相棒 シーズン5
(2006年度10月期・テレ朝)

チーフプロデューサー - 松本基弘
プロデューサー - 島川博篤、西平敦郎
脚本 - 輿水泰弘(1)(13)、古沢良太(2)(7)(11)(16)
岩下悠子(3)(8)(14)(19)、戸田山雅司(4)(10)(17)(18)
櫻井武晴(5)(9)(15)(20)、西村康昭(6)、吉本聡子(12)

http://www.tv-asahi.co.jp/aibou_05/


第1話 杉下右京 最初の事件〜22年前の夜の秘密

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武装した者達が公園を占拠しているホームレスの男性たちを
襲撃する事件が発生する。最近不眠気味の薫は偶々公園の周り
をジョギングしていたのだが、ホームレスの一人が逃げて来た
のを見て事件を知る。武装集団は薫に向けて容赦なく発砲して
くる。その衝撃事件によって一名が死傷する。
犯行はミリタリーマリアによるものだと思われる。亡くなった
男性の身元は分からず、懐から懐中時計が見つかる。しかも
その懐中時計は菊花紋章の付いたもの。明治天皇が恩賜の品
として贈られたものだと分かる。しかし誰にあげたのか当時の
資料は残っていない。
右京はそれを見て昭和59年に起きた文京区強盗殺人事件の事を
思い出す。右京が初めて手がけた事件でもあり資料を読むと、
その中に懐中時計が盗まれたことが明記されていた。

一方薫は伊丹刑事らによって連れて行かれる。向かったのは
市役所の市民安心課。その職員である安岡をホームレス襲撃の
容疑者として逮捕する。薫は確かにこの人物が襲撃していた
事を覚えており、面通しの為だけに連れてこられたのである。
面通しが終わると伊丹は無情にも彼を市役所に残して車で
置き去りにする。

右京は御手洗邸という大きな屋敷を訪れる。
庭で野菜の手入れをしていた女性・嘉代に色々と懐中時計の件
について尋ねる。すると当時泰治朗が書生であった里中という
男性に与えた物だと発覚。会話していると嘉代の娘・律子が
やってくる。右京は彼女を見て22年前の事件の時に一度逢って
いる事を告げると、あの事件はもう時効になったはずではない
かとして、あまり詮索されたくない素振りを見せる。

22年前の事件とは、この家に強盗が入り、長男の晃一が強盗に
立ち向かってナイフで刺された事件である。その時に被害届
として懐中時計が書かれていた。泰治郎があげたというのに
何故被害届が出ているのか。その疑問を泰彦に聞いてみる事に
する。泰彦の父親は当時優秀な若者たちを無償で世話をする
のが好きだったという。書生として
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さていよいよ始まりましたシーズン5。
最初の事件は右京が22年前に初めて捜査にあたった未解決事件
が掘り起こされる話だった。

前半部は殺されたホームレスの男性・里中邦明が持っていた
懐中時計を巡ってその真相を突きとめていくこと。
更にその家庭で発生した軽度の認知症・嘉代の死の真相を
掴んでいくもの。

全て共通するのが御手洗家という旧伯爵家の関係者という点だ。

22年前の事件は既に時効の可能性が高く、余程海外で過ごした
事実でもなければ終了しているもの。

御手洗家の秘密に於いて口を塞ぐはずの人物が認知症を患い
思わず封印していた過去を語り始めるというのが面白いとっか
かりだと思う。
また当時5歳だった子供は何も覚えていないという辺りが
期待させる点だ。

嘉代殺害事件に関しては、正直あまりピンとくるような展開
ではなかった。右京が目を付けた点は寝間着と合うサンダル
姿だったことや、昨夜雨が降った割りにそのサンダルが汚れて
いない事、そして書庫に泥が残っている点だった。

更に今回の事件、幼児虐待している事実が元で殺害が発生して
しまうものだが、大学時代は相当悪さをしていたと言うし、
幾ら虐待の事実が世間に知らされたくなくても、守り通すもの
だろうかという点でやや不可解な点でもある。
22年前の時点で家族の者達は、聖子の本当の父親の正体を知って
いたのだろうか?

最後に電報を送りおびき出す右京。
一人は代議士という忙しい立場を利用し、スケジュールを
キャンセルしてまで来るのかどうかがポイントだった。
また今回は聖子という御手洗家の人物を味方に付けて
御手洗家家族の心理を揺さぶる辺りも良くできた設定である。

最後に晃一を殺害する動機として、聖子の父親だったという
辺りは少々出来過ぎていた感じもする。まぁその分代議士の
秘書として採用された理由に上手く結びついたけどね。

それにしても小野田が最後の段階で裏でコソコソとシナリオ
を作っていた辺りが相棒っぽいな。右京と考え方の違いが
面白いようあぶり出されたけどね。いつかこの二人、対立
する事になるのかな。

杉下右京 …… 水谷豊
亀山薫 …… 寺脇康文 (警視庁の運転免許試験場)
奥寺美和子 …… 鈴木砂羽 (帝都新聞社会部記者)
宮部たまき …… 高樹沙耶 (小料理屋"花の里"。元右京の妻)

伊丹憲一 …… 川原和久 (警視庁刑事部捜査第一課員)
三浦 信輔 …… 大谷亮介 (警視庁刑事部捜査第一課員)
米沢 守 …… 六角精児 (鑑識課)
角田 六郎 …… 山西惇 (組織犯罪対策部)
内村 完爾 …… 片桐竜次 (警視長)
中園照生 …… 小野了 (警視正)
小野田 公顕 …… 岸部一徳 (警察庁/警視監)
西肇 …… 六角慎司 (捜査第二課員)
芹沢慶二 …… 山中崇史 (捜査一課。伊丹の後輩)

大木長十郎 …… 志水正義
小松真琴 …… 久保田龍吉

御手洗泰彦 …… 神山繁 (父)
御手洗嘉代 …… 馬渕晴子 (母・認知症)
御手洗康次郎 …… 高杉哲平 (祖父:元当主)
御手洗晃一 …… 佐藤一平 (長男、22年前に亡くなる)
御手洗眞治 …… 石田登星 (次男、律子と再婚)
御手洗律子 …… 平淑江 (晃一の妻)
里中邦明 …… 横田エイジ (書生、ホームレス)
宗家房一郎 …… 勝野洋 (代議士)
御手洗聖子 …… 奥菜恵 (宗家の秘書)
岡安俊夫 …… 山崎画大 (ミリタリーマリア、市役所勤務)
幼い頃の聖子 …… 仲川みきえ (当時5歳)

野平ゆき、野口寛、八下田一徹、中嶋修、清河寛、浜田大介
大橋寛展、白井勝雄、平井恵助、島田真由美、松野果音
上野智之

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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