震災から一ヶ月近くが経過し、未だに増え続ける被災者を前にして、
生き残った人は最善を付くして生を全うする義務が有るという言葉を
様々な角度から検証した話し。

院内での精神的な大黒柱である江口洋介の逞しさが今回もまたキラリと
光る話でした。
自分にも他人にも厳しく接して行けるのは、険しい環境で医療に携わっ
てきた経験が有ると共に医療に対する自らの役割を寸分の狂いもなく
認識している現れ。これぞプロであり職人の仕事。
江口洋介に寄りかかって成り立つ救命病棟の未成熟さを現していると
共に、彼の存在が無くなった時の院内の不安さとその後の展開は、
面白い要素の一つ。

しかし途中退出は無いことを今回の展開の中で念を押した形になり、
その要素を自ら失ったような気もする。

震災時とは規模は違うが、恐らく今の様な状況は救命病棟にとって普遍
的なものだと思う。震災を理由にして患者の治療をあきらめようとして
いる小市慢太郎の言動にはいささか矛盾的なものが有った。

今回のばつの悪そうな感じで締めくくる展開は、逆に洒落た感じ
で良かったです(´ω｀=)