僕の生きる道
(2003年1月期・火曜22時枠)

脚本/橋部敦子
音楽/本間勇輔
編成/植村泰之
演出/星護、佐藤祐市、三宅喜重
プロデューサー/重松圭一、岩田祐二


第5話 あばかれた秘密

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秀雄によって骨折させられ暴言を吐かれたとして田岡雅人の親
は秀雄を処分するよう要求してくる。学校側はどう対処するの
か。理事長が直接田岡らと面接する事になったという。
処分が決まるまでは秀雄は担任から下りてみどりが担当する
事になる。

放課後、みどりは一緒に帰宅する久保に向かって結婚を前提と
した付き合いは出来ないことを告げる。結婚をイメージ出来な
いというみどり。それに対して久保は好きな人でも出来たのか
と尋ねた。

秀雄は2/19のビデオ日記の中で今日の出来事を述べる。
こんな状況だが脳天気な空想をしていたこと。それをあっさり
太田麗子先生に見破られたこと。その妄想とはみどりとのキス
だった。
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街で見つけた制服美少女としてアイドル雑誌に掲載された
生徒の一人・黒木愛華が突然学校を退学すると言い出す。
夢だと告げる秀雄は彼女らにどう説得するのか。

前半部は前回からの持ち越しで田岡雅人のエピソードの後処理。
みどりが秀雄のしていることに少しずつ興味を持ち、彼の性格
やら真意を探りつつ好きになっていくのと同様に、理事長で
有る隆行にもそれが同時に伝わっているという展開はとてもよく
出来ている。理事長の説得力やら存在感は流石で、一瞬にして
田岡雅人のエピソードを締めてしまった。

さて今回は夢を追う生徒達に向けて、人生とはどんなものなのか
を説得する内容だった。
とても上手いのが杉田めぐみの存在をあぶり出すようにして
使われた黒木愛華というキャラクターと、二人の違いを上手く
ドラマの中で使い分けて、それを主張の説得力に上手く加味した
部分だと思う。

みどりだけでなく視聴者も、夢に浮かれている生徒達の前で
秀雄はどんな話をするのか興味深かったと思う。
みんなの前で語るときには意外とありがちな説教を並べ立てた
だけかと思っていたが、彼の中の真意は杉田めぐみに語るときに
対してのみ伝わることになる。
自分も歌手になろうとしていた過去もめぐみというキャラクタ
ーに思いを託す形で伝えるところなどは見事。
しかし秀雄がみどりの伴奏で歌を歌うシーンはちょっと酷かった。
テノール歌手を目指すにしてもお世辞にも声の張りが無さ過ぎ。
それを分かってドラマでは音声をフェイドアウトさせたのだろ
うけどね。

秀雄にみどりを取られたことで妙な嫉妬心を覚える久保が
秀雄に対して口を尖らせる中で、彼があくまで友達として語った
将来に対する夢と今を生きる意味を上手く説いた辺りもとても
説得力があったと思う。

最後にみどりがキスしてきた辺りには驚いたが、彼女から思わ
れるだけのキャラクター像を見事作り上げているところは
流石だと思った。

中村秀雄(28→29) - 草ナギ剛 (生物教師)
秋本(中村)みどり(25) - 矢田亜希子 (国語教師)
秋本隆行(55) - 大杉漣 (みどりの父で陽輪学園理事長)
金田勉三(43) - 小日向文世 (秀雄の主治医)

畑中琴絵 - 眞野裕子 (看護婦)
田岡久美子 - 銀粉蝶 (田岡の母でPTA会長)
中村佳代子 - 山本道子 (秀雄の母)

教師
久保 勝(30) - 谷原章介 (数学教師)
太田麗子(38) - 森下愛子 (英語教師)
岡田 力(23) - 鳥羽潤 (新任の社会科教師)
赤井貞夫(35) - 菊池均也 (体育教師)
古田進助(45) - 浅野和之 (陽輪学園教頭)

2年G組の生徒
杉田めぐみ - 綾瀬はるか (歌手志望)
田岡雅人 - 市原隼人 (金のために医学部志望)
吉田 均 - 内博貴 (家族は皆東京大学卒業生)
鈴木りな - 浅見れいな (体育教師の赤井に恋)
赤坂 栞 - 上野なつひ (吉田の幼なじみ)
近藤 萌 - 鈴木葉月 (田岡の彼女)
黒木愛華 - 岩崎杏里 (芸能雑誌に写真が掲載され・・・)
田中 守 - 藤間宇宙 (受験のストレスから万引きや盗-撮)

評価:★★★★★★★★☆☆ (8.0)

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