第2話 お前なんかもう娘じゃない

今回のドラマとしての醍醐味は、志田未来の妊娠の事実がどの
ような経路で両親に伝わるのかという事と、それを知った後の
両親のリアクションにかかっていると言っても過言ではない。

実質的、建設的な話しに移る前の、感情的にならざるを得ない
人間としての素直な表現・表情が現れるシーンであり、そういう
意味では早くも前半の山場的な内容だった。

一番素直に感じた点は、やっぱり男性親と女性親のリアクション
の違いがハッキリと現れていたことだろう。
ただでさえ娘のことなので、父親っていうのは対応に困る部分が
有るわけだが、意外とこういう時は女性の方が冷静で居られると
いう結果がはっきりと現れていると思う。

ドラマの前半に、北村一輝と田中美佐子の絡みで、的を射る様な
シーンが有った。
子供とは親が思っているよりも狡猾なもので、嘘も付くし汚さ
と言うものを知っている。それを現実として受け止めないのは、
親としての単なるエゴであり、現実から目を背く行為だという事。
自分の娘だけは違うと思っていても実際は、親の先を行く考えや
行動を持っているというのが世の中の常であり、現実でも有る
と思う。

相変わらず主人公に絡み合ってくるのは問題を抱えた人間ばかり。
主人公の彼・三浦春馬も父親の居ない歪な家庭の悲劇を物語って
いるし、担任の先生・山口紗弥加もまた、過去に生徒と何らかの
トラブルが有ったと思われる。
そして谷村美月。とても面白い役どころだ。
人生の先輩として主人公らを子供扱いして、自分との違いを鮮明
に描き出そうとしている。噂は何処までが真実なのか分からない
所がドラマを面白くさせているが、大人ぶっている彼女が逆に
主人公の妊娠を知ったときにどんなリアクションを取るのか
実に気になるところだ。もしかすると彼女は一年後の志田未来
の姿そのものなのかも知れないと思うと、実に興味深いものが
有るね。

産婦人科の先生は落ち着いている辺りも妙なリアルさが有ったな。
こういう例が過去にも有ったのだろうから。

男性の年齢を15才にした所も有る意味リアルなのかも。
14才の母親ではまだ産まれた頃には義務教育真っ直中だし、
15才ならば来年は高校生か社会人かの選択がある。
金八先生でも確か働くって決心していたよね。

他にも色々と書きたいことはあるのだが、とりあえずこの辺に
して置こう。

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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