僕の生きる道
(2003年1月期・火曜22時枠)

脚本/橋部敦子
音楽/本間勇輔
編成/植村泰之
演出/星護、佐藤祐市、三宅喜重
プロデューサー/重松圭一、岩田祐二


第8話 二人だけの結婚式

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みどりと結婚することを金田医師に報告する秀雄。
明日はみどりの父親・隆行に挨拶に行くことになっていた。

みどりは父親に話があるとして前日に真相を話そうとする。
隆行は既に結婚することは分かっているので堅苦しい挨拶は
良いという。しかしみどりから進行性の胃ガンでありもう治ら
ない事を聞かされる。彼自身は自分の運命を受け入れて前向き
に生きているという。それを聞いた隆行は態度を急変し、何も
結婚することは無いのではないかという。普通の男だと思った
からこそ認めたという隆行に対して、普通とは何かと尋ねる
みどり。死ぬと分かっているとの男との結婚は認められないと
するが、みどりはそれならば世の中の全て男性に当てはまると
して一歩も引かなかった。

秀雄が家にやってくる。予定通りお寿司をとり、牛すじを煮込
んだものが出される中、隆行は秀雄の病気に対して、残念で
あり世の中不公平であることを述べるのが精一杯だった。
しかし秀雄は自分は不公平だとは思っておらず、この現状に
於いて失うモノばかりでなく得るものも有ったことを告げる。
何より一番はみどりの存在である事を告げ、どうか結婚させて
欲しいと秀雄とみどりは深く頭を下げる。しかし隆行は賛成
する事は出来ないとして物別れに終わる。
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今回は一人娘結婚に出す父親の気持ちに触れる話だった。

最後に結婚を認めることは明らかなので、どういう展開を以て
説得力を持たせるのかという所に尽きるのか。

隆行にも教育者としてのプライドを自負する中で、逆に父親と
しての感情を持ち込んだときに、そのプライドは脆くも崩れ、
他人には指導してきた事も自分のことになると素直に出来ない
でいる自分にジレンマに陥らせる。

ドラマは何度か機会を与えて説得するも、許したい気持ちとは
逆にどうしても認められない父親の気持ちは、複雑な気持ち
にさせられ共感できる部分だと思う。

最後にみどりが幼いときのVTRを見ながら、この家に生まれた
事に対する感謝の気持ちを述べるのと同時に、生まれてきた
理由を家族に求めるのではなく、秀雄に求めた辺りはよく
出来ているのだが父親としては寂しい宣告だろうと同情させ
られる。

秀雄が最後に僕達を信じて欲しいと留守電に入れるわけだが、
何を以て信用とするのかはちょっと疑問が有りつつも、こう
なるべきドラマだなと思わせた。

学生達とのエピソードでは、突然学生達にうっぷんを晴らすべく
放課後に合唱をしないかと言い出す。正直歌を歌うことが
本当に気分が晴れる行動なのかは疑問とするところだが、
この行動が少しずつ生徒達の共感を得ていき最後に合唱するん
だろうなと思うところである。

それにしても綾瀬はるかはこの頃から光るものがあるな。
盗-撮犯を許して迎入れてしまう寛容さは何処から来るのか。

中村秀雄(28→29) - 草ナギ剛 (生物教師)
秋本(中村)みどり(25) - 矢田亜希子 (国語教師)
秋本隆行(55) - 大杉漣 (みどりの父で陽輪学園理事長)
金田勉三(43) - 小日向文世 (秀雄の主治医)

畑中琴絵 - 眞野裕子 (看護婦)
田岡久美子 - 銀粉蝶 (田岡の母でPTA会長)
中村佳代子 - 山本道子 (秀雄の母)

教師
久保 勝(30) - 谷原章介 (数学教師)
太田麗子(38) - 森下愛子 (英語教師)
岡田 力(23) - 鳥羽潤 (新任の社会科教師)
赤井貞夫(35) - 菊池均也 (体育教師)
古田進助(45) - 浅野和之 (陽輪学園教頭)

2年G組の生徒
杉田めぐみ - 綾瀬はるか (歌手志望)
田岡雅人 - 市原隼人 (金のために医学部志望)
吉田 均 - 内博貴 (家族は皆東京大学卒業生)
鈴木りな - 浅見れいな (体育教師の赤井に恋)
赤坂 栞 - 上野なつひ (吉田の幼なじみ)
近藤 萌 - 鈴木葉月 (田岡の彼女)
黒木愛華 - 岩崎杏里 (芸能雑誌に写真が掲載され・・・)
田中 守 - 藤間宇宙 (受験のストレスから万引きや盗-撮)

中村佳代子 - 山本道子 (秀雄の母)
幼い頃のみどり - 飯田千秋

伊藤正博、三上瓔子、MAX VONSCHULER

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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