温泉旅行が過去のエピソードと繋がりが有るとは思わなかったが、
体験できなかった失われた過去の時間を取り戻していく展開は
相変わらず見ていて気持ちの良い気分にさせてくれる。

しかし温泉旅行とはいえ、故郷という土地は、自分を愛ちゃんと
いう幻想から洋子という現実に引き戻す場所であり、一連の事情を
知らない旧知の人にとっては、新しく変わった人格者である事は
知る由もない。

何時自分の正体がばれるのではないかと心配する事で、菅野美穂
自身にも相当ストレスが溜まっているはずだ。
それが今回の乙葉の件と重なり、心情を吐露して悪態を付く展開
はなかなか良くできていたと思う。

彼女の正体について気が付いているのかと思っていた玉置浩二も
また台詞を見る限りよく分からない。
ただそれが誰でもあれ彼女は彼女として見てくれるので、相当居心地
は良さそうだ。

本物の愛ちゃん登場と言うことで、理想に思っていた有る意味
最愛の人との対面。
過剰な期待もしていなかったと思うが、やっぱり覚えていて欲しい
人にも覚えてもらえなかった現実は、自分の良い思い出を否定され
たようで悲しそうだ。

評価：★★★☆☆