すずに向けられた言葉でも有る点がとても面白く出来ていた。

そんな父親に対して一番肩入れ出来るのはすずであり、家族の
中でも父親と真摯に対峙していたのはすずなんだなと改めて
感じさせるエピソードだった。

父親に対して言われた言葉をソックリそのままお返しよとばかり
に完一に対して投げかけ、母親を迎えに行けと後押しする流れ
はとても良かった。

しかし今から勉強して医学生になれるものなのかな。

ゴローと真知子の流れは如何にも最後に引き合いそうな立場に
居た人間だったな。

これまですず、正の名前の由来の中に家族としての役割を描いて
見せていたけど、最後に小百合の名前の意味が明らかにされる。
完一からプロポーズされた際にプレゼントされた花束がユリ
だった事で、神崎家のスタートを意味していたという。
正の名前が家族の形が完成したという意味合いだったから対象
的な幹事だね。

神崎完一(55) …… 田村正和 (父、開業医)
神崎すず(21) …… 広末涼子 (次女、短大生)
神崎小百合(27) …… 水野美紀 (長女、私立の教師)
神崎正(19) …… 岡田准一 (長男、予備校生)
大平ゴロー(31) …… 加藤浩次 (青空製薬の営業)
すみか(18) …… 矢沢心 (ガングロ女子高生)
温子(25) …… 今井陽子 (完一の病院の看護師)
国東博(31) …… 及川光博 (三友商事、東大出身、すずの彼)
松嶋幸介(47) …… 山口祐一郎 (美也子の元恋人)
君塚真知子(30) …… 石田ゆり子 (ホステス、完一が好き)
神崎美也子(47) …… 黒木瞳 (母)
ガンジー …… (犬)

国東裕治 …… 中丸新将 (父、通産省の高級官僚)
国東智恵子 …… 松本留美 (エッセイスト)
君塚進太郎 …… 高橋隆大 (息子)
産婦人科医 …… 広岡由里子 (川勝産婦人科)
教頭 …… 須永慶 (小百合の勤める私立小学)
堤靖彦 …… 仲村トオル (小児科医師)
堤恵子 …… 澤口夏奈子 (靖彦の妻、交通事故で車椅子)
レストランのオーナー …… 半海一晃 (セクハラ)
広瀬 …… 木場勝己 (カメラマン)

浅野花英、栗田真由子、渡辺大樹、柴田次郎、原田和美
三輝みさ子、平嶋圭、大上祐美子、根岸勇人、赤屋板明
高橋秀網、清水えりか、香坂仁見

評価:★★★★★★★☆☆☆ (7.0)

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