相棒 シーズン4 脚本／古沢良太

第10話 殺人生中継
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薫は出社する。この日はこの冬一番の寒さだという。
角田は特命係にテレビを見せて貰うためにやってくる。
角田はアナウンサーのファンで、特に入社一年目のセントラル
テレビのお天気お姉さん・八木沼リカ(23歳)を贔屓にしていた。
この日も朝8時25分のお天気中継がテレビ局8階のテラスで行わ
れる。
そんな中継の中、突然女性の悲鳴が聞こえ、電波に乗り全国の
視聴者にも伝わる。
神崎ディレクターは中継カメラを持って見に行こうと告げ、
テレビ局内に入る。声の主はニューススタリオンのアナウンサー
綾瀬圭子では無いかという事になり、彼女は今の時間は仮眠室
に居るハズだという。
仮眠室にいくと彼女は果物ナイフで刺されて亡くなっていた。
刑事達はその通報を受けてすぐにテレビ局の出入り口を閉鎖
する事になる。

捜査一課は米沢がアナオタから借りてきた今朝の中継のビデオ
を見て、彼女の悲鳴を確認する。
するとそこに仁科真由美というアナウンス部長がやってくる。
被害者の綾瀬には以前からストーカーの存在があり、手紙が
何度も届いていたという。そのウチ、"私の愛が受け入れられ
ないのならば殺す"という内容の手紙が来て以来、局の者が
送り迎えをするようになり、ここ一年はそんな手紙も来なく
なっていたとの事。ストーカーならば綾瀬が今の時間は仮眠室
にいるのを知っていたかも知れないという。

右京と薫は、綾瀬が亡くなり意気消沈しているリカに話しかけ
る。綾瀬は私の教育係で言葉遣いを教わっていたという。
寂しくて優しくて大好きな先輩だったという。ストーカーの件
で自宅まで"参った"ことも有ると告げると、その場合"行った"
という言葉遣いで無いかと右京は指摘。
薫は彼女を落ち着かせるために飲み物を買いに行くと、ラウンジ
に隠れている男・堀田弘幸の姿を見つける。彼は弁当の配達に
来た際にフィギュアスケートのミキティのポスターを見て一目
逢いたくなったという。

犯行現場を調べると、鍵は内側からしか開かないもので、
被害者が自分で開けて犯人をいれたのだろうとの事。何よりも
メガネ(ど近眼)がベッドサイドに置きっぱなしになっており、
普通誰が来たのならばメガネをかけるハズだという。確認する
必要のない人間が来たからこそメガネをしていなかったのだと
の事。

そんな中、アナウンス部長の真由美が任意同行を求められる。
真由美の夫は編成局次長で、かつて綾瀬と関係にあったとの事。
それ以来何かにつけては真由美は綾瀬を異動させようとして
おり、殺しの動機としては十分ではないかというものだった。
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★今回はアリバイ工作事件

テレビ局が舞台という事も有ったし、比較的容易なトリック
だった事もあって安心してみられる内容。
シーズンを重ねていくごとに、ちょっと内容が気難しくなる
一面が有るので、今シーズン4を見るととても気軽に見ることが
出来て良いな。

★被害者は人気アナウンサー、容疑者は?

冒頭でテレビに写る八木沼リカを見て、一瞬でこの人が犯人
だと思った人多数だろうね。
アリバイ工作をしている事が明らかで、どういう所からそれを
切り崩していくのかが興味深い点だ。

★寒い冬、ストーカーがある種のキーワード

ストーカーの使い方は上手くミスリードを誘発していて良く
出来ていた。一度ストーカーの件が無くなったと思わせる
様に不審者を登場させた所が絶妙だったね。

★言葉遣いが右京に着眼点を持たせた

ただこの言葉遣いが引き金で犯人だと思うのはちょっと強引な
気がする。後々失言していくのかなと思ってみていたのだが、
ビデオテープを1枚と呼んでしまった事が解決へ繋がってしまう。

★八木沼リカを犯人だと問い詰める

その辺の一連の展開は、ちょっとリカが落ち着きすぎていて
違和感があったな。疑われることは予期していたというので
あろうか?
問い詰められても堂々とし過ぎていたし、DVDを処理するときの
機転の利きすぎた展開はややリアルさは感じない。

★警視庁にはマニアが多い

角田は八木沼ファンだったようだ。
米沢はアナオタにも精通している。


杉下右京 …… 水谷豊 (警視庁・特命係)
亀山薫…… 寺脇康文 (警視庁特命係員)
宮部たまき …… 益戸育江 (小料理屋"花の里"。元右京の妻)
奥寺美和子 …… 鈴木砂羽 (ジャーナリスト)

伊丹憲一 …… 川原和久 (警視庁刑事部捜査第一課員)
三浦信輔 …… 大谷亮介 (警視庁刑事部捜査第一課員)
米沢守 …… 六角精児 (鑑識課)
角田六郎 …… 山西惇 (組織犯罪対策五課)
内村完爾 …… 片桐竜次 (警視長)
中園照生 …… 小野了 (警視正)
小野田公顕 …… 岸部一徳 (警察庁/警視監)
大河内春樹 …… 神保悟志 (警察庁長官官房室長)
芹沢慶二 …… 山中崇史 (捜査一課。伊丹の後輩)
大木長十郎 …… 志水正義 (組織犯罪対策部)
小松真琴 …… 久保田龍吉 (組織犯罪対策部)

八木沼リカ …… 宮地真緒 (新人アナウンサー)
綾瀬圭子 …… 東風平千香 (先輩アナウンサー)
仁科真由美 …… 竹井みどり (アナウンス部・部長)

亀井彰夫、小杉幸彦、矢島俊作、西ノ園達大、栗山かほり
峰剛、比佐廉、新虎幸明、田村学、長坂美香、上久保英里

評価：★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)