相棒 シーズン4

チーフプロデューサー - 松本基弘
プロデューサー - 島川博篤、西平敦郎
脚本 - 古沢良太

http://www.tv-asahi.co.jp/aibou_04/


第19話 ついてない女

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金融業・向島茂に銃を突きつける女性・月本幸子。
二人は男女の関係を持つ間柄ではあるが、向島の部下・田村の
会話を聞いて幸子は復讐心を露わにする。幸子の夫は元月本
司法書士をしており、向島が働く城代金融の仕事を請け負い
はめられて殺されてしまったのである。それを知って幸子は
向島を銃で脅すと、こんな事で掴まる事はないと説得される。
ただでさえお前はついていない女だとするが、幸子は今後
香港に行きエディ・ヨーに偽装パスポートを用意して貰い、
フランスに飛ぶことを告げる。ついていない人生は今日で
終わりだとして彼を銃で発砲する。返り血を浴びたコートを
脱ぎ捨て空港に向かう。

しかし空港に向かう途中の路で、車がエンコし止まってしまう。
たまたま通りかかる右京と薫の車は、車の故障箇所を見るが
すぐには直りそうにない。どうしても7時40分の飛行機に乗ら
ねばならない事を口にすると、薫達は自分らが成田まで乗せて
いくと申し出る。しかし道中で二人が警察官だと知り、新宿で
止めてもらいシャトルバスで向かうことにする。
返り血を浴びたコートの替えとして着てきたベンチコートを
捨て新しいブランド物のコートに着替える幸子。着てきたコート
をベンチに置いていくと、それを見た右京は発信するバスを
追い掛け搭乗する。そして忘れ物のコートだと彼女に渡す。
しかしバスは走り出してしまい、仕方なく右京は一緒に成田
までついていくことになる。

薫は置いてきた幸子の車がレッカー移動されるのを知り、交通課
で照会する事に。しかし登録名は彼女が名乗っていた"タナカヨ
ウコ"ではなく、月本幸子になっていた。右京は薫とメールで
連絡を取り合い、色々と幸子に詮索していく。フランスに行く
という彼女だが、彼女が語る7時40分発の飛行機は香港行きしか
無かったのである。

右京は幸子が眠っているのを知りコートを調べる。
コートには犬の毛が多数付着していた。
薫は右京からの指示で、幸子が殺人又は傷害を起こした可能性
が有ることを知って現場を探すがなかなか見つからなかった。

幸子は依然としてタナカであると語っていた事で、右京は寝起き
の彼女に幸子の名で呼びかけてみる。すると彼女は返事し、
偽名を使っていたことが判明する。

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このエピソードには続きがある。

シーズン6の11話「ついている女」とは対となっているエピソー
ド。どちらもなかなか味わいのエピソードの一つで、相棒の中
でも面白い作品だ。

飛行機が離陸するまでに証拠を見つけなければならない。

バスの中で右京と容疑者が二人っきりでやりとりする内容は
ドラマ「古畑任三郎」のシーズン2の最終話"ニューヨークでの
出来事
"と展開としては似ている。口答のやりとりだけで
犯行を論理的に立証するArmchair Detective方式のドラマに
加えて、薫の機動力を活かした展開ということで、二人の
バランスが程よく活用された話だった。

着眼点はブランドものの服にベンチコート。

この辺がさらりと気がつく辺りも右京らしいところか。
若者ゆえの自由な発想を誉めてはいたけど、実際には微妙とか
思っていたのでは無かろうか。
コートは勿論、ズボンに血痕が付着していた事が全てだった。

幾ら海外逃亡すると言っても証拠を残しすぎ?

向島を殺害するつもりだったのならば、もう少し用意周到に
自分の身の回りの事を片付けておくべきだったのだろうね。
突然部屋を解約したり、車を車道に置き去りにしたり・・・
パスポートさえ偽装すれば身を隠せると思っての安易な行動
だったのかな。

なかなか良い味を出す月本幸子役の鈴木杏樹

右京の事をウザがる態度の幸子の演技はなかなかハマっていた。
もう少し杏樹さんは女優業を本格的に行っても良いのではないか
という気がする。

少ない情報から犯行を犯しているという確証を得る

まさか町で出会った人が人殺しを行っているとは考えられない
ものだろうけど、それを見つけてしまう辺りが右京さんだね。
飛行機の出発便を調べている所など、最初の時点でもう幸子が
何らかの事件に関わっていることを疑っていたのかなと。

男運の悪いたまき

最後、私は男運が悪いとするたまき。右京が居心地が悪くなり
それを聞いた薫が思わず大爆笑してしまうところなど、オチと
しても面白い物があったね。


杉下右京 …… 水谷豊 (特命係)
亀山薫 …… 寺脇康文 (特命係)
奥寺美和子 …… 鈴木砂羽 (帝都新聞社会部記者)
宮部たまき …… 高樹沙耶 (小料理屋"花の里"。元右京の妻)

伊丹憲一 …… 川原和久 (警視庁刑事部捜査第一課員)
三浦 信輔 …… 大谷亮介 (警視庁刑事部捜査第一課員)
米沢 守 …… 六角精児 (鑑識課)
角田 六郎 …… 山西惇 (組織犯罪対策部)
内村 完爾 …… 片桐竜次 (警視長)
中園照生 …… 小野了 (警視正)
小野田 公顕 …… 岸部一徳 (警察庁/警視監)
西肇 …… 六角慎司 (捜査第二課員)
芹沢慶二 …… 山中崇史 (捜査一課。伊丹の後輩)

大木長十郎 …… 志水正義 (組織犯罪対策部)
小松真琴 …… 久保田龍吉 (組織犯罪対策部)

月本幸子 …… 鈴木杏樹 (夫が殺害され復讐する)
向島茂 …… 正城慎太郎 (城代金融、幸子の夫をハメる)
岡部 …… 黒田眞澄 (城代金融の偉い人)
田村秀明 …… 児玉貴志 (ヤクザ、向島茂の子分)
中原秀雄 …… 本田誠人 (チーム"レアルスギナミ"のメンバー)

田崎敏路、田中護、湯沢勉


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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