第7話 美しき亡霊の決意

幸せを掴むため、陽の当たる場所へと脱出するために、新たなる
犯罪に足を染める。

嘘偽りの結婚というだけ有って、物語全体が作為的であり、
都合良く構成されていた感じがするのは仕方がないことか。

運命共同体を誓う二人にとって結婚という幸せを目の前にしても
利己的な行動を取らず、自己犠牲の元で相手の幸せを求める。
ここで一人が利己的な幸せを求めれば、不幸の連鎖は断ち切れる
可能性は幾分にも有るのだけれども、その辺は幼い日々の二人の
境遇が二人を縛り付けているようだ。

"一抜けは許さない"と相手の思惑に懐疑的な視線を送った事も
今は昔。ギラギラとして感情に身を任せていた頃とは月日が流れて
有る意味理性的な行動を取れる大人へと成長した。

ドラマとして面白いところは、やはり相手の幸せを求める行動の
中にも、本当に幸せを掴んでしまった時の自己の存在を証明する
ものが無くなってしまうという恐怖が存在している所かな。
あっさりとこの感情が流されてしまった感もあるが、この手の
心理描写がドラマを複雑且つ興味深いものとさせていると思う。

あと尋問中の綾瀬はるかが不敵な笑みを送る所などはよく
出来ていた。この辺に有る意味ドラマとして真理が詰まっており、
犯罪を完全には隠蔽できない体質が有るのだと思う。実際本当
には笑っていないのかも知れないけど、どこかで人間の心が
顔に映し出されてしまうものだろうね。

さて今回は展開そのものよりも結末は語るに値するほど面白い
ものを用意していた。
山田孝之はちょっとした社会的な地位を得た感じであるし、
逆に武田鉄矢は警察を辞めて探偵の道を選んだようだ。
今後の展開に期待したい。

あと余貴美子が首の皮一枚でドラマに関わり合っている。
図書館のHPにBBSが開設されましたが、これってやっぱり二人の
消息を知りたいが為のものなのかな。

評価:★★★☆☆

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