相棒
シーズン4

脚本/古沢良太


第2話 殺人講義
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男女が車の中でキスをする。
男は女に君の涙を始めて見たと告げ、お陰で決断できたと告げる。
女はごめんなさいと告げ、二人は関係を取り戻したかに思えた。

男は女をアパートまで送っていくと、紙袋を手渡す。
安眠剤も一緒に入れて置いたと告げる。

翌日、島田加奈子が毒薬"テトロドトキシン"を飲んでベッドで
死んでいるのが発見される。メモの走り書き程度の遺書が見つ
かり筆跡鑑定の結果、本人の物だと証明されたことで、自殺
だと処理される。
しかしそれを受けてアパートの管理人で、加奈子の東京の母親
役をしていた遠山ちずが、警視庁の伊丹刑事の元を訪ねる。
あの子は自殺するような子ではない事を訴えるが、伊丹は既に
結論の出た事件だとして引き取りを願う。しかしその時薫が
やってきて、警察は市民の味方だろうと告げると、伊丹は薫に
この件を丸投げする。

薫は一緒に死亡所見や物証を調べるが、遺書の筆跡鑑定が本人
だと確認された以上覆すのは難しいと告げる。しかしちずは、
死ぬ前日に彼女は幸せそうな顔をしていた事を証言し、現場に
見に来てくれと薫を連れて行く。

死んでいたのは彼女が住むイーストサイドマンション。
浸入した形跡は無く、自分の意思で飲んだであろう事しか発覚
しなかった。しかしそこに右京がやってくる。

右京と薫は加奈子の職場である成華大学へと足を運ぶ。
加奈子は心理学教授・春日秀平の助手をしていた。春日は、
講師になったばかりで悩んでいたであろう事を告げ、自分が
サインに気がついてあげられなかった事を悔やむ。
真面目で几帳面で潔癖だったという。
春日は高級茶であるマスカットフレーバーを右京や薫に出す。
最高級のダージリンティに右京は心を弾ませる。それを指摘
すると春日教授もまた右京に負けず劣らずの紅茶通だという事
が分かる。

発作的に自殺したとの事だが、発作的であるにもかかわらず毒薬
を用意できる物か?と告げ、自殺とは思えない事を口にする。
不倫していたのではないかと告げ、その根拠として、彼女は
家計簿を付けていて自炊していた形跡があるが、火曜日と金曜日
だけは買い物をしておらず、外食している跡があるという。
しかし交際していた形跡がないことから、相当気遣ってつきあっ
ていたもので、不倫ではないかという。
更に遺書が引っかかるという。
春日は出来る限り協力をするとして、名刺入れから名刺を右京に
渡す。それを見た右京は、薫に不倫相手は彼だと告げる。

大学院生の田辺健太郎に話しを聞く。
彼女は研究を手伝ってくれたという。冷蔵庫にメモが貼られて
おり、そこには田辺からCDを借りていた事が書かれていた。
田辺は確かに貸したモノだという。

右京達は春日の講義を聞きに行く。
すると春日はそれに気がつき、今回は特別講義として人は何故
犯罪を犯すのかをテーマに語り始める。そして特別講師として
右京を紹介し、壇上に立たせるのだった。
右京は犯罪はどれの心にも存在するものだと告げ、完全犯罪
など何処にも存在しない事を告げる。

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自殺か他殺か

発作的な自殺ではない事を証明するために、メモに込められて
いた謎を解き明かしていく。
生徒手帳のメモ紙を使っていたけど、几帳面な人があんな破り
方をするだろうか?

被害者の加奈子は不倫関係だった

家計簿がそれを証明する物だったけど、名刺入れに着眼点を
置いたところは見事だった。結婚指輪を入れて置いた跡が
付着していたというのが、右京が春日教授を疑うきっかけ。
最初の段階で判明しているって所がポイントだね。

毒物は何に入れられていたのか?

冒頭のやりとりの中で、安眠剤の事を口にしていたので、
見事視聴者の視線を薬というものに引き付けることに成功して
いた。実際には紅茶の中に仕組まれていたもの。
そして被害者が紅茶の葉を自ら捨てるように工作している辺りが
頭脳犯だけど、ディスポーザーに入れる前に亡くなるとは考え
なかったのだろうか?

モデリングは大人にも有る行動

憧れの人と同じような行動を取ってしまう事。
美和子の行動からヒントを得たことで、右京はそれに気がついて
いく。花の里が事件解決のヒントになるという一連のパターン
性の高いシナリオだった。

最後は自白に導かせる

最後の証拠だけは、見つからなかったようだ。
一芝居を打って春日に毒入りの紅茶を飲ませたと思わせる様
仕組んだ。時々相棒では見られる解決法だ。



杉下右京 …… 水谷豊 (警視庁・特命係)
亀山薫…… 寺脇康文 (警視庁特命係員)
宮部たまき …… 益戸育江 (小料理屋"花の里"。元右京の妻)
奥寺美和子 …… 鈴木砂羽 (ジャーナリスト)

伊丹憲一 …… 川原和久 (警視庁刑事部捜査第一課員)
三浦信輔 …… 大谷亮介 (警視庁刑事部捜査第一課員)
米沢守 …… 六角精児 (鑑識課)
角田六郎 …… 山西惇 (組織犯罪対策五課)
内村完爾 …… 片桐竜次 (警視長)
中園照生 …… 小野了 (警視正)
小野田公顕 …… 岸部一徳 (警察庁/警視監)
大河内春樹 …… 神保悟志 (警察庁長官官房室長)
芹沢慶二 …… 山中崇史 (捜査一課。伊丹の後輩)
大木長十郎 …… 志水正義 (組織犯罪対策部)
小松真琴 …… 久保田龍吉 (組織犯罪対策部)

春日秀平 …… 石橋蓮司 (成華大学・心理学教授)
島田加奈子 …… 石橋奈美 (成華大学・心理学講師)
田辺健太郎 …… 溝呂木賢 (成華大学・大学院生、25歳)
遠山ちず …… 前沢保美 (アパート管理人)
春日佳恵 …… 日向明子 (秀平の妻)

木村公一、青葉拓磨、三村大史


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