少しずつ沢尻エリカ自身が体の異変に気が付き、自らの病気に
ついて調べると共に、両親はそんな娘に病気の真実を告知すべき
か苦悩する話し。

子供は親が思っているよりも賢くて行動的である。

休日に藤木直人に会いに行っていたり、恋人になりかけの男性
とデートしていたり、そして病院には馴染みの患者が居る。
更には舌を噛みそうな難しい病気の名前が突然娘の口から飛び
出したりする。

本来ならばそんな両親らの知らない娘の姿に驚きを見せると同時に
自立していく娘の成長する姿に喜ばしいはずなのだが、違った
意味での嗅覚の鋭さに両親にしてみれば驚くほか無い。

人間の生死に関する価値観の違いで錦戸亮と衝突してみたり、
また病気に対する見解の違いで成海璃子と薬師丸ひろ子が衝突
していく中で、全ての話しの矛先には沢尻エリカの病気の事実が
待ちかまえており、否が負うにも涙を誘う展開であった。

病気に戸惑い同級生と衝突して怒り悲しみ、そして涙する
情緒の不安定さが妙に彼女の心の様子を現しているようでリアル
に映った。

また休日に花束を持って友達になった娘の父親を見舞いに言ったり
する心の優しい娘像は、まさに"病気はどうして私を選んだのか"と
自らが語る台詞を上手く引き立たせる事にも繋がっている。

有る意味ドラマの流れとしては、本人に病状が知れる今が
前半の一番の盛り上がり時かも知れない。

評価：★★★★☆