救命救急24時
(シーズン2 2001年7月期)

脚本/福田靖、橋部敦子、飯野陽子、秦建日子、田辺満、林宏司
プロデュース/和田行、中島久美子、樋口徹
演出/田島大輔、水田成英、樋口徹、山本一男


第11話 さよなら愛しき人

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脳死状態の患者・三上幸三は亡くなる。エピネフリンを手に
佇んでいた香坂。強心剤で蘇生は出来なかったのか?
主治医が立ち会っていなかったなんて・・今後死亡原因を特定
する過程で真実をねじ曲げたら黙っていないと娘の絵里は
進藤達に告げる。

父は病院と銀行によって殺された。矢部とはこんな再会の仕方
をしたくなかったと告げる絵里。

そんな中結婚式途中で貧血で倒れたという新婦の鈴木比佐子と
いう患者が運ばれてくる。担当医は矢部。検査した結果、数値
に異常はなく、恐らくウェディングドレスのきつい締め付けに
よって貧血を起こしたのではないかと診断をする。

そんな中、医局長の小田切、香坂、山城ら三上幸二の死に立ち
会った医師達が戻ってこない事が気に掛かる。
医局長はバーで酒を飲んでいた。電話で進藤を呼び出す。
神宮教授から何か言われたのか?進藤は医局長に問う。すると
後日事故調査委員会を開くという。

マスコミでも一斉に"疑惑の人物死亡、何故今?"という記事が
掲載される。

事故調査委員会。
診療ミスやモラルに反する判断が無かったのかが問われる。
香坂は奥さんが治療を拒否した事。助かっても植物状態であり
これ以上辛い思いはさせたくなかったと訴えられたという。
安西教授は、痴呆症の母親の意見を真に受けたのか?と問うが、
山城が当時の彼女は正常な状態であり判断は出来ていたと告げる。
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延命措置を行わなかった香坂と患者の妻との間にどんなやりとり
が合ったのか。
現場にいなかった娘が措置の真相を巡って訴えを起こすと言い
出す中、真相が明かされていく。

救命医療とはいかなる場合で有っても治療のために全力を尽くす
という中で、何故香坂がそれを破ってまで治療の手を止めたのか
という点が議題に上がる。
研修医の矢部はそんな香坂の方針に納得がいかず、へそを曲げて
しまうわけだが、そこにはそんな単純な論理では語れない事情が
存在している。

ドラマとしては三上家の治療疑惑とは余所に、新しい患者・鈴木
比佐子の件を引き合いに出して、男女の関係を描いたこと。
矢部に診断ミスをさせる事で、暴走気味の彼に耳を傾けさせる
だけのクールダウンを促した格好だった。

信じていた父親が実は、不正に関わっていたこと。そして墜落
事故は事件ではなくあくまで自分の意思で飛び降りたこと。
強くて逃げない父親像に尊敬を抱いていた娘にとっては衝撃の
事実かも知れないが、どんなことをしても嫌いになる訳がない
とする娘の気持ちに救われる思いだった。

鈴木比佐子の病状を双方の両親が居る前で語った進藤の確信犯
的な行動がとても光るモノだった。新郎が全ての事実を知っても
新婦を支えるであろう事を信じていたのだろうね。

最終回に向けて、救命病棟の存在の価値やら教授達の学長選挙
の話が浮かび上がってきた。救命存続に尽力を傾けてきた
小田切が倒れたことでどう影響を及ぼすのか。

進藤一生 …… 江口洋介 (外科医)
香坂たまき …… 松雪泰子 (専門は心臓外科医)
矢部淳平 …… 伊藤英明 (研修医)
桜井ゆき …… 須藤理彩 (看護師)
太田川奈津 …… 田畑智子 (研修医)
神林千春 …… 小日向文世 (外科医)
馬場武蔵 …… 宮迫博之 (整形外科医)
城島俊 …… 谷原章介 (外科医)

大貫佐智 …… 田根楽子 (看護婦長)
山城紗江子 …… 木村多江 (看護婦)
賀茂みどり …… 唐木恵子 (看護婦)
伊沢朋子 …… 君嶋ゆかり (看護婦)
見城一恵 …… 三宅恵美 (看護婦)
相原早苗 …… 山崎めぐみ (看護婦)
北村圭二 …… 宇崎慧 (心臓外科医)
秋山正幸 …… 小林すすむ (神宮の助手)
小田切薫 …… 渡辺いっけい (医局長)
秋山正幸 …… 小林すすむ (神宮の助手)
神宮恭一 …… 津嘉山正種 (第一外科教授)

三上幸二 …… 須永慶 (植物状態の夫、元銀行マン)
三上圭子 …… 田島令子 (妻)
三上絵里 …… 国分佐智子 (娘、名古屋の弁護士事務所で働く)

鈴木比佐子 …… 阿部美穂子 (結婚式で倒れた新婦)
板橋克己 …… 樋口浩二 (比佐子の新郎)
安西慎二郎 …… 佐々木勝彦 (第一内科教授)

螢雪次郎、泉晶子、浅沼晋平、ト字たかお、茂本和範、吉見純麿
本多晋、松美里杷、岩本宗規

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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