自由に動けた過去の時の事を思っても泣けるし、未来に対して
考えても泣ける。
まさにこの言葉が象徴するように八方塞がりのような今の状況に
対して、息苦しいまでの閉塞感を覚える展開だった。

人間は、考えない様にしても何処かで人と比べて自分の人生を
秤にかけてしまうところが有るのでしょう。
卒業とは本来喜ばしい事なのに、沢尻エリカにとっては寧ろ同級生
の巣立っていく姿ばかりが目立ち、自分との境遇の違いや開きを
恨むしか無い感じ。

そんな彼女に対して本当に制作陣の意地悪な展開が目立った。

同級生を自宅に招いてみても卒業後の進路なんて聞きたくない
だろうし、先生の結婚式を見せられても自分には無いものを
改めて実感させるだけの切なさばかりが増長される。

夢も希望もない今の状況が未来になっても晴れることのない
絶望感は、親兄弟がどんなに暖かくサポートしてくれても、
病気にかかった人にしか分からないのだろうね。

今、自分に出来ることは書くことだけ。
出来ることをフル活用して書いた最初で最後のラブレターだと
思うと実に泣けてきます。

評価：★★★★☆