未だに学生時代の恋人・岡本綾に恋い焦がれている玉山鉄二
の事を描いた話し。

兄弟のプライベートである恋愛話に首を突っ込む話しは、
個人主義が蔓延る日本社会の中で、我関せずと言った
無気力な構図とは違い、自分を犠牲にしても他人のことに
思いやる一面が見られてとても暖かい。それが兄姉愛、家族愛
と結びつき実に良い感じで作用している。
どんなに不格好であれ他人のことに感心を持って欲しい
と思うほどにこのドラマの良さが滲み出てくる。

今回徹底的に玉山鉄二の性格を先立たせてドラマを構成して
おり、一種の純粋性であったり、また女性に対する不器用な
一面を見せてくれた。

その中で、現在の岡本綾の描き方がイマイチだった。
出来ればすっぱりと玉山鉄二が諦めざるを得ない状況で固めて
欲しかったのだが、中途半端な形で同級生と結ばせてしまった。

逆に国仲涼子は最高に良かった。
時間軸の関係で会社で仕事をしているときに、既に電車のホーム
に居る国仲涼子を追いかけても絶対に間に合わないだろうと
思っていたが、こちらもまた玉山鉄二同様に純粋な一面で締め
くくってくれた。

ただ残念なことにデートの時に彼女を女性として思っては居ない
という不愛想な発言が予想以上に心に引っかかり、幾ら時間が
関係ないとはいえ、国仲涼子側はその後の告白にすんなりと
受け入れられるモノだろうか?

しかし国仲涼子ちゃんに田舎者の役をやらせると良い味が出ますね。

評価：★★★☆☆