精神不安定なともさかりえの言動の中には妄言や狂言だけが含まれる
のではなく、時折本当の証言も含まれるわけで、何が真実の事なのか
上手くカモフラージュされており、またそれと同時に全てが正しいと
思われていた加藤雅也の言動にも少しずつ綻びを見せ始めて、そんな
証言や現実の積み重ねが、篠原涼子の内面とリンクして不安定な一面を
見せている点は非常に面白かった。

しかしあれ程嫌がらせを受けても篠原涼子とともさかりえの関係には
以前と全く違ったものがないというのは有る意味凄いΣ(・o・;)

篠原涼子の幸せを掴むまでを描いているからかもしれないが、加藤雅也
と赤西仁との恋愛模様が平行して描かれている点は不自然と言えば
不自然な演出であり、都合良く双方の足りない部分を補って存在して
いる感は否めない。
揺れ動く篠原涼子の感情と言う意味では二人の存在はとても重要である
が、本当に恋愛しているのか、結婚にばかり恋しているだけではないの
か疑問が残る描かれ方だ。

不倫は絶対悪とまでは行かないもののやはり倫理的にもアネゴ的にも
して欲しくない思いから、赤西仁との恋愛が成就して欲しいと思って
いるのだが、モンゴルに飛ばされる設定は、あらゆる意味で赤西仁の
不安な一面を煽り、篠原涼子に告白する事を後押しした事は良かった
ですね。やはり結婚の告白は女性からではなく男性からして欲しいの
で、そういう意味で全ての軌道が修正した感じだった。

それはそうと市川実和子の存在がなんとも憎めない。
一連の恋愛に絡むと思いきや、常に邪魔をされて先に進む事が出来ない
し、意外と周りに気を配る性格を持っている割には天然のドジさ加減が
実に可愛らしいΣ(´□｀;)


評価：★★★☆☆