救命救急24時
(シーズン2 2001年7月期)

脚本/福田靖、橋部敦子、飯野陽子、秦建日子、田辺満、林宏司
プロデュース/和田行、中島久美子、樋口徹
演出/田島大輔、水田成英、樋口徹、山本一男


第6話 キミは友だち

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コスプレパーティーで食中毒が有ったために救命救急は患者で
溢れていた。
そんな中、三名の患者が病棟には居た。
一人は永尾萌・10歳。喘息で激しい発作のために運ばれてきた
患者。ベッドの周りはビーズで飾り立てられていた事から
入院歴の長い患者だと神林は思う。ふさぎ込んでいる彼女に
神林はウチの子・ヒロミもビーズが好きだとしてなんとか心を
開かせようとする。
二人目は大勢のチンピラと乱闘になり大腿部を刃物で刺されて
やってきたプロボクターの坂崎元。彼の我が儘ぶりにジムの
会長やトレーナーも頭を抱えていた。しかし新人王を取った
期待の選手故にいつも彼の尻ぬぐいをしていた。
三人目は桂川耕作・30歳。肝不全故に肝臓移植が必要とされる
患者。調べてみると親戚や近親の物で血液型が同じなのは妻の
奈々子だけだという。医師の香坂や城島は彼女を説得し、移植
に使う肝臓は約半分、そして切られた方も4週間で元の大きさ
に戻るとするが、肝臓は上げられないとして拒否する姿勢を
見せる。
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三人の患者の物語。
冒頭ではごった返していた病棟も、終わる頃には一人も居なく
なるという珍しい光景の話だった。

どの患者にも共通しているのが、友達や信頼できる人が居ない
という現実。萌は神林の息子と友達になれるかと思って心を
開き始めるが、隣に入院している坂崎に、息子などいない事を
暴露されて再び萌は心を閉ざす。

一方坂崎もやりたい放題だが、進藤は手の震えを見つけ脳のCT
を調べた結果、ウィリス動脈輪閉塞症(別名:もやもや病)に
よってプロボクサーとしての道が閉ざされてしまう。
それを知って失望したとき、進藤や矢部に殴りかかるという
傍若無人ぶり。しかも入院していたときにも看護士にセクハラ
しまくりだし、まさに孤立するのを自ら生んでいる様な患者だ。

ドラマとして面白いのが、神林が語る8歳の時に友達が居なくて
孤立していた時の話を聞かせることで、三人に共通して伝わる
ものが有るという点だ。元々は萌に対してしてあげた話なんだ
けど、この話はみんなに共通して心に響く。
誰かが見守ってくれている事は幸せなことだとする事に坂崎は
否定し作り話だとするが、実際に神林が話していた手紙の存在
が有ったときの感動はよく伝わってきたと思う。

桂川夫婦は妻がドナーになるという話だったけど、血の繋がりの
無い彼女でも肝臓が適合したのだろうか?

憎らしい坂崎も10歳の少女のプレゼントに心が洗われ、まるで
魔法に掛かったかのように改心していたし、とても上手い話の
流れだった。

進藤一生 …… 江口洋介 (外科医)
香坂たまき …… 松雪泰子 (専門は心臓外科医)
矢部淳平 …… 伊藤英明 (研修医)
桜井ゆき …… 須藤理彩 (看護師)
太田川奈津 …… 田畑智子 (研修医)
神林千春 …… 小日向文世 (外科医)
馬場武蔵 …… 宮迫博之 (整形外科医)
城島俊 …… 谷原章介 (外科医)

大貫佐智 …… 田根楽子 (看護婦長)
山城紗江子 …… 木村多江 (看護婦)
賀茂みどり …… 唐木恵子 (看護婦)
伊沢朋子 …… 君嶋ゆかり (看護婦)
見城一恵 …… 三宅恵美 (看護婦)
相原早苗 …… 山崎めぐみ (看護婦)
北村圭二 …… 宇崎慧 (心臓外科医)
秋山正幸 …… 小林すすむ (神宮の助手)

桂川耕作 …… 櫻庭博道 (30歳・肝不全の患者)
桂川奈々子 …… 小西美帆 (耕作の妻、夫の肝臓移植のドナー)
耕作の母 …… 五月晴子 (嫁と同居する?)
永尾萌 …… 井上結菜 (10歳・喘息。ビーズ好き)
永尾弘正 …… 三井善忠 (萌の父)
萌の母 …… 中上ちか
坂崎元 …… 青木伸輔 (22歳、プロボクター、元新人王)
ボクシングジム会長 …… 久保晶
ボクシングジムトレーナー …… 吉満涼太
記者 …… まいど豊 (元に病名(ウィリス動脈輪閉塞症)を告げる)
刑事 …… 加賀谷純一
刑事 …… 谷藤太

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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