相棒 シーズン4

チーフプロデューサー - 松本基弘
プロデューサー - 島川博篤、西平敦郎
脚本 - 戸田山雅司

http://www.tv-asahi.co.jp/aibou_04/


第13話 最後の着信

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薫は屋台でラーメンを食べた後に一服しようと、タバコを懐から
取り出すが、残ったタバコは無かった。すると薫に声を掛ける
男性・脇幸太郎が、薫にタバコを与えてくれる。喫煙している
と女性にもてないという幸太郎は、近々結婚するのだという。

そんな中、吉祥寺の公園の階段で落下して男性が死亡する。
男は脇幸太郎・27歳。白、赤、黒の三台の携帯電話を所持して
いた。最後の履歴は10時に着信が有る。死亡時刻は10時から
12時。電話は国際電話から転送する方式で相手先が分からない
よう偽装されていたものだった。
携帯に登録されている登録者名を見ていくと、赤い携帯はプラ
イベート用として使われ、黒い携帯は個人名がポツポツ書かれ
ていた。白い携帯は2件だけが登録されており、名前も書かれて
いない。かつて銃の密売人が国際電話から転送する方式で銃を
売っていた事件が有ったために、幸太郎も売人ではないかと
疑う。幸太郎の経歴を調べていくと、3年前にヤクを所持して
掴まっている前科が有ることが判明する。

薫は被害者の写真を見て三日前に自分は逢っている事を思い出す。
悪い奴には見えなかったという。

一方組織犯罪対策部では、この事件を知り情報屋を使って捜査
一課よりも先にヤクの件で捕まえようとする。

そんな中、右京たちは3年前に幸太郎を検挙した六本木署生活安
全課を尋ねる。刑事の菱沼貞夫が彼を逮捕し送検したという。
話しを聞くと彼は誘惑に負けてヤクを購入してしまったが、
使用する直前に反省し自首してきたとの事だった。それで幸太郎
には執行猶予付きの判決が出たとのこと。
しかし変な話、捨てれば良いだけなのに何故警察に届ける様な
マネをしたのか。

組織犯罪対策部の刑事達は、情報屋から幸太郎にヤクを回して
いたとされる仲介屋・鷲頭一郎を捕まえる。同時に一課も電話
の履歴から彼にたどり着き、組織犯罪対策部と容疑者の取り合
いになる。鷲頭は、殺人課が動き出しているのを知ると、あっ
さりヤクを売った事を自供し、組織犯罪対策部によって連れて
行かれることになる。

その頃、検死している鑑識課は、死体のツメの中から争ったと
きの物だと思われる、皮膚片がツメの中にある事を見つける。
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組織犯罪対策部と捜査一課の対立

麻薬の件を処理する組織犯罪課と殺人を調査する捜査一課の
対立の構図が有った。この辺も設定がしっかりしている為に
成り立つネタなのだろう。

犯人は一体誰なのか。

犯人も大事だが、被害者の脇幸太郎が何者なのかという点も
ドラマとしては手探りで探っていく要素として存在している。
かつて麻薬を購入したことが有るとの事だが、この辺の顛末
はイマイチ良く解らなかった。3年前に自白した時にも幸太郎
は、どんな心境の変化が有ったのか?

容疑者としては二人

幸太郎を情報屋として使っていた刑事の菱沼貞夫が本命。
同じく麻薬の仲介屋をしていた鷲頭一郎も、彼を殺害するだけ
の動機が存在している。
何よりもドラマは鷲頭が捕まったことで、彼の証言頼みのシーン
も多かった。何処まで犯罪者の証言が信じられるのか。

白坂由美は何処まで本気だったのか。

彼女のウソが発端で脇幸太郎が亡くなってしまうとしたならば
不幸なものだったけど、結局死因は情報屋であることが発端
ではなかった。この辺の焦臭い展開は上手く視聴者の視線を
真犯人から背ける事が出来る物だった。

犯人は全く関係のない男性

まさか携帯電話の色の証言から足が付いていくとは思わなかった。
脇幸太郎は憎めない奴ではあるけど、お節介が過ぎるところが
有る。冒頭では薫に色々と告げていたけど、今度はプロの料理人
に色々と注文をつけるなど不要な争いを起こすだけの行動だった
気がする。

肝を冷やした警視庁

小野田の名前が出たときには随分大掛かりな話になるなと思った
けど、警察の不祥事に関しては今回解決するものがなかった。


杉下右京 …… 水谷豊 (特命係)
亀山薫 …… 寺脇康文 (特命係)
奥寺美和子 …… 鈴木砂羽 (帝都新聞社会部記者)
宮部たまき …… 高樹沙耶 (小料理屋"花の里"。元右京の妻)

伊丹憲一 …… 川原和久 (警視庁刑事部捜査第一課員)
三浦 信輔 …… 大谷亮介 (警視庁刑事部捜査第一課員)
米沢 守 …… 六角精児 (鑑識課)
角田 六郎 …… 山西惇 (組織犯罪対策部)
内村 完爾 …… 片桐竜次 (警視長)
中園照生 …… 小野了 (警視正)
小野田 公顕 …… 岸部一徳 (警察庁/警視監)
西肇 …… 六角慎司 (捜査第二課員)
芹沢慶二 …… 山中崇史 (捜査一課。伊丹の後輩)

大木長十郎 …… 志水正義 (組織犯罪対策部)
小松真琴 …… 久保田龍吉 (組織犯罪対策部)

脇幸太郎 …… 桐谷健太 (情報屋)
菱沼貞夫 …… 中西良太 (六本木署生活安全課)
白坂由美 …… 黒坂真美 (脇の友人)
鷲頭一郎 …… 渋川清彦 (麻薬の仲介屋)

松山幸次、小西康久、明日香まゆ美


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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