修学旅行中に田口淳之介の恋愛の真相が分かる話しと、池内博之が
シングルスカルの代表枠レースに最後の挑戦として挑む話し。

一見 上述する二つの話しは関連の無い話しのようにも思えるが
この二つの物語がストーリーの構成上、バトンを渡すかのように
繋がりを見せて、一つの物語として構成する。

その中には始まる前から終わってしまった鈴木杏の初恋物語が
有るわけだけど、彼女の存在を尊重しつつ、失恋を次なるステップ
へのエネルギーと表現し、綺麗な形で収束する展開は好感
が持てた。

また関めぐみと石川亜沙美が姉妹であったという事実を当初は
思わせぶりな風に描いていたが、姉と恋人の関係にある田口淳之介
の関係を密かにやきもちを焼いている設定などもなかなか面白く
映る。

やきもちと言えば鈴木杏を眺める錦戸亮の視線もまた切なく映り
見事なまでに飛び交う一方通行の関係は、思春期の頃の想い出が
甦るような作りで良かった。

評価：★★★☆☆