1リットルの涙 9話

脚本/江頭美智留、大島里美、横田理恵
出演/沢尻エリカ、薬師丸ひろ子、錦戸亮、成海璃子、藤木直人
陣内孝則、真田佑馬(ジャニーズJr)、三好杏依、松山ケンイチ
佐藤重幸、小出早織、水谷百輔、松本華奈、橋爪遼、葵
川原真琴、遠藤雄弥、星野奈津子、佐藤祐基、兎本有紀、勝野洋

http://www.fujitv.co.jp/tears/index2.html

今回、改めて障害者と向き合う錦戸亮を描いた話であり、
彼に再考を促す機会を与えたのと同時に、未だに自分の状況を
受け容れきれなかった沢尻エリカにも障害を背負ったという
現実を突きつけた話。

携帯電話というアイテムが主人公の心理や状況を表すのに色々と
使用され、上手い具合にストーリーに絡み合った感じがする。

これまで病状の進行を表すのに足を奪ってきたが、徐々に言葉の
自由を奪うことで嫌でも現実を知る結果となったし、養護学校
で同じ病気にかかった大西明日美を登場させることで今後の彼女
を示唆しているようで、未来に対する不安感を漂わせた。

このドラマの絶妙なところは、壮絶なまでに悲しい現実を突き
つけるだけでなく、周りでサポートする人々の暖かさを示す事に
よって希望の光を上手い具合照らし出して、存在する意義を見い
だしている事だろう。

錦戸亮の存在は原作には無いみたいだが、彼は主人公にとって
幻想の光のような存在であり、こんな人が側にいれば心の拠り
所になると思って作られた理想的なキャラクターなのかもしれない。

過去は振り返らず未来は不安ばかりだが、現在出来る事をやると
決心した彼女に対し、現在の気持ちを告白した錦戸亮。
もう自分には与えられるばかりで与えることはないと思っている
主人公だが、そんな彼にやる気を起こさせ明確な進路を与えるの
と同時に、姉思いの妹にもまた今やるべき事を伝えた彼女の
存在感は凄いことだと思う。

評価:★★★★☆

inserted by FC2 system